WOWOWのプログラムガイドで「シティボーイズの新作コントが登場!」という記事を観て小躍り。 しかも作家は三木聡!
でも今年公演あったんだっけ? 連絡ハガキ来てないけど(『燃えるゴミ』のときは東京公演しかなかったけどお知らせハガキは来たのだ)。 さらに詳細な番組表を見て、絶句。 放送枠が一時間しかない! これって通常のライヴなのか? それともコントのスタジオ収録とか? でもライヴ感を大事にする彼らがお客さんなしでコントをするとは思えないし・・・(WOWOWの予告でお客さんの頭が見える映像があったので、公演はしたのだろう)。
それに合わせてWOWOWでは過去のシティボーイズ公演を今週夜から朝方まで連日放送しており、仕事始まるってのについ観てしまって、あたしは寝不足だったよ・・・(そもそも行けるステージは全部行ってたし、過去の放送で全部観てるし、録画してDVDにも落としているというのに。 ものによっては商品としてのDVDも持っていたりするのに、やっていると観てしまう)。 でもいろいろ、懐かしい。 忘れてるものもあったし・・・基本彼らのネタはリアルタイムだから、あの当時はよくわかったことも今見たらわからなくなっている。 時間は確実に流れていて、あたしの記憶も感覚も衰えているのだった。

そして、新作『仕事の前にシンナーを吸うな、』であるが・・・(放送分は2017年6月13日の公演)。
<自己破産の男>をベースに、過去の三木作品要素がてんこ盛り。 でも覚えていれば覚えているほど過去の記憶はすべて裏切られる展開に。 でもそんな裏切り方もやはり三木聡的で・・・やっぱりちょっと懐かしい。 瓶蓋ジャム売りのおじさんも登場しますし。
そして相変わらずきたろうさんも斉木さんもちょっとグダグダで(二人のグダグダの種類はまったく違うのだが)、会場かマイクの関係か大竹さんの声が時折聞き取りにくいのがさみしい。 大竹さんが声を張ってくれてこそ(鋭いツッコミがあればこそ)、舞台は引き締まるのだから。
「えっ、もう終わり!」という36分のコントでした(エンディングトークや、楽屋トークなどを合わせても放送時間は48分ほど)。
も、物足りない・・・。 それは彼らもそうみたいではあるものの、スケジュール合わせて稽古して、ある程度のクオリティを保つステージを、と思うとこれくらいの時間が程よいのだろうか。 それともこの公演自体、急に決まったのかなぁ。
さらさら髪のきたろうさんに白髪が目立ち、量も明らかに減っていることにちょっと狼狽。 確実に彼らも老けている・・・。
あたしの妹は好きな人たちには優しいので、「また板の上に立ってくれるだけでありがたい」と言うかもしれない。 でもあたしは好きな人たちには期待してしまうので、「もっとできるはずじゃないのか」とか思ってしまう。 「まだまだこんなものじゃないだろう、あなたたちの真価は」みたいな。 なので台詞カミカミのきたろうさんの日に当たったときには「どうしたんですか!」と毎回アンケートに書いていたよ・・・。 だから今回も、「もうちょっとできたんじゃないか」と思ってしまう。 時間的な物足りなさだろうか。 内容はコンパクトに過不足なくきっちりまとまってはいたんだけど、<コンパクトにまとまる>ことを彼らに求めてはいないのだ。 同じく3人×三木聡だった『夏への無意識』と比べたら、爆発力はやはり足りない。
今回の舞台も東京で数日間だけの公演だったみたいだけど、大阪にも来てほしかったよ〜。 そのために梅田芸術劇場の会員になり続けているのに〜。 ただ大阪は東京と違って劇場の数が少ないので、急に決まった公演の場合会場が空いていない可能性はある。
インタビューで三木さんは「とりあえず今回久し振りにやってみたけど、引き続き自分はやるつもりはない(他の若い作家を探してがんばれ)」的ニュアンスのことを言っていたので、これもまた実験作だったのかな。
「スマホはついていけない、今もガラケー」な三人が舞台では実験を続ける。 やっぱりそれはかっこいい。