2020年04月16日

花衣 夢衣/津雲むつみ

 在宅勤務を始めて一週間以上たちましたが(途中で出勤もしていますが)、微妙に感覚がつかめない。 時間のメリハリがつかないというか、なんかぼやっと一日が過ぎてしまうような。 仕事はもう何時から何時、とバシッと区切らねばダメだな!、と気づいたけれど、朝ちょっと寝過ごしても大丈夫と思うと「寝なければいけない」というストレスはなくなっていいけど、だらけがち。 今年の新しい手帳になってから行動履歴とか日記的なものをつけているけれど、家にいると書くことがない・・・。
 なにかに集中して区切りをつけよう!
 そうだ、あれだ!、と思い出したのが、津雲むつみの『花衣 夢衣』全11巻。

  花衣夢衣01.jpg 電子書籍でセット買い。
 画家の娘として生まれた双子の姉妹、真帆と澪。 戦後の東京、17歳の真帆は米軍将校の家のお手伝いを、澪は骨董店の売り子として働き始めるが・・・数奇な運命に翻弄される双子の生涯、愛憎を描いた大河ロマン。
 何年か前に期間限定無料で1巻を読み・・・「これはヤバい(続きが気になってしょうがない)」、とざわざわし、ついに電子書籍用クーポンとポイントを使って入手。 しかしその頃、作者がなくなり、「読んだら終わってしまう・・・」とダウンロードしないままクラウドに浮いていた。 今こそ、腰を据えて読む時だ!、と読み始めたら、止まらず。

  花衣夢衣04.jpg これは真帆ですかね。
 女性の一代記、大河ロマン、次の世代も・・・と代表作『風の輪舞』的な感じはあるものの、昭和中期〜平成初期という時代設定にもかかわらず古さが全然ない。 「そこは自己主張してもいいのでは?」とつっこみたいところもあるのだけれど、「女の子だからってそうしなきゃいけないってこともないよ」と言う登場人物もいるため、全体として価値観の古さにイライラさせられないというか、個人の性格の違いと受け入れられるというか。
 これってすごいことじゃないですか。
 しかも主人公の真帆と澪だけじゃなく、登場人物みなそれぞれ未成熟で自分勝手で、パーフェクトな人が一人もいない。 ジェットコースターのような悲劇の連鎖はあまりにも定番すぎるかもですが、津雲むつみ世界ならば許される。

  花衣夢衣11.jpg 一巻の表紙と同じ二人、その後。
 しかも問題作『闇の果てから』でも描かれた要素がここに入ってくるとは! いや、どっちが先に描かれたんだろう。 愛憎の執念を突き詰めれば妄執になるというのがしみじみと感じられます。 勿論、「こんなドロドロ、自分には関係ない」と思っちゃえばそれまでなんですけど、そんなふうになることもあるよなぁ、と他者への共感が可能になる気がする。 誰も責めることはできないよね、という話なんですよ。 いま、すごく必要なことではないですか。
 結末が駆け足過ぎるけど・・・じゃあ他にどうやって終わるんだよ、という話。 この語り口、クセになります。
 『暁の海を往け』も読み返しちゃおうかな・・・。

ラベル:電子書籍 マンガ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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