2020年12月27日

天外者 てんがらもん

 観に行くか迷ったけれど、行かなきゃ行かないで後悔するかもしれない(『キンキーブーツ』の再演に行かなかったことをすでに後悔していたから)。 しかも神戸市内では109シネマズHATでしか上映してないし(25日から神戸国際松竹でも上映開始になりました、その後OSシネマズハーバーランドでも上映予定)、レイトショー設定の時間は遅めだが、行ってきた。

  天外者P.jpg 時代を超え、志は未来に生き続ける――

 江戸時代末期、黒船来航の衝撃が全国を揺るがしていた頃、長崎で若き薩摩藩士・五代才助(三浦春馬)は新たな時代の到来を前に自分にできることを模索していた。 坂本龍馬(三浦翔平)らと出会い、生まれに関係なく誰もが夢を持てる国にしなければとイギリス留学を志すが・・・激動の時代を駆け抜けた若者たちの物語。

 長い話を109分でまとめてしまう力技、清々しいほどの省略っぷり。 五代友厚について、幕末について多少知識がなかったらついていけないことも織り込み済みのように。 あたしは朝ドラ『あさが来た』でディーンフジオカがやってた人ですよね、ぐらいしかなかったので説明不足をひしひしと感じてしまいました。 多分、五代友厚は大河ドラマの主役にしてもいいくらいエピソードが多そうなので、映画一本では無理と割り切っているのかもしれない。

  天外者1.jpg お約束のアクションもあり。
 当時の長崎にはいろいろな人が集まっていたのだな・・・と。 勝海舟(丸山智己!)がいるから海軍操練所の頃ですかね、地理的にも江戸よりは薩摩や長州の人たちが多いし、学問を求めてくる人もいる。 でも開国を望まない人たちもいて・・・「問答無用!」と刀を抜くやつらも。 あぁ、こういうのがいるからあたしの中で薩長のイメージが血なまぐさいままなのだ。
 始めのほうは「あぁ、製作費が少ないんだなぁ(キャストはコネでなんとかなっても、資金のなさはいかんともしがたい)」と悲しくなってしまったのだが、キャストの熱演に引っ張られ、次第に気にならなくなった。 地方発の映画としてはまれに見る豪華キャスティングですし。

  天外者2.jpg 海援隊の活動ですね。
 龍馬は早々に名前が出るけど、森永悠希演じる長州藩の若者は利助という名前だけで(わかる人はそれだけでわかるんだろうけど)、「イギリス行く!」ってなって「こいつ、『長州ファイブ』か!」と気づく。 のちの伊藤博文でした。 登場人物の名前を最初から明確にしないというのは粋だけど。 西川貴教もかなり後半で「弥太郎!」と呼びかけられて、あ、この人、岩崎弥太郎なのかと気づく有様。

  天外者3.jpg 西川貴教、意外によかった!
 スクリーンでアップで見ると「TMさん、老けたな・・・」と思っちゃったけど、一人置いて行かれて屈折した感じとか佇まい含めて、存在感あり! ミュージカルや舞台が多いイメージだけど、時代物結構いけるんじゃ! 大河ドラマにも出てほしい!
 また三浦翔平が坂本龍馬ってスマートすぎてどうなのかなってちょっと思ってたけど、これまた意外に程よい野太さが出ていて、若い頃の上川隆也を思い起こさせる感じがすごくよかった。

  天外者4.jpg こんなにも掘り下げ不足、説明不足の映画だが、それでも最後まで引っ張られるのは五代友厚を体現する三浦春馬がいるから。
 「これを入口に五代友厚を知ってください」ってことなのかもしれないけど・・・まさに、今後彼をメインに大作ドラマがつくられるとして、誰が五代をやるんだよ・・・春馬くんがいないと意味ないじゃん。 周囲の人間にすごく慕われていたことを本人とその家族だけが知らないまま亡くなった、みたいなところまで真似しなくていいんだよ・・・。

 映画を観た後、関テレ制作のドキュメンタリーを見た。 <「五代友厚」制作委員会>ってあったからタイトル付けにも難航したんだろうなぁと予測はしてたが・・・地方発映画の難しさが垣間見えた。 けれど省略されてた五代友厚の部分がこれで補完されたのも確か。 ドキュメンタリーを見ると映画の評価が上がるけど、映画単体でとなるとね。 これは役者を観にいく映画です。

posted by かしこん at 23:59| 兵庫 | Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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