2020年02月08日

ジョジョ・ラビット/JOJO RABBIT

 映画館の予告で少し前から見ていたけれど、世間的には全然宣伝されてなくない?、と思ってました。 上映一週目は一日5回だったのが、二週目から3回に減っていたし、アカデミー賞作品賞ノミネートとはいえ急がねば終わる!、と焦った(できれば授賞式の結果が出る前に観ておきたい)。
 しかし地域によっては満席札止めになっていたということをあとから知る。 あたしが話題になっていることに気づかなかっただけなのか?

  ジョジョ・ラビットP.jfif 愛は最強。

 第二次大戦下のドイツ。 ジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は10歳、これからヒトラーユーゲントの合宿に参加する。 うまくやれるのか全く自信はないが、“親友”のアドルフ(タイカ・ワイティティ)にはげまされて前向きになるが、クレンツェンドルフ大尉・別名キャプテンK(サム・ロックウェル)や教官のミス・ラーム(レベル・ウィルソン)といった人々の指導によるなかなかにキツい日々が待っていて・・・という話。

  ジョジョ・ラビット4.jpg アドルフはジョジョにしか見えない設定。
 ドイツが舞台なのに台詞が全部英語なのには違和感バリバリだが(「ドイツ語喋れないのか? :Can you speak Germany?」とか、ドイツ語喋ってないじゃん・・・)、英語圏の人たちが作っているから仕方ない。 アドルフもナチ崇拝しているジョジョが勝手に理想化した姿なのでアドルフ・ヒトラーに似て非なる加減が絶妙。 ポップなつくりは歴史ものというよりはファンタジーの趣きでノリノリだ。
 こういう感じなのかなぁ、と油断していたら、後半ガツンと容赦ない描写になって呆然とする。

  ジョジョ・ラビット1.jpg 登場人物も濃い。
 ジョジョの母親ロージー(スカーレット・ヨハンソン)のパンクっぷりもすごいが、キャプテンKのダメ具合もすごい。 サム・ロックウェルったら、またこういう役ばかり・・・。 ジョジョのおさななじみヨーキー(アーチー・イェーツ)がまたすごくいいヤツで、心が洗われるよね!
 なんというか、映画文法を身につけるためのお手本みたいな映画ですよ。 台詞ではなく映像で語るとか、チラ見せしたモチーフを忘れさせないうちに回収するとか、俳優の見せ場をちゃんと作るとか、勿論物語でしっかり引っ張るとか。
 「映画って何をどう見たらいいかよくわからない(ぼやっと観てたからそんな場面あったの覚えてない)」みたいな感じの人たちや若い人たちに是非観てもらいたい!

  ジョジョ・ラビット3.jpg エルサ(トーマシン・マッケンジー)もカギを握る人物。
 寓話的な明るいノリなのは、記憶としては古いけど歴史としてはちょっと浅い時期のことは物語として語り直すことで若い世代や外国の人に伝わりやすくなるのかも・・・。
 実は二席おいた同じ列の人がかなり早い段階から号泣していたので、あたしはちょっと引き気味になってしまっていたのに、キャプテンKに泣かされそうになり・・・こらえたのにエンディングのデヴィッド・ボウイで目がうるうるになり。
 そこで気づく。 オープニングのビートルズも歌詞はドイツ語だった。 あえて台詞を全部英語にすることで、どこかに帰属する感じを出したくなかったのか。 歴史をフィクションというフィルターを通すことで改めて現実が見られるように。
 ストーリーに触れないでいるのがむずかしい。 事前知識なしで観たほうが絶対いい。 あたしがみた予告編のつくり、最小限の情報だったんだな。 それ以上知らないままこの映画を観て、よかった。

posted by かしこん at 18:49| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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