2021年02月14日

ミセス・アメリカ 〜時代に挑んだ女たち〜

 WOWOWにて6日・13日に集中放送された『ミセス・アメリカ〜時代に挑んだ女たち〜』(全9話)を観る。
 6日(土)に録画していた第一話を観たのだが、「これはまとめて観ないと! 続きを一週間待ってられん!」と思い、全部の放送録画が終わってからの一気見。 WOWOWメンバーズオンデマンドでもよかったのだが、PCよりはテレビのほうが大画面だから。 引き込まれましたわ。 23:08の地震のときもこれを観ていて・・・震度1ないぐらいだけどすごく長く続くなぁ、揺れる前にピシッと音がしなかったから震源は遠そうだが・・・と感じてはいたのですが、こんなに大きな地震だったとは思いもよらず。 途中、気象庁の会見中継も見たんですけど、会見の前にあんなに紙資料を配るの? 印刷する時間を考えたら各自データで見てくださいとかしないの?、とつい思ってしまいました。 マスコミ全員がダウンロードしたらサーバー固まるとか、事情があるんでしょうか(pdfで一般にも公表されているが)。

  ミセスアメリカP.jpg オープニング、70年代ディスコサウンド的ビートに乗ったベートーヴェンの『運命』がしびれる。
 フェミニズム運動が大きく展開していた1970年代のアメリカ。 ERA(男女平等憲法修正条項)を成立させようという動きを知り、伝統的な性別による役割分担を守ろうとするフィリス・シュラフリー(ケイト・ブランシェット)は、主婦たちを引き込んで反ERA運動を展開。 一方、ERA賛成派であるグロリア・スタイネム(ローズ・バーン)、シャーリー・チザム(ウゾ・アドゥーバ)、ベティ・フリーダン(トレイシー・ウルマン)、ベラ・アプツーグ(マーゴ・マーティンデイル)らはフェミニズム運動を盛り上げながら、女性の権利や世の中の不平等とその是正を訴え・・・約十年間のアメリカ国内の動きを様々な女性たちの視点で描く。

 「えっ、マジなの?!」と愕然とする。 70年代でもアメリカってこんなんなの?、と。 実は2021年2月現在でも合衆国憲法には男女平等は明記されていないのだった(修正条項を憲法に追加するには全米50州のうち38州の批准が必要、1979年までに35州が批准したがそこで止まった。 2017年以降、ネバダ州・イリノイ州・バージニア州が批准したが、期限が過ぎていると司法省は認めない構え)。
 なんというんでしょう・・・ケイト・ブランシェット(CV:田中敦子)が演じるフィリスがね・・・すごく複雑な心境になりますわ。

 何故フィリスがERAに反対するのかといえば、「男女平等が法律で決まってしまったら、自分の娘を徴兵制に送り出さなければならなくなるから」。 彼女は大学で国防としての核兵器戦略を学んでいたので、フェミニストのバックには共産主義(ソ連)がいる・保守派としてこの国を守らねば、という気持ちもある。 なにより、彼女は子供の頃父親が病気で碌に稼ぎができず、母親が家計を担っていたというちょっと貧困家庭出身でひたすら努力と勉学で這い上がり、裕福な弁護士と結婚した。 これを「自分が勝ちとった権利」だと思っているようで、ERAが通ったら自分が勝ち取った権利を奪われると思っていたのかもしれない。 「働かずに専業主婦でいられることは女性の権利! 家庭こそが女性の活躍の場!」と広めることで、専業主婦であること・社会との接点を持っていないことに罪悪感を持つ女性たちを仲間に引き込んでいく。
 そう、フィリスは男性社会の論理を“わきまえて”行動する女。
 でも第一話の彼女は、自分の小さな希望すら夫の主張優先でかなわず、ときどき絶望を見たような目でいたのに。 女であることで受ける圧迫を知っていたのに。 それが回を追うごとに、計算のない他者への気遣いが失われていく。 自分の仲間である女性たちを無意識のレベルで利用する。 自分の野心に火がついて、男の権力者に都合のいい存在として自分を売り込んでいくことになる。 フィリスがどんどん外に出ていく間、彼女の子供たちの世話をする義妹やハウスキーパーさんに感謝の気持ちすら表さない(それでだんだんフィリスから女性たちが離れていく。 残っていくのは別の野望を持っている人たち)。 けれど、結局彼女は女性だから、最終的に権力の中枢にいいように利用され、切り捨てられるのだ。

 ERA推進派のほうにもいろんな考えの人がいるからなかなかまとまらないし、理想に燃える者と現実主義者の前では激しい言い争いが起こる。 意見の対立も感情の爆発も日常茶飯事。 互いの至らぬところを指摘し合い、気分を害して仲たがいしても、目的のためにまた歩み寄り、また決裂したりするけど、また連帯する。 すぐに結果は出ないけど、いろんな立場から論争をするのはやはり健全だと言えるのではないだろうか。 シスターフッドがそこここに見えて、安心する(独身女性ばかりじゃなく、家族持ちの方々は家のことを全部やってから活動に来るのだ、大変だよ・・・)。
 反ERAとERA推進派が女性たちであるが故に、「女性たちの問題」と片付けられていたのだろうか・・・(そうではない男性も勿論出てくるが、少数)。 「女対女」の図式を権力側に利用されたとしたら、フィリスのやったことの罪深さよ(ご本人を調べてみたら、<保守派の女神>と呼ばれ、亡くなる直前までドナルド・トランプを支持していたらしい。 自分を省みない、筋金入りだ!)。

 女性の権利についてアメリカで語られるとき、「中絶賛成(女性に中絶の権利を)」を盛り込むと絶対反対される・・・福音派のせいなのか。 同性婚は通っても妊娠中絶が認められないのはなんでかずっと不思議だったが、このドラマで反ERA側の女性が「中絶とは、バラのつぼみをちぎって、ばらばらにして地面に落とすこと」というパフォーマンスをやって感情に訴えまくっているからなのだ。 妊娠により母体の生命があやういとか、育てられないほどの貧困にあるとか、性暴力の結果の妊娠だとか、そもそも妊娠状態が継続できるほど安定した精神状態ではない人とか、弱き者の事情についてまったく思いをはせていない。 伝統的な性別役割で女性が守られていると感じている人は、自分が社会の底辺だと思っているのだろうか。 シンポジウムに出るために違う町に行ったり、家を空けている間に家事や育児を任せられる人がいて、何万ものニュースレターを発行するなどの予算を握っているというのに(いや、だからこそこの“特権”を奪われまいとするのか。 水掛け論だ・・・)。

 自分らしく生きたい、という気持ちはどちらの側にいても共通なのに、何故分かり合えないのか。
 ひどく悲しく、泣きたくなる。
 でも、この時代の対立があったからこそ、MeToo運動のとき「シスターフッド:女性の連帯」をまずしっかりやろう!、となったのかも。 あぁ、歴史から学べている。 まだ希望はあるか。
 日本も今、大きな問題提起がなされている。 このチャンスをいい結果に変えなければ!

ラベル:海外ドラマ
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2020年12月07日

ザ・コミー・ルール 元FBI長官の告白 @ WOWOWプレミア

 アメリカ大統領選目前に放送したWOWOWプレミア、録画はしていたが観るタイミングを逸していた・・・なんやかんやでトランプがホワイトハウスを出ることが確定してきたタイミングで、観ました。 ドラマ『ニュースルーム』のスタッフが贈る、とのことでなんか期待しちゃう。
 WOWOWの宣伝でもフィーチャーされてたコミー長官とトランプ大統領との関係(確執?)がメインなのかと思いきや、前編にはほぼトランプ出てきません!(前編・後編の二部作)。

  ザ・コミー・ルールP.jpg SHOWTIMEの告知用。
 2013年、ジェームズ・コミー(ジェフ・ダニエルズ CV:郷田ほづみ)はオバマ大統領によってFBI長官に任命された。 前任者からは「十年勤めたら、引き留められても去れ(十年は勤めろ)」とアドバイスをもらい、FBIで働く職員たちとも少しづつ信頼関係もでき、コミーは十年の任期を全うしようと思い始める。 しかし大統領選挙が迫り、ヒラリー・クリントンの私用メール問題、ロシアゲートなどアメリカを揺るがすスキャンダルが表に出、FBIは「犯罪なのか・犯罪ではないのか」を判定するための調査に忙殺される。 ヒラリーが出馬している大統領選挙投票日がもう目の前、FBIは忖度したのではないかとトランプ陣営から責められ、ヒラリー支持者からは「コミーのせいで史上初女性大統領の誕生に水を差される」と厳しい目を向けられる・・・そして大統領選挙までが前編。
 後編は、大統領となったドナルド・トランプ(ブレンダン・グリーソン CV:楠見尚己)の機嫌を損ね、FBI長官の職を即時解任されるまでの話。

 前半はなかなか緊張感にあふれていた。
 FBIという存在意義とは、と外からやってきたコミーが追究し、周囲の人間を巻き込んでいく様は気持ちいい。 悪者なのかそうじゃないのかわからないジェフ・ダニエルズの本領発揮! 郷田ほづみの声もまた「清濁併せ持つけど、それでも清を求めたい」感じが出てきてよい。 家族(妻と娘たち)が父をなんだかんだ言って応援しているのが微笑ましく。
 トランプは前半ラストから登場するけど、コミーに「期待しているよ」と言いつつ、自分の思い通りにならないと知るやどう辱めるかに意識が集中してしまうがごとく。 トランプ、人としてまずいところ(権力を持たせたら絶対ヤバいタイプ)を、ブレンダン・グリーソンが好演。 楠見尚己さんの声は大好きですが、ちょっとダミを入れて権力をほしいままに振舞うが、賢くない風情を漂わせ。

  ザ・コミー・ルール3.jpg なのに解任されて、公聴会に呼び出されたり。
 アメリカは大統領に権力集中しすぎじゃないかと思うのですが、それがアメリカの仕組み・・・トップが変われば主だった役職の人はほとんど仕事を追われる、という現実。 とくにFBIは国内のテロなどを継続して捜査してるので、クビ・退職・配置換えはつらい・・・。

  ザ・コミー・ルール2.jpg 粗野だけでなく執念深く、自分の顔に泥を塗った相手のことを消して許さないという・・・トップに立つものとしてそれはどうなの?
 このドラマはコミーの暴露本を原作に、エグゼクティブプロデューサーをコミー本人が務めている。 ジェームズ・コミーがカッコよくなっていることは仕方がないのだが・・・辞めさせられたあと、トミーがどうなったのか知りたい。 でも結局、トランプは4年の任期を終えたわけで、セクハラ問題とか他にも色々抱えてるのに。 いや、だからこそ二期目がなかったと考えるべきなのか。

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2020年11月30日

レコニング 〜 深淵をのぞく者 @ WOWOW

 11月のWOWOWプレミア、アメリカ・オーストラリア合作のシリアルキラーものが登場。 最近、こういうクライムサスペンスは北欧のものが多かったのだが(それはそれで好きなんですけど)、アメリカ西海岸カリフォルニア州郊外の小さな町というのは個人的に久し振りな感じ。 全10話。 過去の未解決事件<RRK>(ロシアン川連続殺人犯=Russian River Killer)に取り憑かれた二人の男の物語、らしい。

  レコニング深淵をのぞく者P.jpg RECKONING=数を数える、計算するの意味が転じて、「報いを受ける」というのもあるらしい。
 舞台はカリフォルニア州郊外の閑静な町。 ひとりの女子高校生の失踪を発端に、かつて住民を震撼させた連続殺人鬼<RRK>の記憶がよみがえる。 果たして犯人はRRKなのか、模倣犯なのか・・・。 そして真犯人は誰なのか。

 事件に取り憑かれているのは事件をずっと追いかけている捜査官マイクと、被害者たちが通っていた公立高校の教師レオ。
 被害者はみな若い女性で、身体のどこかにタトゥーがあってその部分も皮膚が切り取られている、遺体はロシアン川沿いに遺棄される・・・という手口。

 全10話というのは見やすい量なのかもしれず。
 ただ前半は複雑な人間関係全部入れで盛り上がるのですが、後半に進むにしたがって「あれ、あの件、スルー?」となったり(たとえばマイクとレオの子供たちがそれぞれあやしげ・何かをやらかしそうな気配を十分漂わせておきながら、その後何も起こらない、とか)。 現実と妄想の境目が曖昧になる描写を冒頭から積み上げてきているけど、それが正統派ミステリとして回収されない寂しさ。

 今更シリアルキラーもので正統派な展開を期待するのは意味がないような気もするけど(これまでいろんな作品が既に存在しているから)、「えっ、ここで終わり?!」なラストシーンは、もう一話ぐらいあるんじゃないかと思ってしまうくらい肩透かし。 俳優さんたちの区別がつきにくいので日本語吹替版の声優さん頼りで観ていたけど、一声でわかるのはてらそままさきぐらいで、あとはあまり知らない方ばかりだった(おまけに台詞のないシーンも多し)。

 途中まで盛り上がっただけに、この終わり方は・・・まぁ、新しいアプローチを模索した結果なのかもしれないけど、消化不良感は否めなった。


ラベル:海外ドラマ
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2020年11月03日

ホワイトハウスファームの惨劇 バンパー家殺人事件 @ WOWOW

 10月のWOWOWプレミア、二週にわたって『ホワイトハウスファームの惨劇 バンパー家殺人事件』を放送(全6回)。
 1985年8月6日の未明に起きた、イングランド・エセックス州の農場<ホワイトハウスファーム>でバンパー家の三世代5人が銃で射殺された実際の事件をできるだけ再現したというドラマ。 これは観ないとヤバいヤツ!

  ホワイトハウスファームの惨劇P.jpg 
 1985年8月7日の午前3時頃、エセックス州のある町の地元の警察署に<ホワイトハウスファーム>の持ち主バンバー家の息子ジェレミー(フレディ・フォックス)から通報が入る。 父親のネヴィルから電話があり、姉のシーラが銃を持って家族ともめていると聞き、心配になったから警察に電話したという。 通報を受けて<ホワイトハウスファーム>に駆け付けた警察だが屋敷からは何の気配もなく、夜明けを待って突入すると、中にはネヴィルと妻ジューン、娘のシーラ、シーラの双子の息子ニコラスとダニエルの遺体が発見された。 トーマス・ジョーンズ警部(スティーヴン・グレアム)はざっくりとした全体の状況から「シーラが他の4人を殺してから自殺した無理心中」だと判断するが、スタン・ジョーンズ巡査部長(マーク・アディ)は細部を見て無理心中説に疑問を抱く。 調査を進めるにつれ、シーラの犯行説には無理があることがわかってきた。 では犯人は誰なのか。 巡査部長の疑惑は家族で唯一生き残ったジェレミーにつながっていく・・・。

 冒頭、「これは実話である」という日本語テロップだけが出るのが怖い。
 This is a true story. に対する訳じゃないんだ。 イギリスでは有名な話だからテロップを出すまでもない感じ? 日本から見るための補足?
 綿密な取材のもとに制作(一部名称などは変更)だという。 再現ドラマにしてはガチすぎる(まったく音がない状態でカメラ固定図が続く場面、ほんと怖い)。 少し色の抜けたような映像に、45年前という時間の壁を感じる。 役者の方々もみなリアルな手触り。
 通報・検視・死因審問・葬儀・逮捕・判決、という時間軸通りの流れ(第一話は回想シーンが主になるが)、4話でも行けそうなところをあえて丁寧に描くところ(サイレンサーをつけたままなら引き金に手が届かず、シーラは自殺できないと判明するところの静かな衝撃!)、ドキュメンタリーをドラマ化するときの模範解答のよう。 淡々と描かれるので、余計に一気見。
 それでいて断定は割けている。 ジェレミーは無実を今も訴えているという。
 映画やドラマのように、“その場面”を観た者は誰もいない・・・それはあらゆる事件においてそう言えるわけで、証拠だってすべてが拾われるわけでもないしすべてが開示されるわけではない。 必ず誰かの意図が介在されてしまう・・・わかってるけど、あらためて感じるとおそろしい。
 だから、できることは自分が罪を犯さないことだ、と思うしかないのだ。

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2020年10月20日

『クリミナル・マインド』 ファイナルシーズン

 WOWOWにて、『クリミナル・マインド・ファイナル』絶賛放送中!
 ですが、このドラマはワンシーズンのエピソードが多い印象・・・だから録画はしているのですが、まだ観ていなくて・・・なんとファイナルとなるシーズン15は全10回! これまでの約半分ではないか!
 こりゃ急げ、とあわてて追っかけ視聴中。 もう今日の放送は第8話になっているよ。

  クリミナルマインドファイナルP.png このメンバーで最後まで。
 例によって日本語吹替版で観ておりますが、ファイナルシーズンの第一話、この人、犯人ですよね!、の声がどう聴いても「モリジュン!」。 ホッチのときと喋り方は変えておりますが、明らかに森田順平さんです。
 まぁ、レギュラーで出ていないなら、森田順平をキャスティングしない理由はないですよね。 結構出番も多かったし、ロッシ(菅生隆之)との直接対決はついニヤニヤしてしまう〜。 けど、ホッチとして出てほしかった・・・という気持ちも拭いがたく(モリジュンファンとしてはホッチ役はモリジュンのいちばんいいところが出てる役だったからさ)。 でもこの顔ぶれで収録してくれたのはうれしいことで。
 そういう、日本語吹替版視聴者に対する気遣いというか、愛を感じます。
 そしてファイナルシーズンということで、レギュラーメンバーの私生活についてもより描こうとしているオリジナル。
 いろいろあったけど、長く続いたドラマを終える、ここにも愛情が。
 扱う題材はシリアルキラーなので愛にあふれてなどいないけどもさ、出演を続けたキャストたちとスタッフのチームワークを感じるわ。
 今のところ、4話まで観た。 最終話までに追いつくぞ!

ラベル:海外ドラマ
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2020年09月13日

キリング・イヴ 第3シーズン、一気見

 WOWOWでの放送は少し前に終わったのだが、リアル視聴せずに録画していたので、全8話をまたしても一気に見る。 8話ぐらいってちょうどいい量なのかなぁ。

  キリング・イヴS3−1.jpg Season3
 今回は暗殺者ヴィラネル(ジョディ・カマー)のルーツに迫る方向に。 Season2のあと、傷心(?)のヴィラネルは結婚式を挙げようとしており、イヴ(サンドラ・オー)はMI6を辞めて韓国料理店で働く毎日・・・というスタート。
 マジか、という展開にまたしてもなり、レギュラー陣だとつい感情移入してしまったりするんだけど、この登場人物たちは誰一人信用できないんだったということを思い出させてもらう。 そして重要人物だと思っていた人がいきなり死ぬ衝撃(かと思うと死にそうで死ななかったり)。

  キリング・イヴS3−3.jpg 濃い新キャラ、ヴィラネルの師匠ダーシャ(ハリエット・ウォルター)。
 旧ソ連時代の体操選手で暗殺者という東西冷戦時代を強烈に印象付ける人物で、ある意味シーズン3の主役だった。 吹替担当が田中真弓なんですよ・・・それも素晴らしかった。 今シーズンも吹替版、充実してます。
 裏の組織“トゥウェルブ”の形も見えてくるけれど・・・まだまだ謎はたっぷりある。 でもそんな謎はどうでもいいのかも、イヴとヴィラネルの行き先を知り合いだけなのかも。

  キリング・イヴS3−2.jpg ニコ!
 いい人担当だったイヴの元夫ニコ(オーウェン・マクドネル)が引き続き登場してくれますが、もうただのいい人ではいられなくて・・・彼はこれがもう最後になるのだろうか、せつない。
 コメディ要素はシニカルな方向により強くなり、移動する範囲もより広くなり(ロケ地もどんどん増えている)、色彩も増えた。 途中まで裏切られる方向に進んでいって胸が悪くなるのに、何故か最終話ではいい方向にまとまりを見せる不思議。 なんだかんだ言いつつ登場人物たちに愛着を持ってしまっているのか。
 このまま終わってもいいかのようなラストシーン(シーズン2のようなクリフハンガーではない)。 でもシーズン4の放送決定だそうです。

ラベル:ドラマ
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2020年07月11日

大地(Social Distancing Version) @WOWOW

 WOWOWメンバーズオンデマンドにて、PARCO劇場『大地(Social Distancing Version)』のライヴ配信を見る。
 三谷幸喜作、大泉洋主演。
 なんだかもう、ただただせつなくて。

  大地パンフイメージ202007.jpg このやりきれなさは、『國民の映画』にも似ている。
 急にカメラがありえない動きをするのにも、驚きとともに「あぁ、そんなにカメラも数が入っていないのね」と気づかされ、<ソーシャルディスタンス>の意味を考えさせられます。
 幕間に流れた三谷さんと相島さんの対談、よかったな。 東京サンシャインボーイズ時代からこんなに時間がたってしまったかと。
 最後の拍手の数の少なさに、更に泣きそうになりました。 それが文字通りの観客の少なさ、それだけしかお客が入れないという現在の明確な事実。 今は“過程”かもしれないけれど。

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2020年05月25日

アンタッチャブル/THE UNTOUCHABLES

 WOWOWで、『アンタッチャブル』が放送されるのに気付き、録画した。
 ケヴィン・コスナー主演のこの映画、あたしは映画館で観てはいないが・・・多分レンタルビデオで。 その後、テレビ放送で観たくらい。 なんだか懐かしくなって、観てみることにしたのはまだステイホームで時間に余裕があるからだ。
 兵庫県は緊急事態宣言は解除されましたけど、すぐ元の生活には戻れないわけで(まるっきり元には戻らない気がする)、外出は短時間・時間をできるだけずらして、という姿勢が必要になる。

  アンタッチャブルP.jpg ポスターに時代を感じるな・・・。
 法務省の役人エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は禁酒法に胡坐をかいて暴利をむさぼるマフィアのボスのアル・カポネ(ロバート・デニーロ)を捕えたいが証拠がない。 引退直前の警官マローン(ショーン・コネリー)と新米警官のストーン(アンディ・ガルシア)と経理専門のウォレス(チャールズ・マーティン・スミス)とともに、ネスは“買収がきかない者(ジ・アンタッチャブル)”としてカポネを追い詰める・・・という話。
 1987年映画ということで・・・みなさん若いです。
 当時ショーン・コネリー目当てで観たんだけど(『薔薇の名前』でかっこいいおじさまぶりに盛り上がりまして)、ケヴィン・コスナーのかっこよさに今頃気づいております。 アンディ・ガルシアも好きだった。

  アンタッチャブル1.jpg ケヴィン・コスナー、世界一スーツが似合う。
 何かあったら困るから仲間には独身者であることを条件にしながら、自分は「結婚って素晴らしい」と何度も言っちゃうエリオット・ネス。 理解のある妻の姿は『フィールド・オブ・ドリームス』にも通じる。 そういうところが当時のケヴィン・コスナー人気の理由だったのだろうか?
 ロバート・デニーロ、もっとでっかいイメージだったけどそうでもなかった(『エンゼル・ハート』もそうだった)。 バットで殴りつけるシーンも血が白いテーブルクロスにもっと広がっていたような。 記憶が派手なほうに改竄されてました。
 殺し屋役のビリー・ドラゴのあやしさといったら・・・白いスーツに赤い唇、及川光博か。
 マローンと署長の、雨の中のおっさん二人の殴り合いも味わい深い。
 その当時はまったく気づかなかったですが、ブライアン・デ・パルマ的な要素もいっぱいで、映画的な技法が今ならよくわかる!
 昔観た映画を改めて観るってのもいいものだわ・・・。

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2020年05月10日

96時間(吹替版)三部作一挙放送!

 WOWOWをつけたら、リーアム・ニーソン主演の『96時間』三部作をやっていた。
 しかも吹替版! リーアム・ニーソン役は運昇さんだ! となると、つい観ちゃうよね・・・前にも観てるけど。
 今、WOWOWで『ハウス・オブ・カード〜野望の階段』を放送してるけど、過去に観ているにもかかわらず、やってたら観ちゃうよ・・・(このドラマはとにかく台詞量が多いので、字幕より吹替のほうがニュアンスが確実に伝わる)。 ケヴィン・スペイシーの長台詞、人を脅迫したりおだてたり、説得力あふれるスピーチを展開したり、感情を持たないみたいにばっさり切り捨てたり、石塚運昇の真骨頂だよね・・・スタイルが確立された(ように思われる)のは『CSI:マイアミ』のホレイショだけど。

  96時間P リーアム・ニーソン.jpg 父の愛が、パリの街を暴走する。
 これは映画館で観てなくて・・・WOWOWで観たのかな?
 この頃はリーアム・ニーソンをまだ許してなくて、「アクションスターになりたくないから」と『ダークマン』の続編を断ったのに、今更アクションやるのか!、と憤懣やるかたなかったんですよ・・・。 でもミステリ要素も強く、アクションと高い演技力を両立させる作品選びをその後も重ねていくのを見るにつれ、昔の恨みも薄まってきた。 『96時間』以降、吹替が運昇さんになったというのも大きかったのかも(『アンノウン』もヤバかったです)。
 このシリーズ、地味ながら豪華キャストなのよね。 それもリーアム・ニーソンのアニキ力のせい?

 <メガヒットシリーズ一挙放送!>は、GWに向けてのもともとの放送予定だったのか、STAYHOME強化週間のためか。
 昨日は『アメージング・スパイダーマン』から『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』まで。 『ホームカミング』にはトニー・スタークが出てる・・・これを吹替るために藤原啓治は復帰したというか、やらなきゃいけないと思ったんだろうなぁ・・・いささか声に力がないように感じるのに泣く。 『アヴェンジャーズ/エンドゲーム』ではばっちり元に戻っていた、と思っていたよ・・・だからもう病気は大丈夫なんだと思い込んでいたよ・・・。
 もういない、という事実には打ちのめされるが、作品を観ればそこにいる。 生きてるよね、全然。

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2020年05月03日

北欧サスペンス Face to Face −尋問−

 毎月恒例<WOWOWプレミア>、今月はまた北欧ドラマである。
 先月の予告で「全8話一挙放送!」とあったので「マジか!、長いな!」と思いましたが、詳細がわかったら一話30分(実質25分前後)。 だったら4時間弱だから一挙放送も納得。

  フェイストゥフェイス尋問P.jpg デンマーク制作。
 舞台はコペンハーゲン。 ある日の朝、刑事のビヨン(ウルリク・トムセン/千葉哲也)は、昨夜見つかった身元不明遺体の検視報告書を受け取るためにモルグに出向く。 検視官のフランク(ラース・ランデ/落合弘治)はすでに解剖を終えていて、遺体は自殺だという。 遺体の顔を見たビヨンは驚愕する。 それは娘クリスティーナだった。 遺体の発見現場は彼女の住居ではないアメーリェ通りの建物で、心臓への刺し傷が死因とのこと。 ビヨンは娘が自殺したとはどうしても思えず、検視報告書を掴んでモルグを飛び出し、発見現場へと向かう・・・。
 もう、一幕八場の舞台を見ているようであった。

  フェイストゥフェイス尋問5.jpg あ、この人!、『特捜部Q』のカール!
 「デンマークの実力派俳優陣が送る」というだけあって、見覚えのある人たち続々。 でもキャラが違うためどこで見たのかすぐには思い出せないという・・・そこらへんも実力派俳優所以。
 しかもビヨンが手掛かりを追い、出会った人に脅迫的にせまり、次の手がかりへ・・・と一話一話はほぼ二人芝居。 濃い、一話30分が納得の集中力で、観てるこっちも後半はへとへとになってくる。 うまくいっていない父娘関係がじわじわと炙り出されていくのも重い。 父親としてこうあらねば、家族として・・・みたいな呪縛に苦しめられるのはデンマークも同じというか、世界共通なのか。 もう、そこから抜け出そうよ。

  フェイストゥフェイス尋問4.jpg ラース・ミケルセン!
 彼の声はやはり木下浩之よねぇ、とニヤニヤしてみたり。 WOWOWが初放送になる吹替版は割と過去作の吹替担当の方を優先して配役してくれている気がしてありがたい(勿論、その限りではないときもある)。
 北欧らしきダークなテイストは緯度の高い土地の空の色と同じ。 そして復讐するほうへと話が傾きがちなのは、自己嫌悪の裏返しと死刑が存在しない国だからなのか・・・。

posted by かしこん at 19:53| Comment(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする