2020年08月11日

エレファント・マン【4K修復版】/THE ELEPHANT MAN

 引き続き旧作上映から。 4K修復版と銘打たれたのは観るの初めて。 いったいどんな映像になっているのやら。
 『エレファント・マン』は子供の頃に金曜ロードショーか月曜ロードショーで観た記憶があるんだけど、内容をあまり覚えていない・・・。 しかも監督がデイヴィッド・リンチであることに今回はっきり気づいた(そういえば「リンチにしては感動もの」という評価を聞いたことがあるような)。 という、曖昧な記憶で参戦。

  20200805エレファントマンP.JPG 切なさに胸が締め付けられる――
   僕は動物じゃない 僕は人間なんだ

 19世紀末のロンドン。 大病院の医師であるフレディ・トリーブス(アンソニー・ホプキンス)は、街の見世物小屋で“象人間=エレファント・マン”と呼ばれている存在がいることを知り、医学的に興味を持つ。 “エレファント・マン”=ジョン・メリック(ジョン・ハート)は、生まれつきの奇形と膿疱のために見た目が特異であった。 トリーブス医師は研究のために病院の屋根裏部屋にジョンを引き取り、学会で発表するが、次第にジョンの知性と芸術を愛する心の清らかさを知り、研究対象としての見方ができなくなり・・・という話。
 ファーストカットからデイヴィッド・リンチ節全開、意味のよくわからない不穏なカットの積み重ねあり。 そしてさすが4K修復というか、映像がとてもキレイ(効果音などクリアな気がする)。 黒の部分もいろんなバリエーションがあり、モノクロ映画であることもなんだか忘れる。

  エレファント・マン2.jpg えっ、アンソニー・ホプキンスなの?
 あたしの知っているアンソニー・ホプキンスと違う・・・若いんですね。 でも登場してすぐは目に不穏な色をたたえていて、この人を信用していいのかわからない。 ジョン・メリックもそうだったのだろう。 彼は結構長いこと喋らない。
 喋り始めれば声はジョン・ハート。 口を歪めての発音なのであの特徴ある声を完全に堪能できないのだけれど、彼の感情が爆発する場面での心からの叫びには、あの声のトーンがあった。 あぁ、やっぱりこの人の声が好き。 そのせいで余計泣けてしまうけど、ここは人間の醜さに戦慄する場面なのだった。

  エレファント・マン3.jpg 美醜の概念は突き詰めれば個人的なものなのに。
 あぁ、この「断絶」に見えない「絶望的なまでの断絶」に、絶句。 感動ドラマじゃないよ、ガチのホラー映画じゃないの!
 それにしても不穏なカットの積み重ね、『ツイン・ピークス The Return』でも見た! 見世物小屋にいる人々は『ツイン・ピークス』の赤い部屋だし、デイヴィッド・リンチはずっと同じものを描いてきたのね・・・えっ、『エレファント・マン』のオリジナルって1980年なの!? もっと古いと思ってた(モノクロだからか)。 じゃあ『イレイザーヘッド』のほうが古い?
 今回、観てよかった。 観られてよかった。

posted by かしこん at 13:15| 兵庫 ☁| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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