2018年05月27日

『グレイテスト・ショーマン』、来た!

 実は『グレイテスト・ショーマン』のDVDを予約していた。
 アマゾンと迷ったが、ポイントが残っていたのでタワーレコードに。 「予約でポイント12倍」だというし。
 でも様々なバージョンがあり、どれを買うか迷っているうちに「発送は発売日以降」になってしまった(発売日は5月23日で、予約したのは5月10日前後だったのだが)。
 まぁそのうち届くであろう、とのんびり構えていたが、仕事場の人はアマゾンに予約して早々に22日にゲットしていたと聞くと微妙な気持ちに。
 しかし本日、届きました。

  グレイテスト・ショーマンブルーレイ&DVD.jpg 結局、<ブルーレイ+DVDの初回限定版>にした。
 だって、映像特典はブルーレイにしか入っていないっていうんだもの・・・。
 ゆうパケットでポスト投函だったので、朝早々に来ていたことに気づかず(発送連絡から、今日届くことはわかっていたが)。
 公式ソングブック(サントラの倍のサイズの歌詞カードに、作詞作曲コンビのコメント付き)も入っています。
 また、タワレコ特典として、A5クリアファイル(海外版ポスターとサントラのジャケットが使われている)と、カードタイプのカレンダーが。

  グレイテスト・ショーマンタワレコ特典.jpg 5種類のうちどれかが。 あたしのには真ん中下の、セピアトーンのやつ。 カレンダーはこの5月からのスタートになっていて、変則的ではあれど実用的。

 そんなわけでさっそく本編を観、特典映像も観る。
 “ミュージックボックス”では歌のシーンだけを繋いだものに歌詞が出て一緒に歌える!
 また一曲ずつ「どうやってできていったのか」解説が入る部分が時間的にも内容的にも特典の比重が高く、見ごたえあり!
 唯一の吹替曲“NEVER ENOUGH”は、歌い手の方がまず歌ったものをジェニー・リンド役のレベッカ・ファーガソンが聴き、演技プランをとり混ぜながらレベッカ・ファーガソンが歌い、それを聞いた歌手の方がレベッカ・ファーガソンの歌い方のクセ(ブレスの取り方とか、どこで切るかとか)に寄せてもう一度歌い、それに合わせてレベッカ・ファーガソンが歌い演技する、という二往復作業が行われていて、その丁寧さと手間をいとわぬ姿勢に驚嘆!
 多分、日本映画で歌の吹き替えシーンをやるとしたら、「歌に合わせて演技する」か「演技に合わせて歌う」かの一往復で終わってしまうだろう。 アメリカのショービジネスの底力(お金かかってる、だけではないところ)を痛感しました。
 撮影までの長きにわたるワークショップ(それは映画を製作できるかどうかわからない時期も含め)で培われたチームワーク、それが映画に全部反映されているからこんなにも心をひきつけられてしまうのかもしれない。
 特典映像の量が多いのでまだ全部観れてないが・・・見てしまったらずっと見てしまいそうである(実際、今日はそうだった。 明日仕事だから途中でやめた)。 翌日休みだったら、全部観ちゃうだろうな。 しかも繰り返し。

ラベル:洋楽
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2018年03月06日

第90回アカデミー賞受賞結果まとめ

 受賞結果を書いていなかった。 今は覚えていても、後日になったら詳細は忘れているだろう、ということでまとめておく。

作品賞
 『シェイプ・オブ・ウォーター』
監督賞
 ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
主演男優賞
 ゲイリー・オールドマン
  (『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)
主演女優賞
 フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)
助演男優賞
 サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)
助演女優賞
 アリソン・ジャネイ(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)
外国語映画賞
 『ナチュラルウーマン』(製作国:チリ)
脚色賞
 『君の名前で僕を呼んで』
脚本賞
 『ゲット・アウト』
撮影賞
 『ブレードランナー2049』
編集賞
 『ダンケルク』
美術賞
 『シェイプ・オブ・ウォーター』
衣装デザイン賞
 『ファントム・スレッド』
メイク・ヘアスタイリング賞
 『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
作曲賞
 『シェイプ・オブ・ウォーター』
歌曲賞
 “Remember Me”(『リメンバー・ミー』)
録音賞
 『ダンケルク』
音響編集賞
 『ダンケルク』
視覚効果賞
 『ブレードランナー2049』
長編アニメ映画賞
 『リメンバー・ミー』
長編ドキュメンタリー賞
 『イカロス』
短編ドキュメンタリー賞
 『ヘヴン・イズ・ア・トラフィック・ジャム・オン・ザ・405(原題)』
短編アニメ映画賞
 『ディア・バスケットボール』
短編実写映画賞
 『ザ・サイレント・チャイルド(原題)』

 技術系の賞は『ダンケルク』と『ブレードランナー2049』とで分け合ったような形か。
 受賞者がA4ぐらいの白い紙をばさっと広げてスピーチする中、辻一弘さんは手のひらサイズの二つ折りカード(外側は紺の厚紙)を開いて読む(なので字が小さかったのか「メガネをかけていなかった」と笑いをとってしまう)という奥ゆかしさが、「あぁ、日本人だなぁ」と思ってしまいました。 ほんとはなにも読まないでスピーチするのがかっこいいんだけど、言い忘れることがあってはならない、ということなんでしょうなぁ。
 最終的に作品賞を競った(のであろう)『シェイプ・オブ・ウォーター』と『スリー・ビルボード』が授賞式前に日本公開されていたから個人的には盛り上がりに拍車がかかりました。 『ゲット・アウト』も(『ベイビー・ドライバー』も)ノミネートされたことで全国で再上映・拡大公開されたことはめでたい。 日本国内で「洋画衰退」と言われる中、ビッグバジェット映画以外が広まり、面白いと思ってもらえる機会が増えるのは文化的多様性の面でも大事かと。
 作品賞でノミネートされた作品すべてがGWあたりまでにすべて日本公開予定が立っている、というのもうれしいことで。
 個人的にすごく観たい『イカロス』はすでにネットフリックス配信中だそうで・・・入ろうかどうかすごく悩んでしまう(ドラマ『マインドハンター』も観たいしねぇ。 視聴料を払うのと、観たい作品のDVD買うのとどっちがいいんだろう)。
 勿論、アカデミー賞は完璧ではないし、候補にあがらなくてもいい作品はある。 ただのお祭りだし、ただ今後の傾向を占う流れが読み取れるってだけのこと。 アメリカ本国では授賞式の視聴率は低かったようですが、「弱者の視点に立とう・他国の文化に敬意を払おう」という流れをもしかしたらアメリカ国民の多くは受け入れようとしていないということなのかもしれず、だからこそトランプ政権が誕生してしまったんだよなぁ、ということも見えてくるわけで。
 アメリカのことなのに、実はアカデミー賞はアメリカではない、ということも覚えておかなくては。

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2018年03月05日

第90回アカデミー賞授賞式

 休みをとった!、とはいえ、衛星生中継の都合上、WOWOWは放送を朝8時半スタート・・・休みだからってゆっくりできない! そしてアメリカでのCMタイムがWOWOWオリジナル放送部分なので、お手洗いにも行けない。 番組表では15時まで放送時間を押さえてあるし、だいたいそれよりは早く終わるのだが14時はまわるのは間違いないわけで、一部仕事より厳しい部分も。
 と、こっちはいろいろ身構えて臨むのに、なんか今年、WOWOWは人選を誤ったな!
 もう、スタジオはジョン・カビラと町山さんだけでいいよ、レッドカーペットは尾崎さんだけでいいよ、と思ってしまった今年(いや、過去にも思ったことあるけどね)。
 で、授賞式ですが・・・昨年の大失敗を受け、封筒が巨大化してラインストーンで部門ががっちり表記された。 それをプレゼンターが観客・カメラ側にしっかり向けているので、「こう変わりましたよ」とあえて見せているのだろう。 そういう「ネタをなんでも楽しむ方向にしよう」とするアメリカ人のエンタテイメント精神は素晴らしいと思う。 司会のジミー・キンメルも#Me Tooや#Time's Up、更に銃犯罪被害などを受けて去年よりぐっと真面目なところは真面目だったし(マット・デイモンいじりはちゃっかり忘れなかったので、「あぁ、そうか、この二人はアメリカでは敵対関係設定だったな」と思い出す)。
 で、結果的にはだいたい予想通りなれど、多少の番狂わせ(?)はあった、といういつもの感じでしたかね。
 脚本賞の『ゲット・アウト』は、あたしは行けるかと思ってたけど(『スリー・ビルボード』観る前だったこともあり)、実際とったらどよめきが起こってましたね! トランプ政権への非難や怒りがまだ続いてるということなのか。 でも、「マイノリティにも同じ機会を」と言いながら、「世界各地で正義のために戦う軍人さんのために祈りを」とも同時に表明できちゃうところがアメリカだなぁと感じる。
 メモリアルでは鈴木清順監督のほかに中島春雄さん(ゴジラ初代のスーツアクター)も追悼されていて、「日本よりちゃんとしてる!」と胸が詰まりました。
 “This Is Me”が主題歌賞をとれなかったのは残念だった・・・。 二年連続は避けたかったのかな。 『リメンバー・ミー』はきっと日本でもヒットするだろう(ディズニーアニメはミュージカルだからちょっと、と思うあたしもこれは面白そうかもと感じるくらいだし)。
 長編ドキュメンタリー賞の『イカロス』のあらすじを町山さんが説明してたけど、めちゃくちゃ面白そうだった。 ぜひ日本でも公開してほしい。 『疑惑のチャンピオン』は公開されているのだから、その関連派生作品として。 外国語映画賞はチリの『ナチュラル・ウーマン』だったけど、他の候補作も日本公開が決まっているのがとてもうれしい(シネ・リーブル神戸で『ラブレス』とかチラシもらってきたばかりだよ)。 アカデミー賞がある意味他の映画の見本市みたいになってしまっているのが、いいことなのかどうなのかわからないけれど、ハリウッド偏重にならずに他の国の文化を知れるからないよりはいいのだろう。 あたしもおかげで、よくわからない言語の映画でもあまり抵抗なくなってるし。
 でも、なんだかんだで『シェイプ・オブ・ウォーター』とギレルモ・デル・トロ監督の日!
 町山さんが泣いちゃってたのにびっくりした。 怪獣・ホラー・SFといった特定ジャンルを偏愛する人たちはメジャージャンルに対して迫害されてきたという過去があるんだろうな・・・あたしも『羊たちの沈黙』が作品賞をとったときには「時代が変わる!」って思ってはしゃいだもんなぁ、年上の町山さんたちにとっては「報われるための日々」が長かったんだろう。 あたしもそのジャンル好きですが、「わからない人にはわかってもらわなくてもいい」と思っている部分があるから・・・思い入れがそこまでじゃない、ということでしょう。
 だからおめでとう!
 たとえその理由が「時代の要請」だとしても、結果を出したほうが勝ち。 過去には毒にも薬にもならない作品を選んだり、結局キャリアを大事にしない役者を選んだりした後悔からか、前向きにチャレンジングである人・賞をゴールにせずに更に活躍しそうな人・ずっと走り続けている人をノミネートする方向が続いているのはいい傾向だし、これから続こうとしている人たちの目標として存在できるのは素晴らしい。

 放送終了後、せっかく休みだし、と思って『ビッグ・シック』か『聖なる鹿殺し』でも観に行こうかな、ついでに外食しちゃおっかななどと目論んでいたのだが・・・雨がまた降ってきて、更に尋常じゃない風の音がしてきたので、めんどくさがりやのあたしは外出を取りやめました・・・だって電車止まるかもしれないもん。
 そして、これを書いている。

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2018年03月02日

今回は忘れず、第41回日本アカデミー賞授賞式を見たが

 すっかり最近忘れがちだった、日本アカデミー賞授賞式を、今年はなんとか忘れずに見る。
 とはいえ、ぎりぎりやばいところだったんですよね・・・というか、ノミネート自体いつ発表?、みたいな。 またしてもぴあからの「授賞式のチケット一般販売」のお知らせで気づくというか。
 で、ノミネート調べて・・・「なんだこりゃ」というか・・・日本アカデミー賞は大手三社の談合です、という根強い噂(ここまできたら噂ではないんだろうなぁ)を裏付けるような結果で。
 実際、あたし自身も対象の映画全部観てはいないのですが、過去のここでの記述を見直したら、よかったと思ったのは『愚行録』『22年目の告白〜私が殺人犯です〜』だけ。 あと、『三度目の殺人』の役所広司だけ。 『武曲』と『あぁ、荒野』と『彼女がその名を知らない鳥たち』は観たかったけど見逃しました。
 『愚行録』が無視されるのはありえないでしょ! 公開規模が小さいとこうなってしまうのか、とんでもなく後味が悪いからか。 それとも小出恵介が出てるから?!
 『22年目の告白』は結構ヒットしたから無視できなかったということかしら(ワーナーブラザーズ配給ですが)。 まぁ、あたしが今回授賞式観ようと思った原動力は、藤原竜也のコメント聴きたいからだったんですけどね。
 というか、日本映画の製作本数が増えて大手三社だけではまかなえていない(小規模公開作品の裾野が広がっている・大規模公開も他が参入している)現状で、大手三社から作品賞・監督賞を出そうとするから無理がある。 役者の方々もその縛りのせいなのか、ノミネートの層が薄い。 そもそも、普通に続編がノミネートされてること自体が異常であると感じないのか? 観客もなめられたもんである。
 それでも、最終的に役者の方々がとるべき人がとっている、ということに多少の救いはあるのだが。 というか、『三度目の殺人』においては役所広司は主演だろ・・・福山雅治がノミネートされなかったのは、『タイタニック』のときのディカプリオを思い出させるものがありますね。
 それにしても相変わらずスタッフの方々へのリスペクトが薄い・・・今回は比較的賞がばらけたから、より詳しく紹介してほしかったのに。
 だけど『8年越しの花嫁』や『デスティニー』が今回の対象作品になっていたことに驚いた。 12月公開作品は次年度回しだと思っていたのだが、規約が変わったのだろうか?(正確には11月何日までに公開されたもの、とかだった記憶が)
 作品賞は・・・ノミネートの中では『三度目の殺人』だろうな、とは思ったけど、個人的には消極的消去法のような選び方でした。
 アメリカのアカデミー賞も保守的だとかいろいろ問題はあるけど、彼らはその問題を自覚している。 しかし日本アカデミー賞は、所詮狭い身内のお祭り感覚で問題意識すら持っていないように見えるのが問題なのだ。
 是枝監督も以前は日本アカデミー賞をもらって喜ぶような人ではなかったと思っていたのに、すっかり変わってしまったなぁ。 変わってしまったから『海街diary』を実写化しようという無茶なことを実行に移せるのだろう。
 となると、あたしの好きな監督には日本アカデミー賞には出てもらわないほうがいい、ということになるのか。
 石川慶監督、今度WOWOWで演出した『イノセント・デイズ』が放送されるので(しかも妻夫木聡主演だ!)、楽しみです。
 入江悠監督にも、好きなように映画をつくってもらいたい。
 授賞式もショウとして成り立ってないよな・・・せっかくのスピーチも録画だからカットされてたり、そのくせ作品紹介はネタバレギリギリまでやるし(時には完全ネタバレもあり)。
 『桐島、部活やめるってよ』の年は「さすがに流れを無視できなくなって変わったか」と思ったけど、あの年だけだったな。
 来年は吉永小百合が当然のようにノミネートされるんだろう(堺雅人につられて観に行ってしまいそうなあたしもあたしだが)。 小規模公開映画、がんばって観に行こう、と決意する夜。
 普段見ないけど、そのあとの『アナザースカイ』大杉漣の回が観られたのが、いちばんの収穫だった。

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2018年01月25日

第90回アカデミー賞授賞式ノミネーション

 いつのまにやら、今年のアカデミー賞のノミネーションが発表になっていた。
 ここ数年、WOWOWがノミネート発表も生中継+ダイジェスト版をリピート放送していたから、今年も番組表をチェックしていたのだが載ってなくて、今年は授賞式が3月になったから(これまでは2月最終週、でもそうなる前は3月3週目ぐらいだったのだが)、ノミネート告知も2月に入ってからなのかなと思っていた。 いや、自分の体調不良に振り回され、きっちり追いかける余裕がなくなっていただけです。 で、以下がノミネーション内容。

<作品賞>
『君の名前で僕を呼んで』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ダンケルク』
『ゲット・アウト』
『レディ・バード』
『ファントム・スレッド』
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スリー・ビルボード』
 あ、『ゲット・アウト』が入ってる! 低予算ホラーがノミネートって『シックス・センス』以来じゃない?
 『ダンケルク』は有力と言われていたけどやっぱりですね、という感じ。 相変わらず日本で公開されている作品が少ないけど、2月・3月公開予定のものが結構あるし、(原題)という表記がないのはすべて日本公開が決まってるってことで・・・これは近年と比較すると珍しい。
 『シェイプ・オブ・ウォーター』、観たいわ〜。
 あ、そういえば『デトロイト』が入ってない! ・・・9本だから、あと1本ノミネートできる余裕はあるのに、残り一席を占めるには数本の作品が拮抗していた、ということか。

<監督賞>
クリストファー・ノーラン(『ダンケルク』)
ジョーダン・ピール(『ゲット・アウト』)
グレタ・ガーウィグ(『レディ・バード』)
ポール・トーマス・アンダーソン(『ファントム・スレッド』)
ギレルモ・デル・トロ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
 『ファントム・スレッド』ってPTAの映画だったのか! もともと寡作の人だけど、思い出したように帰ってくるな・・・日本でも固定ファンは少なくないと思うんだけど(あたしもその一人だし)、あんまり情報が入ってこない気がするのは何故なのか。 ギレルモ・デル・トロはオタクとして日本の特撮やアニメからの影響を隠さないから、報道も好意的だとか?

<主演男優賞>
ティモシー・シャラメ(『君の名前で僕を呼んで』)
ダニエル・デイ=ルイス(『ファントム・スレッド』)
ダニエル・カルーヤ(『ゲット・アウト』)
ゲイリー・オールドマン(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)
デンゼル・ワシントン(『Roman J. Israel, Esq.(原題)』)
 おぉ、『ゲット・アウト』の彼が! ダニエル・デイ=ルイスも引退するというし、大物が揃った感が。 デンゼル・ワシントンはほんとにアカデミーから愛されている人だよね。 でも本命は若手のティモシー・シャラメだというし・・・『Call Me By Your Name』として結構すでに紹介されていたので、邦題が直訳すぎる感ありなんですけど(男性同士の恋愛映画とのことですが、それがあまり売りというか話題になっていないような・・・『キャロル』のときは少し騒がれたけど、もはやそれが普通となってきた、ということならうれしい)。

<主演女優賞>
サリー・ホーキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
フランシス・マクドーマンド(『スリー・ビルボード』)
マーゴット・ロビー(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)
シアーシャ・ローナン(『レディ・バード』)
メリル・ストリープ(『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』)
 またメリル・ストリープが! なんでこっちはいるのにトム・ハンクスはいないのかと(ダブル主演なのに)。 そんなに主演女優は少ないのか、メリル・ストリープが愛されすぎているのかどっちだ!
 個人的には美人というよりもより演技派な方々が評価されるのはうれしいことなんですが、美人であるが故に評価されにくいところにいたマーゴット・ロビーのノミネートもうれしいです。 この5作品はどれも観てみたいし。

<助演男優賞>
ウィレム・デフォー(『The Florida Project(原題)』)
ウディ・ハレルソン(『スリー・ビルボード』)
リチャード・ジェンキンス(『シェイプ・オブ・ウォーター』
クリストファー・プラマー(『All the Money in the World(原題)』
サム・ロックウェル(『スリー・ビルボード』)
 なんなの、このあたしの好きなおじさまたち沢山の図は!(サム・ロックウェルだけ若い・・・)
 ウィレム・デフォーもウディ・ハレルソンもいい仕事ぶりずっと見せてくれてるから、すごくうれしいなぁ!
 あれ、リチャード・ジェンキンスって主演男優賞をとったんだっけ?(『扉をたたく人』で)、確かあの時、ノミネートされたのがビッグネームばかりで「いちばん地味な候補者」と言われていたような・・・でもあれ以来、扱いが変わったのをよく覚えている。 アカデミー賞がすべてではないんだけど、ノミネートされるか否かで俳優人生は大きく変わるのよね(メリッサ・レオもそうだった)。
 あぁ、クリストファー・プラマー! 確かこの映画ってあの人の代役で登場シーン全部撮り直したってやつじゃないの? マーティン・ランドーが亡くなってしまったので(涙)、この世代の星はこの人だけ!

<助演女優賞>
メアリー・J.ブライジ(『マッドバウンド 哀しき友情』)
レスリー・マンヴィル(『ファントム・スレッド』)
アリソン・ジャネイ(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)
ローリー・メトカーフ(『レディ・バード』)
オクタヴィア・スペンサー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
 メアリー・J.ブライジってR&Bの歌手の人だよね・・・女優業にも進出か!
 また地味ながら実力派の人たちが揃いましたな。 オクタヴィア・スペンサーがもしかしていちばん知名度あるのでは。

<外国語映画賞>
『ナチュラルウーマン』:チリ
『The Insult(英題)』:レバノン
『ラブレス』:ロシア
『心と体と』:ハンガリー
『ザ・スクエア 思いやりの聖域』:スウェーデン
 お、久し振りのスウェーデン映画、観たいなぁ。

<長編ドキュメンタリー賞>
『Abacus: Small Enough to Jail(原題)』
『Faces Places(英題)』
『イカロス』
『Last Men in Aleppo(原題)』
『ストロング・アイランド』

<短編ドキュメンタリー賞>
『Edith+Eddie(原題)』
『Heaven is a Traffic Jam on the 405』
『ヘロイン×ヒロイン』
『Knife Skills(原題)』
『Traffic Stop(原題)』

<長編アニメーション賞>
『ボス・ベイビー』
『The Breadwinner(原題)』
『リメンバー・ミー』
『Ferdinand(原題)』
『ゴッホ〜最期の手紙〜』
 へーっ、『ゴッホ〜最期の手紙〜』が入っているとは。 観に行きたかったんだけどな(咳が止まらないので自粛しているうちに終わってしまった)。 でもきっとここは、メキシコの死者の日をモチーフにしたという『リメンバー・ミー』でしょうけどね。

<短編アニメーション賞>
『Dear Basketball(原題)』
『Garden Party(原題)』
『LOU(ルー)』
『Negative Space(原題)』
『Revolting Rhymes(原題)』

<短編実写映画賞>
『DeKalb Elementary(原題)』
『The Eleven O'Clock(原題)』
『My Nephew Emmett(原題)』
『The Silent Child(原題)』
『Watu Wote / All of Us(原題)』

<脚本賞>
クメイル・ナンジアニ、エミリー・V・ゴードン(『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』)
ジョーダン・ピール(『ゲット・アウト』)
グレタ・ガーウィグ(『レディ・バード』)
ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
マーティン・マクドナー(『スリー・ビルボード』)

<脚色賞>
ジェームズ・アイヴォリー(『君の名前で僕を呼んで』)
スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー(『The Disaster Artist(原題)』
スコット・フランク、ジェームズ・マンゴールド、マイケル・グリーン(『LOGAN/ローガン』)
アーロン・ソーキン(『モリーズ・ゲーム』)
ヴァージル・ウィリアムズ、ディー・リース(『マッドバウンド 哀しき友情』)
 だいたい脚本賞か脚色賞の受賞作品から作品賞が選ばれることが多いんだけど・・・。 『ローガン』って、ヒュー・ジャックマン最後のウルヴァリンのやつだよね? そういうのもノミネートするオスカーの懐の深さ、感じるよなぁ。 となると『ゲット・アウト』の受賞もあるかも。 過去に『ユージュアル・サスペクツ』、脚本賞とってるし。

<撮影賞>
ロジャー・ディーキンス(『ブレードランナー2049』)
ブリュノ・デルボネル(『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』)
ホイテ・ヴァン・ホイテマ(『ダンケルク』)
レイチェル・モリソン(『マッドバウンド 哀しき友情』)
ダン・ローストセン(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
 あー、『ブレードランナー2049』は技術系での評価か・・・まぁ、作品賞にも入ってないしね。 ライアン・ゴズリング、すごくよかったのに〜。 年間を通して同じ感覚で評価するのって難しいなぁ(体調不良を理由に昨年に観た映画を自分で振り返っていないことに気づかされる)。

<編集賞>
ポール・マクリス(『ベイビー・ドライバー』)
リー・スミス(『ダンケルク】)
タチアナ・S・リーゲル(『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』)
シドニー・ウォリンスキー(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
ジョン・グレゴリー(『スリー・ビルボード』)

<作曲賞>
ハンス・ジマー(『ダンケルク』)
ジョニー・グリーンウッド(『ファントム・スレッド』)
アレクサンドル・デスプラ(『シェイプ・オブ・ウォーター』)
ジョン・ウィリアムズ(『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
カーター・バーウェル(『スリー・ビルボード』)
 あ、PTAはずっとジョニー・グリーンウッドと音楽を組んでるんだね! クリストファー・ノーランもずっとハンス・ジマーだし。 そういうコンビの安定感ってあるけど、変えたときに「何かあったのか?!」って思っちゃうよね。

<歌曲賞>
“Mighty River”(『マッドバウンド 哀しき友情』)
“ミステリー・オブ・ラブ”(『君の名前で僕を呼んで』)
“リメンバー・ミー”(『リメンバー・ミー』)
“Stand Up for Something”(『マーシャル 法廷を変えた男』)
“This is Me”(『グレイテスト・ショーマン』)

<視覚効果賞>
『ブレードランナー2049』
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』
『キングコング:髑髏島の巨神』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』
『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』

<衣装デザイン賞>
『美女と野獣』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ファントム・スレッド』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『Victoria and Abdul(原題)』

<メイキャップ&ヘアスタイリング賞>
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『Victoria & Abdul』
『Wonder(原題)』

<美術賞>
『美女と野獣』
『ブレードランナー2049』
『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』

<音響編集賞>
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

<録音賞>
『ベイビー・ドライバー』
『ブレードランナー 2049』
『ダンケルク』
『シェイプ・オブ・ウォーター』
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

 ハリウッドのセクハラ(+パワハラ)問題の影響から逃れられない今シーズンの賞レース、アカデミー賞も例外ではないということがはっきりとしたノミネーションだったと言えるのかも。 ということは今回ノミネートされた方々はシロってことですかね。
 発表は日本時間で3月5日! この日はどうにかして有給休暇をとって、衛星生中継を観るぞ!

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2017年03月04日

また忘れちゃった!(魔の金曜日か・・・)

 あぁ、オザケンを見そびれ、「地上波テレビの番組表もチェックしないと!」と思っていたはずなのに、また忘れた。
 しかも、日本アカデミー賞を・・・。
 アメリカのアカデミー賞授賞式を見たとき、「あ、日本アカデミー賞もそろそろじゃなかったっけ」と思ったはずなのに!
 でも、今年はなんだかあたしの中で盛り上がりに欠けていたような気がする。 ノミネーションで<『怒り』が最多ノミネート>と聞いて「それは違うだろ」と思ったからなのか、去年の二宮くんの受賞スピーチ聞いて「気持ち悪い」と思ってしまったからなのか。
 もっとも、家に帰ったときはもう23時を過ぎていたので完全に間に合っていないわけですが(だからチェックをしていないから録画すらしていなかったという)。 ネット記事で詳細を知るあたし。

<最優秀作品賞>
『シン・ゴジラ』
 特撮映画としては初の作品賞受賞とのことですが・・・遅すぎた感もなきにしもあり?
 今年は東宝の番なんだっけ? まぁ、映画ファンだけのみならずブームになるくらい世の中を動かしたわけだし、311後の世界を正面から娯楽大作映画で描いたのも初めてかもしれないわけで、「去年を代表する映画」であることは間違いない。
 保守的な日本アカデミー賞会員が納得したのは興行成績は勿論だけど、エンドロールで読み切れないほどのキャスト・スタッフがいたからそれぞれ関係している人が多かったからでは(そして、過去の名作映画へのオマージュが功を奏したとか)。

<最優秀アニメーション作品賞>
『この世界の片隅に』
 まぁ、これも順当でしょう。 これで『君の名は。』がとったらネット荒れまくるだろうし、ご高齢な方が多いらしい会員さんたちにとってはアクロバティックな『君の名は。』よりは『この世界の片隅に』のほうがわかりやすかったでしょう。
 でもアニメの技術的にはどちらもハイレベルですからね。 制作により苦労した方に賞をあげたい、という気持ちもわかる。
 あたしはどっちにも心を動かされたのでどちらの受賞でもよかったですが、新海監督はまだ先が長いから。

<最優秀監督賞>
庵野秀明(総監督)/樋口真嗣(監督) (『シン・ゴジラ』)
 どっちか一人じゃないんだ〜。 庵野さんは所用のため当日受賞式を欠席だったらしいですが、多分、さぼったんだと思う。

<最優秀主演男優賞>
佐藤浩市 (『64−ロクヨン−前編』)
 なんか毎年登壇しているイメージがあるんだけど、最優秀は22年振りと聞いて驚く。 しかも2回目とか! もっともらってると思ってた!
 まぁ、『64』は佐藤浩市あっての作品なので、当然といえば当然かと。
 でも対象が前編ってのが微妙。 確かに前編のほうが出来はよかったけどさ、個々人の演技としては後編の方に光るものが多かったような印象が。

<最優秀主演女優賞>
宮沢りえ (『湯を沸かすほどの熱い愛』)
 今回、女優賞は層が薄かったんですかね、と思ってしまうノミネートでしたね(会員の人、ほんとに全部の映画観てるのか? 独立系作品は話題になったやつしか観ていないのでは。 年によってはあたしの方が観ているのでは?、と思うときがある)。
 これは最初からもう、宮沢りえ一択って感じ。
 不思議なことに、インディペンデント系作品で女優賞をとることは結構あるのだけれど、男優賞って傾向として難しいんだよね(そして男優はメジャー作品であっても舞台やモデル出身の方々はなかなか最優秀は獲れない)。 会員は男社会なのか。

<最優秀助演男優賞>
妻夫木聡 (『怒り』)
 とりあえず『怒り』にもなにかとらせておかねば、と思った結果、突出したのが妻夫木くんだった、という感じがしなくもない。
 というか『怒り』自体は群像劇なので、主演と助演の区別はできないと思うんだけど・・・全員助演か全員主演かだと思います。 パート的に妻夫木くんが助演で宮崎あおいが主演なのはおかしい。

<最優秀助演女優賞>
杉咲花 (『湯を沸かすほどの熱い愛』)
 これまた男社会のせいなのか若い女優がさくっと賞をとってしまうのも日本アカデミー賞ならでは。 杉咲花さんが素晴らしい演技力の持ち主だとわかっているので結果は順当ですが、微妙にもやもやしてしまうのは何故なのか(他に誰がよかったとかではなく、このノミネートの中ではここも彼女しかいなかったけど)。 ノミネート選考に問題あり、だな、こりゃ。

<最優秀脚本賞>
新海誠 (『君の名は。』)
 本家のアカデミー賞は脚本賞・脚色賞にすごく重きを置いているんだけれど、どうも日本アカデミー賞においては<残念賞>扱いのような気がするのよね・・・。 ほかの主要賞はあげられないからこれもらっといて、みたいな。

<最優秀撮影賞>
山田康介 (『シン・ゴジラ』)

<最優秀照明賞>
川邉隆之 (『シン・ゴジラ』)

<最優秀音楽賞>
RADWIMPS (『君の名は。』)
 最優秀音楽賞というか・・・日本アカデミー賞には主題歌賞がないからな。
 音楽は『シン・ゴジラ』もよかったけど、過去作品の音楽を使い回してるから?(でもそこがよいところなのに)
 まぁ、『君の名は。』は音楽と一緒に作った、みたいなことを新海監督も言っていたし、「映像と音楽の融合」という意味ではいちばん深かった?

<最優秀美術賞>
林田裕至/佐久嶋依里 (『シン・ゴジラ』)

<最優秀録音賞>
中村淳(録音)/山田陽(整音) (『シン・ゴジラ』)

<最優秀編集賞>
庵野秀明/佐藤敦紀 (『シン・ゴジラ』)
 と、技術系はひたすら『シン・ゴジラ』なわけですが・・・実はこれに限らず、作品賞に集中することが多いのですよね。 ほんとにそれぞれのプロが選んでいるの? すごさとかわかった上で選んでいるの?、という疑惑が毎年浮上するのはいたしかたないかと。 でも今回は、技術系総なめなのも納得できるのは、特撮作品だからじゃない?
 というか、技術部門をテレビ放送時間外に発表しちゃっているところがさ・・・軽視している感じがするよね(もしくは、「一般視聴者は役者以外に興味ないだろ」と思われているのかと思うとそれも腹が立つのだけれど)。

<最優秀外国作品賞>
『ハドソン川の奇跡』
 やはり日本アカデミー賞の会員は保守的というか、イーストウッドの映画が好きだよねぇ。 そのわりに前の『ヒアアフター』は無視しちゃってる感じとか、その保守性に一貫性とか主義主張を感じられないのが困ったもんだ。

<新人俳優賞>
杉咲花 (『湯を沸かすほどの熱い愛』)
高畑充希 (『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』)
橋本環奈 (『セーラー服と機関銃 −卒業−』)
岩田剛典 (『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』)
坂口健太郎 (『64−ロクヨン−前編』・『64−ロクヨン−後編』)
佐久本宝 (『怒り』)
千葉雄大 (『殿、利息でござる!』)
真剣佑 (『ちはやふる −上の句−』・『ちはやふる −下の句−』)
 この「新人賞」ってくくりもなんだか曖昧なんだよね・・・。
 あれ、高畑充希って『怒り』にも出てなかったっけ? あぁ、『怒り』で助演にノミネートされるべきもう一人は佐久本宝くんではなかったか。

<話題賞>
作品部門:『君の名は。』
俳優部門:岩田剛典 (『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』)
 ま、ここは一般人気投票だから・・・ジャニーズじゃなくてエグザイルなところが、時代の変化を感じますね。

 あぁ、来年は忘れなうようにしなきゃ。
 でも、ショウとしていまいちだから観客としていまいち盛り上がれないということも大きな事実なので。
 日本人は式典をエンタテイメント化できないという根本的な何かを抱えているのかもな・・・。

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2017年02月28日

第89回アカデミー賞授賞式

 今年もあっという間にやってきてしまいました、アカデミー賞授賞式。
 WOWOWで衛星生中継を録画し、夜9時からの字幕版放送も観てしまったあたしはヒマか?!、であるが、なんかこういうのってやっぱりお祭りだから、見ておきたいなぁと思うのです。
 それにしても、WOWOWのレッドカーペットの生中継での板谷由香さんのはしゃぎっぷりにはちょっと困惑・・・俳優のみなさんをガンガン呼び捨てで声かけるってありなのか? アメリカならOKなのか?、とハラハラしてしまいました。 尾崎英二郎さんがちゃんとしているから余計に(受賞式終了後には板谷さんは冷静になったらしく、「お見苦しいところを・・・」といっておられたのでご自分でもはしゃぎ過ぎたと反省されたのかもしれない。 それとも視聴者から苦情が出たのかしら?)。
 本放送のCM部分を日本の放送でつないでいるのだけれど、ジョン・カビラの安定感は相変わらず素晴らしいのであるが、ゲストによって雰囲気が毎年変わってしまうのが難・・・大友啓史監督で、今年のゲストはよかったのでしょうか? 基本タメ口な態度とか、自分の過去作品でいろいろやらかしている経歴でノミネーション作品に対してどうこう言える立場か?!、と思ってしまうのはあたしの性格が悪いからですかね・・・ますます好きじゃなくなったわ。 『3月のライオン』、実写版は神木くん大好きだけど絶対観ないわ! 実は予告編で泣きそうになっちゃったんだけど、それはマンガのシーンが蘇ったからであって。
 ジョン・カビラが大友監督に気を遣ってコメント多めに振るせいで、町山さんのコメントが例年よりも少なかった印象・・・斎藤工は自分の好みがはっきりしているから、独自ポジションを確立してるけど。
 WOWOW側も独占放送権をとっているというだけで満足しないで、もうちょっと工夫を!(いや、毎年それなりにしているんだろうけど、空回り感がなきにしもあらず)。 だって、生中継版をわざわざ見る人たちって、それなりの映画ファンが多いと思うのですよ。 一見さんを取り込みたい気持ちもわかるけど、そういう人たちは字幕版を見るでしょう。
 あたしは、同時通訳のみなさんのがんばりを聴くのも楽しみなので、生中継も観つつ、のちに字幕版で内容を補完という視聴形態がずっと定着しています。

 では、授賞式を振り返ります。 今年は信じられないハプニングがあったので話題はそればっかりになっちゃってますが、そこに至るまでにいい場面はいっぱいあったのです。
 普段は司会者が登場してひとしきりスピーチ、というパターンだったのだけれど、何故か今年はいきなりジャスティン・ティンバーレイクのパフォーマンスからスタート(歌曲賞ノミネート)。 「グラミー賞か!」と思ってしまった。
 司会のジミー・キンメル氏は授賞式を放送しているテレビ局でトークショウのホストをしている方らしく、コメディアンではないが安定した司会進行ぶり。 実際にはもっと毒舌キャラらしいですが、結構控えめだったかなぁ。 「今、アメリカは(トランプ大統領のおかげで)世界中から嫌われていますが、リベラルだろうが保守だろうが、お互いのいいところを認め合い、共感できれば私たちはまた自分たちが誇れるアメリカ人になれます」といったまともなコメントもところどころでしていたし(向こうのエンタメ業界の「常識」として、彼とマット・デイモンは“宿命のライバル”という設定らしく、「長らく不仲であった彼にも歩み寄るとお約束します」と言いながらマット・デイモンをおちょくり倒す−そしてマット・デイモンもそれを受けて立っている姿は、外国人から見たら内輪受け以外の何物でもないんだけど、でもなんかちょっと面白かった)。

<助演男優賞>
マハーシャラ・アリ (『ムーンライト』)
 今回、「ノミネートされるまでほぼ無名」と言われていた彼ですが、あたしは彼の顔をものすごく見たことがあって、しかも記憶の中で日本語を喋っている。 あ、結構長くドラマで観ていた人だろうな・・・と考えていたら『4400−未知からの生還者』に出ていた人だ!、と思い出せてすごくうれしかった。 ニューヨーク大学演劇科出身という経歴通り、その語り口には知性と品格が感じられました。
 これからどんどんオファー増えるんだろうな!

<メイクアップ&ヘアスタイリング賞>
『スーサイド・スクワッド』
 ぱっと見た目のインパクトでは『スター・トレック/ビヨンド』の感じがしましたが(異星人たちのメイク造詣がとにかく凄い)、ハーレイ・クインのビジュアルがブームになったせいもあるのかなぁ。

<衣装デザイン賞>
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
 時代モノっぽさは確かにありましたが、基本はブリティッシュ・トラッドだったような(予告編での印象)。
 「アメリカ人、イギリス文化に弱い」がここに出たか・・・的な?

<長編ドキュメンタリー賞>
『O.J.: Made in America (原題)』
 O.J.シンプソン事件からもう20年もたっている、ということが驚きでしたわ・・・。
 根底には人種差別問題が、というテーマのようですが、結局事件の犯人は誰なの?、というところが非常に気になります。

<音響編集賞>
『メッセージ』
 作品賞ノミネートの中で、個人的にはいちばん期待している作品なのですが・・・俳優賞にノミネートされていない現状から、技術方面の賞が多いのだろうと思っていましたが・・・やっぱりそんな感じでしたね。
 でもあたしは絶対、これを観に行くぞ!

<録音賞>
『ハクソー・リッジ』
 メル・ギブソン監督作にしてハリウッド復帰作品。 数々の悪行(?)で一度干された方ですが、こういう形でハリウッドは赦しを与えるのでしょうかね。 でも『ハクソー・リッジ』という直接カタカナ変換のタイトルでは、全然内容のイメージがわかないんですが・・・(太平洋戦争における沖縄戦が舞台らしいのだが)。

<助演女優賞>
ヴィオラ・デイヴィス (『フェンス』)
 ノミネーション時の『Fences(原題)』から表記が変わったので、日本公開が決まったみたいでよかったです。
 ヴィオラ・デイヴィスさん、あたしは大好きなので受賞はとてもうれしい! ほんとは『ヘルプ』でもらっていてもよかったぐらいだ。 町山さんは彼女のことを「大ベテラン」と言っていたけど、多分映画のキャリアはここ10年ぐらい・・・舞台の方だったのかなぁ。
 そしてスピーチも感動的だったのです!
 「どんな役柄を演じたい、どんな作品に出たいかよく聞かれます。 私はその答えは墓場にある、と答えます。 名もなき人々の知られざる物語がそこには数えきれないほど眠っている。 この作品もそんな物語のひとつです。 それを表現できるアーティストという職業につけたことが私の誇りです」
 そしてデンゼル・ワシントンに「私のキャプテン」と敬意を表し。
 沢山の人の名前を並べまくってスピーチとする人よりも、やはり自分の言葉で語る人のスピーチには心打たれます。 ちょっと泣いちゃった。
 受賞式後のアフターインタビューで、彼女が現在51歳であると知り・・・びっくり(役柄上では老け役をバンバンやっていることもあり、こういう授賞式の場で観る姿は若々しくて肌きれいだし、あたしの中ではずっと年齢不詳でした)。 てことは『ヘルプ』のときは40代か! 70歳近いぐらいの感じだったけど。

<外国語映画賞>
『セールスマン』 (イラン)
 ノミネーション時では気がつかなかったのですが、『別離』の監督さんじゃないですか。 てことは最有力候補じゃないですか。
 しかしトランプ大統領の指示で「入国できない七カ国」のひとつに指定されているイランから監督は入国できず、アカデミーが裁判所に掛け合って特別入国措置をとりつけたらしいですが、「それでは他の方々に申し訳ない」と授賞式を辞退。 しかし受賞、という結果。
 あたしが思っていた以上に、アメリカはめんどくさいことになっているらしい。

<短編アニメ映画賞>
『ひな鳥の冒険』
 ノミネート作品を紹介した短いフッテージの中でも、この映像は飛びぬけて綺麗だった。 ちゃんと全部観たいな・・・そのうちWOWOWが特集してくれるかもしれないから、それを待とうか。

<長編アニメ映画賞>
『ズートピア』
 ま、これしかないですよね。 <多様性・あるがままの自分を受け入れる>というのが今ハリウッドがアメリカ国内のみならず全世界に発したいメッセージ。 それがそのままこの作品のテーマなのだから。 勿論、ディズニーとピクサーが総力を挙げて制作した、というのも大きいですが。

<美術賞>
『ラ・ラ・ランド』
 このへんから『ラ・ラ・ランド』が出てくるように。 最多ノミネートといっても票は分散されるから、結果的に意外と賞は獲れていなかった、というパターンもあるので「最多ノミネート」というのはよろこんでいいのかどうなのか。
 美術賞は、あの色使いや小道具等含めて時代を感じさせない結果、という解釈でよいのかしら。

<視覚効果賞>
『ジャングル・ブック』
 ジャングルの動物たち、オールCGだもんね・・・これは当然かな、と思います。 予告編でしか観てないですが、動物たちすべての動きがすごかった。 逆に子役の子は一人でどうやって演技したんだろうな、と思うくらい。

<編集賞>
『ハクソー・リッジ』
 戦場もので編集賞ということは、さぞ迫力ある展開なのでしょう。 『プライベート・ライアン』、越えるくらいの? それとも別方向アプローチ?

<短編ドキュメンタリー賞>
『ホワイト・ヘルメット−シリアの民間防衛隊−』
 こんなにも短編ドキュメンタリー賞で「この作品で当然!」みたいな雰囲気、初めて見たような気がする・・・。
 それだけ、アメリカでは注目を集めている題材なのだろうか。

<短編実写映画賞>
『合唱』
 歌うことでどういうことが? しかも独唱ではなく合唱。 これもコミュニティとかコミュニケーションの話かしら。 気になる・・・。

<撮影賞>
『ラ・ラ・ランド』
 あ、色合いとしてはこっちの方なのかな? 技術系の賞はどのへんがポイントなのかいまひとつわかりにくい。

<作曲賞>
『ラ・ラ・ランド』
 デイミアン・チャゼル監督がハーバード出だということは前に聞いたことあったけど(そしてピアニストとして挫折した過去があるとも)、大学の寮の同室だった人が『セッション』でも組んで音楽を担当していたとは知らなかった。 そんな時代を一種に過ごしていたら、相手の好みとかかなり理解できるし、その後も関係が続いているならばほんとに「よき理解者・体現者」だろうな。 このコンビ、しばらく続きそう。
 そんな二人が別々に仕事をするようになったら・・・また新たな世界が開けるのかも。

<歌曲賞>
“City Of Stars” ( 『ラ・ラ・ランド』)
 授賞式のパフォーマンスでジョン・レジェンドがこの曲を歌っていて気がついた。
 映画で彼に気づかなかったのは、ギターを弾いていたからだ! ジョン・レジェンド=ピアノ・キーボードのイメージでした。
 『モアナと伝説の海』の曲もよかったけれど、音楽賞獲っちゃったら歌曲賞(主題歌賞)もこっちになっちゃうよね。 曲としては地味なんだけど。

<脚本賞>
『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
 「これは自分たちの生まれた町の話だ!」と脚本を読んで惚れこんだマット・デイモンがプロデュースを買って出て(実際、脚本・監督のケネス・ロナーガンはマット・デイモンとほぼ同じ地区の出身らしい)、ケイシー・アフレックに主役を頼んだとのこと。 アメリカの貧困層(特にホワイト・プアと呼ばれるあたり)のリアルさが出ているのでしょうか。 これもまたアメリカの現実で、このあたりの人たちがわりとトランプ支持者だったりするわけで・・・。
 司会者に「マット・デイモンは心が広い。 この映画の主役を自分が演じることもできたのに、幼馴染のケーシー・アフレックに譲って、自分は『グレイト・ウォール』で大コケしてるんだから」とやられてましたが、マット・デイモンではこの主役には年齢が上過ぎるという客観的判断でしょう。 でも確かに、マット・デイモンが万里の長城の映画に出ていると言われても、観たい気はしない。

<脚色賞>
『ムーンライト』
 もともとは舞台用戯曲であるらしい『ムーンライト』。 まったく新しい脚本ではなかったんだ、ということに驚きましたが・・・。
 通常、脚本賞か脚色賞をとった作品から作品賞が出るという傾向が多いので、あたしはこの段階で「作品賞は『ラ・ラ・ランド』ではないのかも」と感じていました。

<監督賞>
デイミアン・チャゼル (『ラ・ラ・ランド』)
 だからその代わりといってはなんですが、監督賞を『ラ・ラ・ランド』の人に、という流れかと。
 仕事が段取りが8割。 カット割りなしのオープニングのミュージカルシーンなどをやっちゃえる力は、若さ故なのかも。 監督賞最年少受賞とのことですが、若い時だからこそできることがあるわけで、それを評価できるアカデミー、やはり敵が外にいるせいか例年以上に保守色が薄まっているようです。 しかしこうなると、『グランドピアノ 狙われた黒鍵』の脚本は彼の黒歴史になってしまうのかしら・・・。

<主演男優賞>
ケイシー・アフレック (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
 ベン・アフレックの弟、という認識が先行しているせいか、「手間のかかる弟」キャラが多かった彼。 今回もいろいろこじらせてしまっている人の役っぽい。 受賞スピーチも「役柄がまだ抜けていないのか?」というおたおた感がありました。 そんな弟の姿を見る兄は涙目でしたが、ほんとこの二人、同じようなルートを通っているのよね。 貧困層にある家から抜けだそうと映画界に → 評価されてスター扱いされるようになったらいろいろとやらかす → いい仕事がこない・干される → やけになってどつぼにはまり、好感度下がる → 反省して再起をかける → それが評価されて反省・感謝の日々で立ち直る、みたいな。 若くして売れちゃうと大変だな、としみじみします。 苦労してから売れたほうがいい、とジョージ・クルーニーも言ってましたからね。

<主演女優賞>
エマ・ストーン  (『ラ・ラ・ランド』)
 消去法でいってもエマ・ストーンしか残らない、という今回のノミネーション。 主演女優賞の層が薄かったのかと思ってしまうが、『メッセージ』のエイミー・アダムスや『ヒドゥン・フィギュアズ』のタラジ・P・ヘンソンなどいるではないか。 どういう投票のされ方なの?!
 しかし彼女は若いが苦労人である。 獲った仕事ひとつひとつに全力投球、その姿が『ラ・ラ・ランド』のミア役にかぶるところがあったのかも。 でもスピーチは謙虚さにあふれていて、ミアのような「イヤな女感」はなかったですよ!

<作品賞>
『ムーンライト』
 前代未聞のドタバタ劇の末、『ムーンライト』が作品賞を獲得。
 本来、ステージ上に出てはいけない人たちが現れたり、周囲から中央へとざわざわの正体が広まっていく様がちょっと面白かったですが。 うれしさのあまり泣いちゃってたエマ・ストーンが途中から真顔になり、「オーマイガッ」と口が動いているのが見えてしまった。
 『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーが「僕から是非オスカー像を渡したいけどいいですか」という姿はとてもかっこよかった!
 しかし残念なのはウォーレン・ビーティ。 違うカードが入っていることに最初から気づいてたのに、全然事情をわかっていないフェイ・ダナウェイに見せちゃったのが運のつき。 バックステージの人になんとか合図を送れなかったのか(いや、カードを渡し間違えた人がいちばん悪いんだけど、そこをうまくフォローしての大ベテランだろう、とも思っちゃう)。 そうすれば『ラ・ラ・ランド』関係者のみなさんにぬかよろこびをさせなくてすんだのに。
 そしてざわざわの結果、『ムーンライト』の受賞スピーチがいまいち伝わり切っていないのも残念・・・(授賞式後のアフターインタビューでフォローはされていたけれど、やっぱりあのステージで話すことに意義もあるわけじゃない)。
 まぁ、結果的にこの二作品に日本からもすごく注目が集まっている、というのはいいことなのかもしれないですが。
 つつがなく物事を終えることが普通のようでいてとても大事、ということを改めて思い知らされました。

 全体的に、今回は受賞者のみなさん若いな!、という気がする(スタッフ含む。 年齢的な意味だけでなく、キャリア的にも)。 初ノミネートで初受賞、というパターンも目立ったし。 あれかな、ディカプリオをこじらせちゃったことに対する反省?
 勿論、賞の結果がすべてでも絶対でもなく、単なるお祭りなわけですが、今回の授賞式ほど「今のアメリカと世界」を映し出したものはないかも。 来年はどうなっているだろう・・・楽しみです。

ラベル:アカデミー賞
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2017年01月24日

第89回アカデミー賞ノミネーション

 WOWOWにて、例年通りノミネーション速報を見ました。
 しかし例によって日本で公開されている作品が少ないので、よくわからないんだけど。
 しかも発表の10日ぐらい前に突然、いつも通りプレゼンター呼んで生でノミネーションを発表するのではなく、全世界同時にネットスクリーミング配信にしますと言われ・・・LAに行くはずだったWOWOW取材班も大混乱だったと思います。
 アカデミー協会も「初の試み」ということでいろいろトラブルがあったようですが、それは「初めてのことだから仕方ないよね」なのか、「初めてやるからこそ徹底した準備とミスのなさを目指すべき」なのか、どっちだったんでしょう。
 ともあれ、今回のノミネーションは以下の通り。

<作品賞>
   『メッセージ』   『Fences(原題)』
   『Hacksaw Ridge(原題)』   『最後の追跡』
   『Hidden Figures(原題)』   『ラ・ラ・ランド』
   『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』
   『マンチェスター・バイ・ザ・シー』    『ムーンライト』
 『メッセージ』はテッド・チャンの『あなたの人生の物語』の映画化。 原作は短編なので、かなり内容を膨らましているとみた。 エイミー・アダムス&ドゥニ・ヴィルヌーヴのコンビ再び(『ボーダーライン』で組んでますから)!、と日本公開を待ち望んでいるあたし。
 あ、結局『沈黙―サイレンス―』はかすりもしてなかったのね。 あと一枠あるのに。

 <監督賞>
   ドゥニ・ヴィルヌーヴ    (『メッセージ』)
   メル・ギブソン    (『Hacksaw Ridge』)
   デイミアン・チャゼル    (『ラ・ラ・ランド』)
   ケネス・ロナーガン    (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
   バリー・ジェンキンス    (『ムーンライト』)
 ううっ、ついにドゥニ・ヴィルヌーヴ監督がやっとアカデミー賞に評価されたよぉ。 『プリズナーズ』で候補にしてもよかったとあたしは思っていますけど!(『灼熱の魂』で外国語映画賞の候補になっていたような気もするけど、そのあと結構英語の作品撮ってますよ)。

 <主演男優賞>
   ケイシー・アフレック  (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
   アンドリュー・ガーフィールド  (『Hacksaw Ridge』)
   ライアン・ゴズリング  (『ラ・ラ・ランド』)
   ヴィゴ・モーテンセン  (『はじまりへの旅』)
   デンゼル・ワシントン  (『Fences』)
 きゃー!、ヴィゴ! 邦題があるってことはすでに公開されてるわけ?(あたしの出没エリアではチラシもポスターも見たことないんだけど!) ライアン・ゴズリングとデンゼル・ワシントンの中では難しいかと思うけど、でも授賞式でヴィゴが見られるのね!
 それにしてもアンドリュー・ガーフィールドは『沈黙』にも出ている。 いつの間に賞レース作品にガンガン出てくるようになったの?

 <主演女優賞>
   イザベル・ユペール   (『Elle(原題)』)
   ルース・ネッガ  (『ラビング 愛という名前のふたり』)
   ナタリー・ポートマン  (『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』)
   エマ・ストーン   (『ラ・ラ・ランド』)
   メリル・ストリープ  (『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』)
 あー、ナタリー・ポートマンは入ると思ったなぁ。 なにしろジャクリーン・ケネディの役だし。 それにしてもメリル・ストリープは専用枠でもあるのか。 彼女を評価するならヒューさまも評価してほしかったよ(でもこの映画、観そびれたから・・・)。
 イザベル・ユペールの『アスファルト』と『母の残像』も見逃してるのよね・・・。
 しかし『ゾンビランド』のメインキャストでで唯一知名度のなかったエマ・ストーンが最有力候補とは・・・時の流れは速いし、才能ある人はどんどんチャンスを手に入れる、ということなんだね。

 <助演男優賞>
   マハーシャラ・アリ  (『ムーンライト』)
   ジェフ・ブリッジス  (『最後の追跡』)
   ルーカス・ヘッジス  (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
   デヴ・パテル  (『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』)
   マイケル・シャノン  (『Nocturnal Animals(原題)』)
 えっ、デヴ・パテルくん助演なの? 予告を見た感じでは主演だと思っていたけど・・・。
 いつも激戦区のこのカテゴリーだけど(というか、あたしの好きな俳優さんがここに入ることが多い)、あたしはマイケル・シャノンを推すよ!


 <助演女優賞>
   ヴィオラ・デイヴィス   (『Fences』)
   ナオミ・ハリス   (『ムーンライト』)
   ニコール・キッドマン  (『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』)
   オクタヴィア・スペンサー  (『Hidden Figures』)
   ミシェル・ウィリアムズ   (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
 ヴィオラ・デイヴィスさん、大好きです!(アメリカ発音的にはヴァイオラみたいだけど) 彼女が映画に出ていると、その姿をずっと観ていたくなる。 『完全なる報復』の頃、まだ無名だったとはほんとに信じられないなぁ。
 なに、『Hidden Figures』の主演はタラジ・P・ヘンソンじゃなかったっけ(彼女も好きです)。 彼女がノミネートされてないなんて、なんかずるい! やはりそこはメリルさん、譲ろう。

 <外国語映画賞>
   『ヒトラーの忘れもの』  (デンマーク)
   『幸せなひとりぼっち』  (スウェーデン)
   『セールスマン』  (イラン)
   『タンナ』  (オーストラリア)
   『ありがとう、トニ・エルドマン』  (ドイツ)
 はっ、カナダ代表の『たかが世界の終わり』が入ってない! グザヴィエ・ドランはアカデミー賞のウケが悪いのか・・・。
 あぁ、『幸せなひとりぼっち』、観に行きそびれた。 『ヒトラーの忘れ物』はなんとか観に行きたい。 あとは神戸での公開予定がまだわかりません。

 <長編ドキュメンタリー賞>
   『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』
   『I Am Not Your Negro(原題)』
   『ぼくと魔法の言葉たち』
   『O.J.: Made in America(原題)』
   『13th―憲法修正第13条―』
 長編ドキュメンタリーもかつてに比べれば公開される数は増えてきました(でも今のところ、神戸で公開が決まっているのは『海は燃えている〜イタリア最南端の小さな島〜』のみ)。 タイトルだけでは内容がよくわからないのがドキュメンタリーの難点だったりする。 チラシ読みたい。

 <短編ドキュメンタリー賞>
  『最期の祈り』
  『4.1 Miles(原題)』
  『Joe's Violin(原題)』
  『Watani: My Homeland(原題)』
  『ホワイト・ヘルメット ―シリアの民間防衛隊―』
 短編だと更に内容がよくわからない。 また公開されることもまれなので困る。 ショートフィルムフェスティバルで事前に発掘するしかないのか(それは短編映画全般に言えることですが)。 WOWOWがたまに特集してくれるので、それに期待しよう。

 <長編アニメーション賞>
  『Kubo and the Two Strings(原題)』
  『モアナと伝説の海』
  『My Life as a Zucchini(原題)』
  『レッドタートル ある島の物語』
  『ズートピア』
 日本では「『君の名は。』、ノミネーション逃す!」報道が先走っておりますが、マーケットの大きい北米公開が今年の4月。 焦ってノミネーション資格取るために一週間限定公開するよりも、来年のノミネートを狙ったほうがよかったのでは、と思います(ここは東宝が焦った巻がありますね)。 それでなくとも『ズートピア』という強敵がいるのに。
 『Kubo and the Two Strings(原題)』は日本の民話を題材に取った物語で、レトロな映像表現といい、観てみたいなぁ。
 それにしてもハリウッドにおけるジブリブランド強し!

 <短編アニメーション賞>
  『Blind Vaysha(原題)』
  『Borrowed Time(原題)』
  『Pear Cider and Cigarettes(原題)』
  『Pearl(原題)』
  『Piper(原題)』
 短編アニメも見たら結構面白かったり、実験的なものが多かったりといろいろなんですが、いかんせん公開される機会が・・・これもまたショートフィルムフェスティバルに(後略)。 のちに長編化されたけど、短編の『eight』の衝撃は今も鮮烈です。

 <短編実写映画賞>
  『Ennemis interieurs(原題)』
  『La femme et le TGV(原題)』
  『Silent Nights(原題)』 
  『Sing(英題)』
  『Timecode(原題)』

 <脚本賞>
  テイラー・シェリダン  (『最後の追跡』)
  デイミアン・チャゼル  (『ラ・ラ・ランド』)
  ヨルゴス・ランティモス&エフティミス・フィリップ  (『ロブスター』)
  ケネス・ロナーガン  (『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
  マイク・ミルズ  (『20センチュリー・ウーマン』)
 えっ、『ロブスター』ってあの『ロブスター』か?! ・・・確かに、あの独特すぎる世界観は誰にも真似できない。
 マイク・ミルズの名前を見るのもちょっと久し振りな気が(ただ単に神戸で公開されてないだけ、あたしが気付いてないだけかも)。
 やっぱりデイミアン・チャゼル監督は自分で描いた脚本は自分で映画化するべき人なのかもしれず(彼が監督したヴァージョンの『グランドピアノ〜狙われた黒鍵』を観てみたい今日此頃)。

 <脚色賞>
  エリック・ハイセラー  (『メッセージ』)
  オーガスト・ウィルソン  (『Fences』)
  アリソン・シュレーダー&テオドール・メルフィ  (『Hidden Figures』)
  ルーク・デイヴィーズ  (『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』)
  バリー・ジェンキンス&タレル・アルバン・マクレイニー  (『ムーンライト』)
 だいたい、脚本賞と脚色賞を獲った中から作品賞が選ばれる傾向にあるので、そういう意味では順当な選出ですかね。
 SF映画はなんとなく冷遇される傾向にあるので(ミステリ・サスペンス系も『羊たちの沈黙』までは冷たい扱いをされていた)、『メッセージ』にがんばってほしい!

 <撮影賞>
  『メッセージ』     『ラ・ラ・ランド』 
  『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』
  『ムーンライト』   『沈黙−サイレンス−』
 結局、『沈黙』のノミネートはここだけだったのね。 でも「アカデミー賞最有力!」と予告で謳ってかすりもしてない『ニュートン・ナイト』などの立場を考えるとちょっと切ない・・・。

 <編集賞>
  『メッセージ』   『Hacksaw Ridge』  『最後の追跡』
  『ラ・ラ・ランド』   『ムーンライト』

 <作曲賞>
  ミカ・レヴィ (『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』)
  ジャスティン・ハーウィッツ  (『ラ・ラ・ランド』)
  ダスティン・オハロラン&ハウシュカ (『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』)
  ニコラス・ブリテル  (『ムーンライト』)
  トーマス・ニューマン  (『パッセンジャー』)

 <歌曲賞>
  Audition (The Fools Who Dream)  (『ラ・ラ・ランド』)
  Can't Stop The Feeling!  (『Trolls(原題)』)
  City of Stars  (『ラ・ラ・ランド』)
  The Empty Chair  (『Jim: The James Foley Story(原題)』
  How Far I'll Go  (『モアナと伝説の海』)

 <視覚効果賞>
  『バーニング・オーシャン』   『ドクター・ストレンジ』
  『ジャングル・ブック』  『Kubo and the Two Strings』
  『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
 ん?、『バーニング・オーシャン』って『海は燃えている』のことかな? それともまた違う映画?

 <衣装デザイン賞>
  『マリアンヌ』    『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
  『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』
  『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』  『ラ・ラ・ランド』

 <メイキャップ&ヘアスタイリング賞>
  『幸せなひとりぼっち』    『スター・トレック BEYOND』
  『スーサイド・スクワッド』

 <美術賞>
  『メッセージ』   『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
  『ヘイル、シーザー!』   『ラ・ラ・ランド』   『パッセンジャー』

 <音響編集賞>
  『メッセージ』   『バーニング・オーシャン』   『Hacksaw Ridge』
  『ラ・ラ・ランド』    『ハドソン川の奇跡』

 <録音賞>
  『メッセージ』    『Hacksaw Ridge』    『ラ・ラ・ランド』
  『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
  『13時間 ベンガジの秘密の兵士』

 全体的に、『ラ・ラ・ランド』の流れっぽい感じではありますが、それでもあたしは『メッセージ』を推したいよ!(どっちもまだ観てないですが・・・)
 発表は日本時間2月27日月曜日。 今年こそは仕事を休んで、衛星生中継で授賞式を見るのだ!

ラベル:アカデミー賞
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2016年06月11日

映画『64−ロクヨン』前編によせて

 はい、実は結構前に『64−ロクヨン』前編を観ております。
 「でもこれだけで評価できるかよ!」ということで、後編を観てからまとめて感想を書くつもりです。 ご了承ください。

 実は原作も読み、NHKのドラマ版も見ていたあたし、正直なところ映画版を観るのを迷いました。 ドラマ版の出来もよかった、ということもあるし、前後編商法に納得いってなかった部分もあって(この作品の場合は、です)。 上映時間が長すぎるというのであれば、『沈まぬ太陽』みたいにインターミッションを入れればいいじゃないか。
 そもそも瀬々監督は過去に『ヘヴンズストーリー』という4時間38分の映画を公開しているわけで(観に行っちゃいましたよ、あたし。 そういえばあれにも佐藤浩市が出ていたなぁ。 あたしは前売券で2000円、当日券は2800円でした)、『64』は前後編合わせてジャスト4時間らしいので、全然余裕ではないか。
 でもシネコンなどで全国拡大公開と考えると、一日に上映できる回数が少なくなると困る、という<大人の事情>のせいなんでしょうけどね。
 それにしても、佐藤浩市が主役でいるという重厚感はすごいですね。

  64−1−3.jpg 三浦友和といて遜色ないというか、よりシリアス度が高まる。
 群像劇なんだけど、彼のところにすべてが集まってくるというか、まさにすべてを引き寄せるオーラというか。 主演男優賞ノミネート決定ですね、ぐらいの。
 また、新聞記者・秋川役の瑛太には妙に既視感を覚えたんだけど、ドラマ版で同じ役を永山絢斗がやっていたからだ・・・と納得(兄弟だから顔が似ているせいもありますが、演技のアプローチも似ているのか?)。

  64−1−2.jpg 声とか喋り方もなんか似てる気がするのよね・・・顔そのものよりそっちの印象の方がインパクト残ります。
 それにしても前編を観たら、「警察官にも新聞記者にもなりたくない」と思うこと必至!
 なんというんでしょう、同じ働く者として、「お前らやるべき仕事をまずしてから文句を言え!」と説教したくなりました。
 特に新聞記者、県警の記者クラブでぬくぬくしているくせに「公表しろ!」とただわめいてる暇があったら自分で調べてこい!、って話です。
 と、ずっと怒りがふつふつとわきあがっていたあたしの救いは、お気に入り若手俳優・窪田正孝が出番少ないながらもアップが何度もあり、警察組織の理不尽さと佐藤浩市演じる三上の人間性を直接的にも間接的にも表現するというおいしい役だったということ。 よかったよ〜、とご近所のおばちゃんのような気持ちになってましたです、はい。
 で、前編終わってすぐ後編の予告、という構成にも怒りが。 「続き、すぐ観せろ!」って気持ちになりますよ、あれは(予告でも煽るだけ煽ってるし、結構ネタバレに近いところまで触れてるし)。 でもエンドロールで一瞬静かになり、そして小田和正の歌声が流れるとちょっとクールダウンする不思議。
 なるほど、この主題歌じゃなかったら前後編という設定自体が成立しないかもな・・・と、小田さんの声の偉大さをまた知るのでありました(多分インスト曲だけでは無理)。
 でもそれは、あたしがある程度物語の先を知っているからかもしれない(知らなかったら待たされるのはつらすぎる・・・)。 とはいえ、映画版は原作とは違う結末だそうなので、原作者の了解もとれたそうなので、豪華キャストの熱演も含めて後編を楽しみにしたいと思います。 とりあえず早めに観に行けるよう調整だ!

ラベル:映画館 日本映画
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2016年03月01日

第88回アカデミー賞授賞式@WOWOW

 仕事を休めないので衛星生中継はあきらめるとしても、午後9時からの再編集字幕版放送には間に合うだろうと思っていた。 が、間に合わなかったのである!
 急いで家に帰った上にダッシュでシャワーを浴び、簡単な夕食をこしらえてお茶を多めにつくり(終わるまで席を立たなくていいように)、追っかけ再生で見ていくことに。
 帰りの電車内で、携帯電話ニュースに「5度目の正直」という文言が流れたのが見えたので、「あぁ、ディカプリオ」とわかってしまっていたが、それ以外はまったくの白紙。 結果がわからないで見られるって、いいなぁ。
 今回のアカデミー賞、ディカプリオも話題だったけれど、「黒人無視・白人優先」問題も事前に物議を醸していた。 しかし司会はクリス・ロック。 勿論生放送だし、事前準備もできたし、結果的にその問題にも十分切り込んで、かえって話題になってよかったんじゃないの、ぐらいの勢い。 「黒人は差別というか区別というか、確かにちょっと違う扱いをされてますよ!」みたいなことをジョークのネタにも、合間のVTRの小ネタにも使いまくりで、それがガンガン受けている。 それがタブーではない、というところにも、そういうネタにしてしまうあたりにも黒人側の余裕を感じるんだけど、どうなんだろう。
 勿論、すごく頭の固いお年寄りとか、差別主義者は存在するけれどそれを別にすれば、かなり黒人の地位は向上していると思われるのですが(そしてそのあとにはヒスパニックの差別があり、それが問題になると今度はアジア系が差別の対象になってたと聞く。 人種のるつぼもといサラダボールであるアメリカでは差別の階層ができている。 黒人はすでに最上位だ)。 クリス・ロックはうまいこと言っていた。 ハリウッドにおける黒人の扱いは、大学の女子寮みたいなものだと。 「あなたがいい人なのはわかってるわよ、でもなんか、ちょっと雰囲気違うのよね〜」的な。
 あたしは見た目で何人(なにじん)とか区別のつかないやつなので(何故に向こうの人は一目でたとえばユダヤ人だとわかるのか不思議)、そういうことは意識したことがあまりないのですが、それは意識しなくても生きていける場所に住んでいたからに過ぎなくて(というか田舎者だという自覚があるので、いつ差別される側に立つかわからない、という気持ちはあるかも)。
 まぁ、ともかく、そんなわけで今年のアカデミー賞。 受賞者のスピーチは例年になくメッセージ性が強かったというか、はっきりした主張が織り込まれたものが目立った気がする。 みんな、クリス・ロックにつられたのか。 それとも、「物を言うハリウッド」が時代の流れということか。

 前半は、『マッドマックス』祭り。 だいたい初ノミネート・初受賞のパターンが多いのも特徴。 このような賞に縁のなかった人たちが称えられるのは大変よろこばしい。 ヘアメイクで受賞した女性に「このままだ遠くない未来に、この地球は『マッドマックス』みたいな世界になっちゃうわよ!」と言われたのが印象的だった。 あんなイカれた世界を作り出しながら、ただの作り事ではなく現実に直結していることをわかっている。 不思議で面白いけど大変な仕事だろうなぁ、と改めて感じる(日本アカデミー賞の授賞式ではこんな裏方の発言が聞けないので面白くないよな、とも思う。 それ以外にも面白くない要因はあるけどですが)。
 まぁ、残念ながら技術系の賞を多くとればとるほど作品賞など主要部門から遠ざかるってことはありますね(『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』は唯一例外かもですが、俳優部門ではまったく賞をとっていないし)。
 ひとまず、主要部門の結果です。 ( ← やっと!?)

<作品賞>  『スポットライト 世紀のスクープ』/Spotlight
 カトリック教会の神父における性的虐待を世に訴えたジャーナリストたちの実話がベース。
 受賞スピーチではバティカンやローマ教皇に現在進行形で解決していないこの問題に対して早く手を打つようにという提言としての告発が。 映画のテーマにぶれないエピソードです(それに対してバティカン側がどう答えるかは不明だが)。 マーク・ラファロをはじめとした実力派アンサンブルキャスト、というところもあたしの大好きな要素。 絶対観に行くぞ!

<主演男優賞>  レオナルド・ディカプリオ(『レヴェナント:蘇えりし者』)
 そろそろあげておこうか、ということなのかこれまでとイメージがまったく違う力技なのか、確かめたい気もしますが映画的にはあたしの好みとはちょっと違いそうな気がするのが・・・復讐譚は大好きなはずなのですが。 でもオールバックでスーツもしくはタキシード姿より、乱れた長髪でちょっと薄汚い感じのほうが若かりし頃のイメージと繋がり、ビジュアル的にはこの映画の彼、ちょっと好きです。
 また、スピーチも満を持したという感じでしたねぇ。
 映画関係者への感謝と自らの謙虚さを忘れず、環境問題のこともしっかり折り込み、全世界に発信されることを十分に意識して吟味されたのであろう言葉。 そこにあるのは、スターとして生きていく重圧を引き受けた人の姿でしたよ。

<主演女優賞>  ブリー・ラーソン(『ルーム』)
 新星と紹介されていましたが、落ち着き払った態度はただ者とは思えませんでした(まぁ本命視されていたし、これまでいくつもの主演女優賞をこの役でとってきたという自信が積み重なったものかも)。 彼女も今後が期待される実力派になりそうです。

<助演男優賞>  マーク・ライランス(『ブリッジ・オブ・スパイ』)
 ノミニーとして座る彼は映画よりずっと若くて温厚そうで、「あぁ、この人も役によって化けるタイプか!」と。 スタローンが本命視されていたのは承知の上だったのでしょう、他の候補者の方々への賛辞をまず表現するところが大人(そして自分に対する謙虚さには嫌味がまったくなく、結構苦労人だったのかと感じさせられた)。

<助演女優賞>  アリシア・ヴィカンダー(『リリーのすべて』)
 なにかの役作りなのか、ひげをたくわえたプレゼンターのJ・K・シモンズがやたら渋くてかっこいい!、とおじさん好きの血が騒いだ(すみません・・・)。
 彼女も演技経験はかなり少ないと聞いておりますが、『リリーのすべて』の予告編を見る限りエディ・レッドメインもすごいんだけど、彼を引きたてているのはまぎれもなく彼女、というのがすぐわかります。

<監督賞>  アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ(『レヴェナント:蘇えりし者』)
 ここは是非ジョージ・ミラー監督(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』)にとってほしかったけど・・・二年連続監督賞ってのも珍しいような気がするんだけど、今回あまり話題になってないような気がするのは何故?
 まぁ、二回目ということもあってかレオナルド・ディカプリオへの賛辞がすごく(監督賞のほうが発表が先だった)、映画の内容にも関連し、「肌の色はまったく意味がなく、髪の長さと同じくらい無意味なもの」だと人種差別意識をしっかり批判。 彼もメキシコからハリウッドに進出してきた人だし、去年『バードマン』でアカデミー賞を席巻したときに「(文化も食われるから)メキシコ系移民を規制した方がいいんじゃないか」とジョークのネタにされてましたしね。

<脚本賞>  『スポットライト 世紀のスクープ』
 基本的には脚本賞か脚色賞をとった方が作品賞をとる、というのがお約束。
 字幕には出なかったけど『エクス・マキナ(原題)』はアレックス・ガーランドって聞こえたよ!(『ザ・ビーチ』『四次元立方体』の作者)。
 そりゃ期待しちゃいますなぁ! 是非日本(神戸)で公開してほしい!

<脚色賞> 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』
 なので作品賞はこのどっちかなんだろうな、と予想していました(『レヴェナント』ではないんだな、と)。
 これまた『ブルックリン』はニック・ホーンビィ(『ハイ・フィディリティ』『アバウト・ア・ボーイ』等の原作者)って聞こえたけど・・・イメージと全然違うじゃん!(調べてみたら『17歳の肖像』も脚本は彼でした・・・そういえば当時それで驚いたことを思い出した)
 表現者として彼は枠をどんどん越えていっているのでした。

<外国語映画賞>  『サウルの息子』(ハンガリー)
 これまた大本命。 ノミネート発表前に日本公開が早々に決まっていた、というのも作品の質の高さを物語る。 『悪童日記』もハンガリー映画だし、あまりなじみのない国の作品が気軽にどんどん公開されるようになるのは大変よろこばしい。

<長編アニメ映画賞>  『インサイド・ヘッド』
 ここも予想どおりでしたが・・・個人的には『ひつじのショーン』も捨てがたいと思っていましたよ。

 こう見返してみれば、どれか一強というわけではなく、いくつかの作品で順当に賞を分け合った、という感じか。 それだけすべて一定基準をクリアした良作ばかりだったのか、ただ決め手に欠けたからだったのか、こればっかりは観てみないとわからないぜ。
 授賞式翌日の仕事場で、朝の情報番組で紹介された結果を見たという方々から、『スポットライト』について「あの映画、かしこんさん好きだろうなぁ、絶対観に行くだろうなぁって思ったよ」と言われました・・・はい、その通りです。

ラベル:アカデミー賞
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画関連情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする