2020年06月22日

運命の八分休符/連城三紀彦

 あ、最近、読んだ本のこと書いてなかったわ。
 何冊か読み終わっているんだけど、映画の感想のほうが優先なのでタイミングはずすと忘れてしまう。 一応、手帳には読み終わった本のタイトルはメモるけど(見開き一週間タイプなので、次の週に入ってしまうと前のページに書いたやつをスルーしてしまいがち)。
 というわけで忘れないうちに。

  運命の八分休符 連城三紀彦.jpg 表紙はちょっとわたせせいぞうテイスト?
 連城三紀彦の初期の連作短編集。 大学を出た後もふらふらとしている、自分に自信がないけど心優しき不器用な青年・軍平が何故か事件に巻き込まれてしまい、心ならずも探偵役を務めてしまう。 そのたびに美女と出会い、美女に振られて(でも実際は振っている)寅さんのように傷心を抱える、そんな5つの事件のこと。

 発表されたのは1980年〜83年の間。 携帯電話もネットもない、というだけでなく文体にも時代を感じる・・・軍平のキャラにも時代を感じ、各章のヒロインたち(マドンナというべきか)の描き方にも時代を感じる・・・けれどミステリとしては大変フェアで、「あっ、今のが伏線というか、謎解きのために必要な部分だね!」とニヤリとしてしまう。 トリックにも一部古さはありますが・・・まぁそれは仕方がない。
 誘拐ネタの『邪悪な羊』、舞台演劇が題材の『観客はただ一人』が特に好きだな。 ただ5編目のタイトル『濡れた衣装』は今一つダサい。 幕切れもそっけない。 軍平くんのその後へのヒントも何もない。 このシリーズをもっと書く気があったのか? あったけど実現しなかったのか? 作者は同じ登場人物の話を複数描くことがほぼなかった人らしいけれど、これはシリーズ化させてもよかったんじゃないのか。 それとも軍平くんを成長させてしまうのを回避したかったのか。 作者のいない今となってはすべては仮定でしかないんだけど。
 軍平くんには、ごく普通の女性とであってほしい感じだけど・・・そういう人には惹かれないパターンかもな・・・。

ラベル:国内ミステリ
posted by かしこん at 02:36| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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