2021年02月20日

天国にちがいない/IT MUST BE HEAVEN

 シュールなナンセンス系コメディ風な予告に、なんだかつられ。
 「パレスチナの鬼才、エリア・スレイマン監督」といわれても全然知らなかったです・・・すみません。

  天国にちがいないP.jpg この世界は、かくも可笑しく 愛おしい――。

 ナザレ出身の映画監督、エリア・スレイマン(エリア・スレイマン)の日常。 次回作の売り込みにパリ、ニューヨークを訪れるが・・・。
 あらすじを説明しようとするとそれだけになってしまうという。

  天国にちがいない3.jpg 全編、ほぼワンショット。
 台詞もほぼない。 常に困惑した思いで周囲や世界を見つめているのか?
 確かにシュールなんだけど・・・笑わせようとしてるのかと思いきや、日常に「暴力」の存在を当たり前にぶち込んでくる。 それがパレスチナの感覚・・・いや、全世界にあることなんだと感じたら、もう全然笑えなくなってしまった。

  天国にちがいない1.jpg パリも人のいない街角ショットは、ロックダウンしているようにしか見えない。
 いろんな示唆に満ちているのはわかるのだが、2021年2月の視点ではそうなっちゃいます・・・すみません。
 シュールさ加減ではスウェーデンのロイ・アンダーソン(『さよなら、人類』)を思い出す感じではあるけど、このブラックというか不穏な気配の強さはただごとではない。

  天国にちがいない5.jpg 地下鉄に乗ったスレイマンからの視点。
 どこに行っても身の置き所がない、少数派が常に感じていることを画面を通じて観客も感じてしまうせつなさがやりきれない。 でも普段多数派に身を置いている人が観ても感じてもらえるんだろうか?
 舞い込んだ小鳥に対する監督の断固とした態度も、余計に悲しかった。
 笑いと悲しさは紙一重。

posted by かしこん at 23:59| 兵庫 ☁| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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