2020年11月08日

ザ・ハント/THE HUNT

 『マティアス&マキシム』を観にいったときにこのポスターを見た。
 「あ、『ザ・ハント』、神戸でやるんだ! よかった!」
 こういう映画の公開を心待ちにするのもどうかと思うが・・・こういう映画のほうが“社会派”だったりするからね。

  ザ・ハントP.jpg ブラムハウスが突きつける!
  全米が封印した今年最大の問題作  ※(注)これは“人間狩り”アクションです。

 どことも知れぬ森の中で、口輪をされた状態で置き去りにされた12人の男女。 目覚めてそれぞれがさまよううちに巨大な木箱を見つける。 その中には口輪の鍵と子豚一頭と大量の武器が。 それぞれが武器を手にしたとき、攻撃が始まる・・・これは富裕層が娯楽で行う<人間狩り>だった・・・そしてその実態は。 
 またしてもジョージ・オーウェルの『動物農場』が引き合いに出される。 『1984』はこれまで引用されすぎたから? 時代は進んでいるようで進んでいないのか?

  ザ・ハント2.jpg あ、ケヴィン!(『THIS IS US』の)
 このタイプの映画にはあまり顔の知られていない俳優さんが出ることが多い。 ぱっと見で誰が主役なのか、どんなキャラなのかイメージできてしまうから(勿論、あえてそれを利用する場合もある)。 今回は利用されましたね、観客がショックを受ける方向で。 誰が死んでもおかしくない、お約束は存在しないと宣言されて。 また描写も容赦なくグロい・・・でもある時期の、『SAW』以降のやたら痛い残虐さではなくてスピード感と勢いがあるので妙な爽快ささえあるほど。

  ザ・ハント3.jpg 強制参加者たちも必死で謎を解く。
 狩られる側だけでなく狩る側の事情を描くのがこの映画の新しさ。 リアルに人間狩りをするような人たちって、お金もあるだろうけどすごく暇なんだろうなと思っていたので、「あ、やっぱり」と。
 ポリコレ的なものへの自己言及がパロディの域になっているのって、いいのかそうじゃないのか・・・微妙な気持ちになる。
 トランプ大統領が激怒して公開延期になった的な宣伝文句もあったけど(アメリカで銃乱射事件が相次いだ時期だったので影響を鑑みて公開延期されたらしい)、この映画でフルボッコにされているのはトランプ支持派層ではないような・・・どんな方向でも過激派がヤバいという話。

  ザ・ハント1.jpg クリスタル(ベティ・ギルピン)の不機嫌顔がなんとも言えない。
 わかりやすく観客が感情移入できる存在はこの映画にはいない。 そんな中であえて自分は誰に共感したり誰を応援したりしてしまったのか。 無党派層や中立派だと自分を思っている人々に、「ぼやっとしていると気づかないうちにいいように利用されてますよ」という強烈なメッセージが・・・でもそういうことには気づかずに「ユーモアもあるスリラー映画」として見てもそこそこ楽しめるのもいいところかと。
 エンドロールのクレジットでも「キャビンアテンダント/スチュワーデスじゃない」など政治的に正しい単語遣いを追究していて笑ってしまった。

posted by かしこん at 16:09| 兵庫 🌁| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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