もう三月。 新型コロナ感染症関連で、ずっとバタついている。 本屋もどこも、長く滞在できない感じ(そして商品を手に取って戻す、という行動にもためらいを感じ、買うかどうか悩むものにも手を伸ばさないようになった)。
「ミルク色の海」にふさわしい表紙・・・でもわかりにくい。
これも一種の<パンデミックもの>ではありますが、原因が不明で研究調査過程が一切出てこない。 社会が崩壊し、それでも秩序を保って生きようとするには、という奮闘。 ジョゼ・サラマーゴにノーベル文学賞をもたらした作品。 『ブラインドネス』として映画にもなってます。
なんか勝手に、ジョゼ・サラマーゴを女性だと思っていた・・・男性だと知り、微妙にショック。 『複製された男』の解釈が変わるなぁ。
帯に<美しくて怖すぎる、戦慄のサイコスリラー!>とあり・・・まぁこれくらいはよくある感じだけど、帯裏に<ガスライティングシステム>のことが・・・映画『ガス灯』から、「誰が味方か敵かわからず(時には自分も)、じわじわと追い詰められていくこと」をそう呼ぶらしい。 “信頼できない語り手”とはまた別のやつ? 国際スリラー作家協会賞受賞作だそうなので、ある程度のレベルは保証されているかな、と。
切り裂きジャックが、シャーロック・ホームズがいた時代のロンドン。 自分の性別に疑問を抱くレオは男として解剖助手をしている、というビクトリア朝にLGBTを持ち込む心意気に惹かれた。
『かわいい夫』のその後・・・ということで2か月連続刊行だったようです。 じゃぁ、とこっちも買ってみるよ。 人の子育てエッセイは勉強になる。 しかし『かわいい夫』でちょっと気になる記述を見かけてしまい、そこから先に進んでいないんだな。 薄いから読もうと思えばすぐ読めるよ、と思って放置。
やっと最終巻・・・終わってくれました。 そういう話だと分かっていても、思った通りの着地点に来られると・・・これまでのってなんなんだったのかとつい思ってしまう・・・逡巡の末に納得して、というのが大事ですよ(でも最後まで主人公は助けられてばかりだったな)。 自分の中での精いっぱいはやった、ということなのでしょう。
でもやはり、重要なのはこの先なわけで。