2020年02月15日

法月綸太郎の消息/法月綸太郎

 なんとなくお久し振りの法月綸太郎、比較的リアルタイム。
 単行本ですが特に厚いわけでもなく・・・中は四つの短編。 うち二つは法月警視が困った事件に遭遇したのを綸太郎くんが話し合いでとりあえず解決の途を示す、いわゆる“安楽椅子探偵もの”。 残りの二編はシャーロックホームズ譚とポワロ譚から導き出される<新しい仮定>について。 ミステリ黄金時代に思いをはせる、ほっこり系短編集。

  法月綸太郎の消息.jpg のりりん、名探偵としてよりも生存確認的短編集。

 シャーロック・ホームズの視点で描かれた二作の短編『白面の兵士』と『ライオンのたてがみ』に秘められた作者サー・アー・サー・コナン・ドイルの意図を読み込む『白面のたてがみ』。 エルキュール・ポアロ最後の事件とされる『カーテン』に仕込まれた作者アガサ・クリスティーの大胆すぎるたくらみを読み解こうとする『カーテンコール』。 作者法月綸太郎によるちょっとしたコナン・ドイルとアガサ・クリスティーの作家論でもあり、シャーロキアン的「原典の内容を深読みして違う世界を導く知的遊戯。
 うーむ、またクリスティを読み返したくなってきちゃうじゃないか。

 『あべこべの遺書』・『殺さぬ先の自首』は都筑道夫的というか泡坂妻夫的というか。
 法月警視の奥さんのことがさらりと書かれていて(綸太郎の母がそんなことになっていたとは・・・『雪密室』読んでいるのですがきれいさっぱり忘れていた・・・)、ドキドキする。 つくづくあたしはキャラ重視だ。 今が比較的安定していれば、その人の過去は関係ないと考える。


ラベル:国内ミステリ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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