2020年03月04日

ミッドサマー/MIDSOMMAR

 あの『へレディタリー/継承』のアリ・アスター監督最新作!、と聞けば気になります。 おまけに舞台はスウェーデン、しかも夏至。 なんかある、絶対なんかある、と思いますよね・・・期待しちゃいますよね。

  ミッドサマーP3.jfif 祝祭がはじまる
  5人の学生が招かれたのは、白夜に照らされた狂気の祭だった――
  恐怖の歴史を覆す“フェスティバル・スリラー”

 大学生のダニー(フローレンス・ピュー)は家族の問題を抱え精神的に不安定。 彼氏のクリスチャン(ジャック・レイナー)に頼ってばかりで、重い女になっててダメだと反省する。 一方クリスチャンは友人マーク(ウィル・ポーター)から「そんなメンヘラ女で大丈夫なのか」的なこと言われダニーとの付き合いを悩む。 そんなときにダニーに悲劇が襲い、クリスチャンは別れ話ができなくなってしまう。
 文化人類学専攻のクリスチャンは同級の留学生ペレ(ヴィルヘルム・ブロムグレン)の話を聞き、スウェーデンの夏至祭に興味を持つ。 ペレの故郷は人里離れた土地で独自のコミュニティを形成していて、今年は90年に一度の祝祭だというので。 クリスチャンはダニーが「行かない」というと思ってスウェーデン行きを誘うと、反してダニーは行くという。 同じく文化人類学専攻の学生を含め5人でその村へ行くと、色とりどりの花が咲き誇り、夜も太陽が沈まない。 村の人たちはみな親切で、ダニーは心洗われつつ、そんな自分に罪悪感を抱くのだった・・・という話。

  ミッドサマー2.jpg クリスチャン役の人・・・どこかで見たことがあると思ったら『シング・ストリート』のおにいちゃん! 役者魂を感じさせる役柄でした。 あと、ウィル・ポーターくんが『リトル・ランボーズ』の頃から顔はそんなに変わっていないのに体型・体格がすっかり“青年”になっていることにおののいた!
 物語の枠組みは基本的には『ヘレデタリー/継承』と同じ、ということにも驚いた・・・監督にとって語りつづけたい、描く意味のある内容なんだろうなぁ、と。 しかし前作よりも表現は洗練され音やショックシーンで驚かす場面は減ったような気がする(ショックシーンはもちろんあるのだが、効果音でより前振りをしなくなってる。 だから余計観る側は怖いんだけど)。
 また、村のつくり込みがなかなかです!

  ミッドサマー3.jpg 夏至祭のユニフォーム?
 太陽はずっと出ているけれど光は弱い。 だからソフトフォーカスかけたみたいな、白系の服の反射でよく見えないとか、明るいんだけど全体にぼわっとしてて細部が見えない、みな似たような恰好をしているので誰が誰だかわかりにくい、集団行動が基本だから個人行動がしづらいなど、最初はよくても旅行者たちは地味にフラストレーションがたまり・・・その頂点に近づくあたりで一気に話が動き出す。
 ペールトーンのカラーが中心の中、ある儀式用の小屋に貼られた黄色のキャンバス? ボード?がビビットで印象に残っている。

  ミッドサマー1.jpg 『ヘレデタリー』でのトニ・コレットばりに、顔面が崩壊(?)するフローレンス・ピューの顔芸(?)がすごくて、「こっちでアカデミー賞ノミネートでもよかったのでは・・・」と感じるほどの熱演。
 いろいろ触れるとネタバレになってしまいそうなので・・・あたかも植物が意志を持っているかのように動く場面はLSDやったらこうなのかな?、という疑似体験ができて大変コワかった。 村に昔から伝わるタペストリーや壁画の絵も絶妙なヘタウマ加減だし。
 あたしはダニーにいささか同情しましたが・・・おかげでクリスチャンの言動にイエローカードを出したくなりました・・・恋愛がこじれたり冷めてきた時期のリアルもあります! いたたまれません。
 でも、ダニーにとっては「自分はイカレてる」という不安と恐れがいつもあって、そんなときに自分よりイカレているかもしれない人の存在が救いになっているんじゃないのか(クリスチャンは理解してくれないし)・・・と、もの悲しくなってしまったですよ。 シュールなコメディみたいな感じにもなってるけど。
 だから彼女にとっては、ハッピーエンディングだったんじゃないかと・・・この先のことは、わかりませんが。
 エンドロールで、その村の長老みたいな男性の名前がビョルン・アンドレセンって読めちゃったんですが・・・まさか『ベニスに死す』のあの美少年ですか?!

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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