2020年07月11日

大地(Social Distancing Version) @WOWOW

 WOWOWメンバーズオンデマンドにて、PARCO劇場『大地(Social Distancing Version)』のライヴ配信を見る。
 三谷幸喜作、大泉洋主演。
 なんだかもう、ただただせつなくて。

  大地パンフイメージ202007.jpg このやりきれなさは、『國民の映画』にも似ている。
 急にカメラがありえない動きをするのにも、驚きとともに「あぁ、そんなにカメラも数が入っていないのね」と気づかされ、<ソーシャルディスタンス>の意味を考えさせられます。
 幕間に流れた三谷さんと相島さんの対談、よかったな。 東京サンシャインボーイズ時代からこんなに時間がたってしまったかと。
 最後の拍手の数の少なさに、更に泣きそうになりました。 それが文字通りの観客の少なさ、それだけしかお客が入れないという現在の明確な事実。 今は“過程”かもしれないけれど。

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2020年05月25日

アンタッチャブル/THE UNTOUCHABLES

 WOWOWで、『アンタッチャブル』が放送されるのに気付き、録画した。
 ケヴィン・コスナー主演のこの映画、あたしは映画館で観てはいないが・・・多分レンタルビデオで。 その後、テレビ放送で観たくらい。 なんだか懐かしくなって、観てみることにしたのはまだステイホームで時間に余裕があるからだ。
 兵庫県は緊急事態宣言は解除されましたけど、すぐ元の生活には戻れないわけで(まるっきり元には戻らない気がする)、外出は短時間・時間をできるだけずらして、という姿勢が必要になる。

  アンタッチャブルP.jpg ポスターに時代を感じるな・・・。
 法務省の役人エリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)は禁酒法に胡坐をかいて暴利をむさぼるマフィアのボスのアル・カポネ(ロバート・デニーロ)を捕えたいが証拠がない。 引退直前の警官マローン(ショーン・コネリー)と新米警官のストーン(アンディ・ガルシア)と経理専門のウォレス(チャールズ・マーティン・スミス)とともに、ネスは“買収がきかない者(ジ・アンタッチャブル)”としてカポネを追い詰める・・・という話。
 1987年映画ということで・・・みなさん若いです。
 当時ショーン・コネリー目当てで観たんだけど(『薔薇の名前』でかっこいいおじさまぶりに盛り上がりまして)、ケヴィン・コスナーのかっこよさに今頃気づいております。 アンディ・ガルシアも好きだった。

  アンタッチャブル1.jpg ケヴィン・コスナー、世界一スーツが似合う。
 何かあったら困るから仲間には独身者であることを条件にしながら、自分は「結婚って素晴らしい」と何度も言っちゃうエリオット・ネス。 理解のある妻の姿は『フィールド・オブ・ドリームス』にも通じる。 そういうところが当時のケヴィン・コスナー人気の理由だったのだろうか?
 ロバート・デニーロ、もっとでっかいイメージだったけどそうでもなかった(『エンゼル・ハート』もそうだった)。 バットで殴りつけるシーンも血が白いテーブルクロスにもっと広がっていたような。 記憶が派手なほうに改竄されてました。
 殺し屋役のビリー・ドラゴのあやしさといったら・・・白いスーツに赤い唇、及川光博か。
 マローンと署長の、雨の中のおっさん二人の殴り合いも味わい深い。
 その当時はまったく気づかなかったですが、ブライアン・デ・パルマ的な要素もいっぱいで、映画的な技法が今ならよくわかる!
 昔観た映画を改めて観るってのもいいものだわ・・・。

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2020年05月10日

96時間(吹替版)三部作一挙放送!

 WOWOWをつけたら、リーアム・ニーソン主演の『96時間』三部作をやっていた。
 しかも吹替版! リーアム・ニーソン役は運昇さんだ! となると、つい観ちゃうよね・・・前にも観てるけど。
 今、WOWOWで『ハウス・オブ・カード〜野望の階段』を放送してるけど、過去に観ているにもかかわらず、やってたら観ちゃうよ・・・(このドラマはとにかく台詞量が多いので、字幕より吹替のほうがニュアンスが確実に伝わる)。 ケヴィン・スペイシーの長台詞、人を脅迫したりおだてたり、説得力あふれるスピーチを展開したり、感情を持たないみたいにばっさり切り捨てたり、石塚運昇の真骨頂だよね・・・スタイルが確立された(ように思われる)のは『CSI:マイアミ』のホレイショだけど。

  96時間P リーアム・ニーソン.jpg 父の愛が、パリの街を暴走する。
 これは映画館で観てなくて・・・WOWOWで観たのかな?
 この頃はリーアム・ニーソンをまだ許してなくて、「アクションスターになりたくないから」と『ダークマン』の続編を断ったのに、今更アクションやるのか!、と憤懣やるかたなかったんですよ・・・。 でもミステリ要素も強く、アクションと高い演技力を両立させる作品選びをその後も重ねていくのを見るにつれ、昔の恨みも薄まってきた。 『96時間』以降、吹替が運昇さんになったというのも大きかったのかも(『アンノウン』もヤバかったです)。
 このシリーズ、地味ながら豪華キャストなのよね。 それもリーアム・ニーソンのアニキ力のせい?

 <メガヒットシリーズ一挙放送!>は、GWに向けてのもともとの放送予定だったのか、STAYHOME強化週間のためか。
 昨日は『アメージング・スパイダーマン』から『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』まで。 『ホームカミング』にはトニー・スタークが出てる・・・これを吹替るために藤原啓治は復帰したというか、やらなきゃいけないと思ったんだろうなぁ・・・いささか声に力がないように感じるのに泣く。 『アヴェンジャーズ/エンドゲーム』ではばっちり元に戻っていた、と思っていたよ・・・だからもう病気は大丈夫なんだと思い込んでいたよ・・・。
 もういない、という事実には打ちのめされるが、作品を観ればそこにいる。 生きてるよね、全然。

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2020年05月03日

北欧サスペンス Face to Face −尋問−

 毎月恒例<WOWOWプレミア>、今月はまた北欧ドラマである。
 先月の予告で「全8話一挙放送!」とあったので「マジか!、長いな!」と思いましたが、詳細がわかったら一話30分(実質25分前後)。 だったら4時間弱だから一挙放送も納得。

  フェイストゥフェイス尋問P.jpg デンマーク制作。
 舞台はコペンハーゲン。 ある日の朝、刑事のビヨン(ウルリク・トムセン/千葉哲也)は、昨夜見つかった身元不明遺体の検視報告書を受け取るためにモルグに出向く。 検視官のフランク(ラース・ランデ/落合弘治)はすでに解剖を終えていて、遺体は自殺だという。 遺体の顔を見たビヨンは驚愕する。 それは娘クリスティーナだった。 遺体の発見現場は彼女の住居ではないアメーリェ通りの建物で、心臓への刺し傷が死因とのこと。 ビヨンは娘が自殺したとはどうしても思えず、検視報告書を掴んでモルグを飛び出し、発見現場へと向かう・・・。
 もう、一幕八場の舞台を見ているようであった。

  フェイストゥフェイス尋問5.jpg あ、この人!、『特捜部Q』のカール!
 「デンマークの実力派俳優陣が送る」というだけあって、見覚えのある人たち続々。 でもキャラが違うためどこで見たのかすぐには思い出せないという・・・そこらへんも実力派俳優所以。
 しかもビヨンが手掛かりを追い、出会った人に脅迫的にせまり、次の手がかりへ・・・と一話一話はほぼ二人芝居。 濃い、一話30分が納得の集中力で、観てるこっちも後半はへとへとになってくる。 うまくいっていない父娘関係がじわじわと炙り出されていくのも重い。 父親としてこうあらねば、家族として・・・みたいな呪縛に苦しめられるのはデンマークも同じというか、世界共通なのか。 もう、そこから抜け出そうよ。

  フェイストゥフェイス尋問4.jpg ラース・ミケルセン!
 彼の声はやはり木下浩之よねぇ、とニヤニヤしてみたり。 WOWOWが初放送になる吹替版は割と過去作の吹替担当の方を優先して配役してくれている気がしてありがたい(勿論、その限りではないときもある)。
 北欧らしきダークなテイストは緯度の高い土地の空の色と同じ。 そして復讐するほうへと話が傾きがちなのは、自己嫌悪の裏返しと死刑が存在しない国だからなのか・・・。

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2020年04月23日

ライアー 交錯する証言/Liar

 WOWOWにて水曜23時から放送の『ライアー 交錯する証言』が22日最終回なので、それに合わせて一気見。 全6話なので(一話45分)、あっという間に終わった感。 イギリスのドラマらしい地味加減なれど、イギリスにしては派手なほうか。

  ライアー交錯する証言P.jpeg 
 ロンドン、高校教師のローラ・ニールソン(ジョアンヌ・フロガット/佐古真弓)は看護師の姉ケイティ(ゾーイ・タッパー/本田貴子)の紹介で外科医のアンドリュー・アーラム(ヨアン・グリフィズ/前田一世)とデートをすることに。 実はアンドリューの息子はローラの学校の生徒で面識があった。 二人がディナーをした翌朝、ローラはケイティのもとに駆け付けレイプされたと告白。 しかしアンドリューは同意の上だったという。 告発を受けて捜査する刑事のヴァネッサ(シェリー・コン/藤貴子)だが、証拠が不十分。 どちらが真実を言っているのか・・・という話。

 ヨアン・グリフィズ、またこんなあやしげな役を・・・まぁそういうのが似合う人だから仕方ないんですが、最近映画に出てないと思っていたらドラマに出ていたのですね(『Forever』というドラマで主演してますが)。 ローラ役の人は『ダウントン・アビー』のメイドのアリスだよ! メイン二人どっちも見覚えのある人、というのもイギリスのドラマでは珍しく豪華キャスティングではないかと。

  ライアー交錯する証言1.jpeg いつしか二人の対決に。
 話数が少ないので『アフェア』のように「同じ出来事を他視点から見る」という試みはなされないものの、固定観念に縛られてしまう感覚の恐ろしさがあります。 サスペンスとして引っ張る感じはものすごく、だから一気見してしまったんだけれど、感情的になるが故に手の内をさらけ出しすぎ・・・なのでミステリ的には弱め(あくまでサスペンススリラーですということか)。
 「えっ、これで終わり?!」なラストシーンにはやりきれなさ全開。
 何も報われない感じなんですけど・・・「ハッピーエンドは存在しない」な現実。

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2020年04月12日

ザ・ラウデスト・ボイス ― アメリカを分断した男 ―

 今月のWOWOWプレミアにて、『ザ・ラウデスト・ボイス−アメリカを分断した男ー』を観る。
 全7話、日本語吹替版で。 アメリカのケーブルテレビチャンネルFOXニュースの初代CEOロジャー・エイルズ(ラッセル・クロウ/山路和弘)の姿を1995年から2016年まで描く。 映画『スキャンダル』の別視点ドラマ(2019年制作とのことなので、企画は映画とほぼ同時進行だったかと)。
 ただ映画ではニコール・キッドマンが演じたグレッチェン・カールソンをナオミ・ワッツがやるあたり(この二人はオーストラリア時代からの親友というのはよく知られていること)、狙っている部分もなきにしもあらずかと。

  ザ・ラウデスト・ボイスP.jpg ラッセル・クロウ、特殊メイクで。
 1995年、CNBC局(後のMSNBC局)を差別的発言などの問題行動で解雇されたロジャー・エイルズだが、メディア王ルパート・マードックが新たに始めるニュース専門局FOXニュースの初代CEOとなる。 ロジャーは「ニュースはジャーナリズムではなく、ショーだ」と主張して開局準備を進め、ジャーナリズムを守りたいスタッフたちは次々と去っていく。 ロジャーは強権をふるってFOXニュースを全米の保守派層に受けるよう食い込ませ、必要とあらばフェイクニュースを用いることも辞さなかった。 2001年9月のアメリカ同時多発テロ事件により愛国保守姿勢をさらに強めることで、FOXニュースは全米視聴率ナンバー1を獲得、CNNよりも人気のあるニュース専門局となった。 そしてロジャーはその裏でパワハラ・セクハラを繰り返し、同時に政治的影響力を強めて大統領選挙にも口出しをするように・・・という話。

 前半はロジャー中心、後半はロジャーをセクハラで訴えたグレッチェン・カールソン(ナオミ・ワッツ/藤貴子)も中心にしつつ、の構成。 『スキャンダル』で語られている部分はあえて描かない(どうしても必要なところだけ)、メーガン・ケリーもニュース映像でだけ登場というのも差別化した結果か。 グレッチェン以前の被害者たちの姿がより強く印象付けられる。 時間を割いて描けるのが連続ドラマならではだけど、秘密保持契約を守っている人たちも多いのでどこまで事実を踏まえているのかわかりにくい(映画との違いが気になってしまった)。
 もうロジャーは最初からパワハラ体質で、こういうタイプが出世しちゃうから被害が出るんだよ!、と思うが、そういうタイプだからこそ権力を志向してしまうんだよな・・・(で、強引なので結果も出してしまったり)。 力を持ってしまったらまわりが何を言っても聞かないし、結局イエスマンばっかり残っていく・・・という悪循環。 ラッセル・クロウ、『バイス』のクリスチャン・ベイルばりのふてぶてしさでロジャーを熱演、踏んづけてやりたい衝動を何度も感じましたよ。 でもただイヤな奴というだけでなく、自分がしたことが最終的に自分に返ってくるような被害妄想になるところまで踏み込んだのがよかったです。 一切救いがなくて。 外画でもアニメでもすぐわかる山路さんの声ですが、今作はちょっとわからなかった! 一回考えて、「あぁ、山路さんか」と気づく感じで、ラッセル・クロウの喋り方とかロジャーの体形を意識しているのかなと思ったり。 それも吹替版の楽しさです。
 興味深いのはロジャーの妻・エリザベス(シエナ・ミラー/山口協佳)の描かれ方。 一貫して、「夫を疑うことなく信じ続ける妻」というポジションで・・・ロジャーもまたベスを大事にしているのですが(だったらなんで浮気とかセクハラするのかと思うが、それとこれとは彼の中では別な様子)、ベスの存在はロジャーのブレーキには全くなっていない。 身体もどんどん悪くなっているのに、不健康な食事を改めないロジャーを「それじゃ駄目よ」と諫めつつも、結局彼の言うとおりにしてしまう、許してしまうベス。 夫に従うのが美徳という世代なのか? それは自分で考えることを放棄しているからじゃないのか?
 FOXニュースは、ロジャーの件が明らかになった後でも視聴率ナンバー1を続けているという。
 ハラスメントは当事者間のことだけでなく、すべての人の問題(いつか自分にも降りかかるかも)だということが伝わってない? 結局のところ、人は“ひとごと”だと思えば何もしないということなのか。 共感力や想像力の欠如が分断を生む。
 ロジャーのパワーゲームの結果が大統領ドナルド・トランプの誕生を手助けしたのか・・・アメリカ保守層、マジヤバいよ。
 とはいえヤバいのは日本も同じだ・・・COVID-19で世界はどう変わるのか、これはその前のひどい話ですよ、と言えるようになったらいいんだけど。

ラベル:海外ドラマ
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2020年03月22日

北欧サスペンス ダークネス:ゾウズ・フー・キル

 WOWOWプレミアにて、『ダークネス:ゾウズ・フー・キル』(全8話)を観る。
 デンマークのドラマ。 2011年に始まった『ゾウズ・フー・キル 殺意の深層』のリブート版。 「早くない?」と思ったけど、日本での『ストロベリーナイト』のようなことが世界各地で起こっているのかな。
 オリジナルは90分一話完結だったけど、今回はひとつの事件を45分8話連続で。 おまけに主役の刑事とカウンセラー的プロファイラーの性別を逆にするという荒業。 原作小説があるみたいだけど(未邦訳?)、どっちが原作に忠実なのかわからない。
 Those Who = People は昔覚えたイディオム。

  ゾウズフーキル ダークネス1.jpg プロファイラーのルイーセと刑事のヤン。
 若い女性の行方不明事件を解決できないヤンは、手掛かりを見直すうちに過去の失踪事件との関連に気づく。 もしやこれは連続事件なのでは・・・と上に掛け合い、シリアルキラーが相手である場合を考えFBIプロファイラー経験のあるルイーセを上司が連れてくる。
 前半はオリジナルのシーズン1第一話と大体同じ。 女性刑事と上司の信頼関係を、そのままルイーセにも当てはめている(この過去のつながりを続編に活かすことも可能?)。 またルイーセは今は様々な被害に遭って心に傷を負う女性たちのカウンセラーをしている、というのがより今日的というか。 ただ前作のイメージが強いためキャラがなかなか入ってこず、盛り上がりにくい。 しかし犯人側にフォーカスを当てた後半から一気にスピードが加速。 まぁどこかで見たことある話(北欧ミステリには結構よくある展開)ながら、キャストの熱演に引き込まれました。

  ゾウズフーキル ダークネス2.jpg キャスト渋め、全体的に青っぽい映像とか映画っぽかった。
 緯度高め、湿度と気温が低めの空気感、いいわぁ。
 まぁ、虐待と暴力がすべての根源というひどい話なんですけれども。
 でも90年代はこういうのを描くのが北欧ミステリのすごさであり売りだったのに、今では全世界がほぼこうなっているのが・・・いやいや、隠されていた事実が表に出ただけのこと。
 ボスのキャラが活かしきれていない(吹替はモリジュンだし!)などもあるので、ぜひシリーズ化を期待したい。

  ゾウズフーキルP.jpg オリジナル版『ゾウズ・フー・キル 殺意の深層』
 なんだか懐かしい。 こっちはこっちで好きでした。 ヤコブ・セーダーグレン、ラース・ミケルセンなど見覚えあるキャスティングが豪華だったなぁ。

posted by かしこん at 17:45| Comment(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年02月10日

第92回アカデミー賞授賞式

 アカデミー賞授賞式、ありました。
 おおかたいわゆる批評家の方々の言う通り。 ただ未知数の部分は「字幕の外国語映画を選ぶのか否か」。

作品賞
『パラサイト 半地下の家族』
 結果的に「あり」ということだった。 アカデミー会員を増やし多様性を増した(もともとは白人の60歳以上が大多数だった)成果が表れたということだろうか、去年の『ROMA/ローマ』がいい線いったのもその流れだったのかも。

主演男優賞
ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)
 スピーチの最後にちょっと兄に触れたことが、リヴァーのホアキンへの影響の大きさを感じずにはいられなくて目頭が熱くなる。

主演女優賞
レニー・ゼルウィガー(『ジュディ 虹の彼方に』)
 あまりスピーチに心打たれなかった。 作品を観てないから、ジュディ・ガーランドをよく知らないからだろう。

助演男優賞
ブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)
 面白いことを言うのかと期待していたら、そんなでもなくて・・・助演男優賞は最初の発表だから空気が読みづらい? しかし彼が政治寄りの発言をしたので、以後の人たちは言いやすくなったのかも。

助演女優賞
ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』)
 家族バンザイの価値観をいちばん見せてくれたのは今回この人。

監督賞
ポン・ジュノ(『パラサイト 半地下の家族』)
 英語喋れるんじゃなかったっけ? でも通訳をはさみ、その間を理解しながら会場の笑いをとる感じに、「どんだけ海外の映画祭などで場数を踏んでいるのか!」と思う。 確か韓国内でも政権によってブラックリストを作られ、製作に制限をかけられた時期があったような・・・今が自由に映画をつくれる環境ならばよかったよ。

脚色賞
『ジョジョ・ラビット』
 作品賞にノミネートされている映画のフッテージが現れるとき、観客のリアクションが賑やかなのが『パラサイト』と『ジョジョ・ラビット』だった。 それだけ支持されている、愛されているのねと感じる。

脚本賞
『パラサイト 半地下の家族』

撮影賞
『1917 命をかけた伝令』
 全編ワンカット、だからかなぁ。 実際はワンカットは無理で、4〜8分ぐらいのワンカット撮影したシーンをつないでいるらしい。

美術賞
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 1960年代のハリウッド完全再現が、当時を知る人の心を打ったのね。

音響編集賞
『フォードvsフェラーリ』
 エンジン音やブレーキがきしむ音などをつくりあげたことに、らしい。 確かに、あの臨場感はすごかった。

録音賞
『1917 命をかけた伝令』
 こっちは「映画館で観たときの観客への音の伝わり具合」が評価のポイントらしい。 こっちはこっちで別の臨場感がありそう。

編集賞
『フォードvsフェラーリ』
 レースシーンすごかったもんね・・・納得。

作曲賞
『ジョーカー』
 『ジョーカー』の音楽はいわゆる“劇伴”とは違うもの・・・存在意義がそもそも違うものを並べて評価しなきゃいけないのも大変。

歌曲賞
“(アイム・ゴナ)ラヴ・ミー・アゲイン”(『ロケットマン』)
 エルトン・ジョンと一緒に壇上にあがった人がバーニーなの!

衣装デザイン賞
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
 若草物語の時代もコスチューム・プレイ扱いになるのかと驚く。 というか、女の生き方ってこの時代の悩みがいまだに共有されてるってことよね・・・。

メイク・ヘアスタイリング賞
『スキャンダル』
 シャーリーズ・セロンの顔の骨格を変えたことか・・・横顔のシーンは別人だもん。 でもシャーリーズ・セロンだとわからないといけないし、その加減が絶妙なんだろうな。

視覚効果賞
『1917 命をかけた伝令』
 廃墟などほぼCGらしい・・・。

国際長編映画賞
『パラサイト 半地下の家族』(韓国)
 ペドロ・アルモドバル監督の『ペイン・アンド・グローリー』も観たい・・・。 フランス代表の『レ・ミゼラブル』(あの『レミゼ』とは全然違う話)もヤバそう。

長編アニメ映画賞
『トイ・ストーリー4』

短編アニメ映画賞
『ヘア・ラヴ(原題)』

短編実写映画賞
『向かいの窓』

短編ドキュメンタリー賞
『ラーニング・トゥ・スケートボード・イン・ア・ウォーゾーン(原題)』

長編ドキュメンタリー賞
『アメリカン・ファクトリー』
 紹介フッテージを見てやっとどういう内容なのかがなんとなく。 他の候補作『娘は戦場で生まれた』・『ブラジル−消えゆく民主主義』などもヤバそう(知らないことを知らされる感)。

  20200209ハリウッド (6).JPG 授賞式前日のドルビー・シアター
 実はアメリカにいる友人から、「ロスに来る用事があったから、ドルビーシアターに立ち寄ってみたよ!」と写真が送られてきた。
 おぉ、レッドカーペットのスタートってこんな感じなの。
 「準備で動いている人がすごく多い。 でもちょっと場所はずれると、ホームレスの人がめっちゃいる」とのこと。 オープニングあたりでクリス・ロックもいじってたから珍しいことではないのか。
 あと、式全体的に女性をたたえることが強調されている感が・・・Me,too以後の流れではあるけど、わざわざ称えないといけないのかというのになんだか微妙な気持ちに。 いや、これはアカデミーが女性を選ぶことにためらいを持たなくなった、変化の現れだと強調しているのかもしれないのだけれど、2020年でもまだその段階?、っていうのが微妙で。 いやいや、ホアキンが「権利を侵害するものを許してはならない」みたいなことをスピーチしたけど、その対象は弾圧やヘイトスピーチと同様、ハラスメントも含まれるという概念がまだまだ世界に広まっていないということなのだ。
 作曲賞のパフォーマンスで、92回にして初めてオーケストラの指揮者が女性であることを紹介したシガーニー・ウィーヴァーがぐっと涙をこらえているのを見て、「あぁ、“戦う女性”の最初の主人公ともいえるこの人は、どれだけ大変なものと戦ってきたのだろうか」とあたしもウルウルしてしまいました。
 それと、ビリー・アイリッシュどんだけ愛されてる! エミネムがおっさんになってる!

ラベル:アカデミー賞
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2020年02月03日

配信はおおいそがし

 WOWOW加入者は<WOWOWメンバーズオンデマンド>という配信サービスを受けられるのだが・・・。
 ふと、“ドラマ”のページを開けたら、ちょっと懐かしい警察ドラマがドカンと配信を開始していて。

  20200202WOWOWオンデマンドドラマ.jpg こんな感じで。

 『刑事ヴァランダー 白夜の戦慄』、『主任警部アラン・バンクス』、『ローマ警察殺人課アウレリオ・ゼン』などなど・・・(全部日本語吹替版である)。
 昨年末には『新米刑事モース』・『刑事モース』も全シーズン配信されて「おぉ!」となったばかりなのに。 『モース』はまたNHKBSプレミアムで放送がはじまるからWOWOWの権利が切れるとかあるのかな。
 なにしろヴァランダーは原作をだいぶ端折っているけど、ケネス・ブラナーが惚れ込んだだけあって魂の部分は通じている。 スウェーデンオールロケなので風景や空気感、空の色が素晴らしい。 アラン・バンクスはドラマを観て原作を読みたくなって、邦訳出ているものを探しまくった。 質が高いものはそういう衝動を生む。 だから繰り返し観たくなる。
 しかしあたしはそういう配信をノートPCで受け取るわけで。
 つい別のことしちゃうよね〜。 日本語で喋ってくれるからわかった気になるよねぇ(少なくとも一回以上は観ているからストーリーもわかっている)。 でも繰り返しで観ることで前回気づかなかったことに気づくのに、あまり映像を観てないまま終わってしまうという・・・ダメじゃん。 吹替の方の声を楽しむ感じになっているよ・・・。

ラベル:海外ドラマ
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2020年01月20日

キリング・イヴ シーズン2、またしても一気観!

 例によって『キリング・イヴ』、セカンドシーズン全8話、一挙見。
 なんと前シーズンの30秒後から始まるという・・・。

  キリングイヴ シーズン2.jpg Sorry Baby ×
 この場合、Sorryを言うのは誰?

 自己顕示欲の強い凄腕の殺し屋ヴィラネル(ジョディ・カマー)と、その存在を追い続けたMI6のイヴ・ポラストリ(サンドラ・オー)との運命的な出会いは、“Girl meets Girl”で収まるものではなく、次々死体が増えていく。 ヴィラネル以外の殺し屋の存在、裏組織トゥウェルヴとMI6との関係もあり、裏社会(法を守らずに任務を執行・目的を果たそうとする人々)に身を置く人々の世界のあやうさが。
 それでも時折、ヴィラネルは恋する乙女のような顔を見せ(サイコパスなのに!)、イヴもまたこれまでとは違う自分に目覚めてしまったり。 ヴィラネルが「似た者同士」と呼ぶくらいだから、イヴはどこまで行ってしまうのか!
 そんな中、この世界でのいいひと代表・ニコ(イヴの夫)がどんどんすさんでいくのがつらい! どんどんヤバい世界に引きずり込まれていっているのがつらい! 新納くん(ニコの吹替担当)、がんばって!
 そういえばシーズン2は吹替の方も豪華だった。 外画吹替のベテラン沢海陽子・高島雅羅・大塚芳忠・土師孝也に、ちょっとのゲストに野沢雅子が! またアニメで若手実力派と言われる梶裕貴・入野自由・神谷浩史も海外ドラマ吹替で揃い踏み。 声の質に合ったキャラだったので違和感がなく(また脇役加減がいいポジションだった)、アニメが主戦場の人もどんどん外画に出てきてほしいと思う(でも多分、外画のほうが難しいんだろうな)。 ヴィラネル役の逢田梨香子さんはあたしはあまりわかってないが(刑事モース オックスフォード事件簿に出てたかな?)、この役はすごく合っている。
 新納慎也は基本舞台系の俳優さんだが、吹替の海外ドラマを愛している人だそうなので、吹替えキャリアは浅いが「こういうテンションで行けばいい」というのが見る側としてわかっている感じが。 だからあまり違和感はなく・・・新納くんにはもっと吹替のお仕事をしていってもらいたい、と思うほど。
 やはり海外ドラマは日本語吹替キャストも充実していないと盛り上がれないのです。

 想定内、とはいえクリフハンガーなシーズンラスト。
 また次のシーズンではこの30秒後から始まるのかしら・・・それはそれで楽しみだけど。

ラベル:海外ドラマ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | WOWOW・CATV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする