2019年10月13日

ホテル・ムンバイ/HOTEL MUMBAI

 これもまた以前、『ハリウッド・エクスプレス』で紹介されて知ったのだが、「あれ、この映画の予告、前に見たことがあるような・・・でもキャストが違うなぁ」と思っていた。 で、それはシネマ神戸のレイトショーでやってた『ジェノサイド・ホテル』だったのである(期間が短かったので観に行くことはできず)。
 これはそのハリウッドリメイクなのか、たまたま同じ事件を題材に描いたものなのか不明だが、デヴ・パテルくんが出るなら観たいよね、となんとか駆けつける。

  ホテル・ムンバイP.jpg 彼らは<信念>だけで、銃に立ち向かった。
  2008年、五つ星ホテルで起きたテロからの、奇跡の救出劇

 インドのムンバイにある五つ星ホテルのタージマハル・ホテルで、敬虔なシーク教徒のアルジュン(デヴ・パテル)は給仕として働いている。 オベロイ料理長(アヌパム・カー)はとても厳しい人だが、公正なのでみな尊敬している。 「お客様は神様です」の心情のもと、タージマハル・ホテルの従業員たちはハイレベルのサービスを行うことが誇りだった。
 しかし2008年11月26日、ムンバイで起こった同時多発テロの舞台のひとつとしてこのホテルが選ばれた。 その日、ホテルには富豪の娘ザーラ(ナザニン・ボニアディ)が夫であるアメリカ人の建築家デヴィッド(アーミー・ハマー)、ベビーシッターのサリー(ティルダ・コバン=ハーヴィー)と乳児の娘、盛大なパーティーを主催するロシア人の実業家のワシリー(ジェイソン・アイザックス)など世界各地からの宿泊客が多くいて・・・という話。

  ホテル・ムンバイ1.jpg デヴ・パテルくん大人になったなぁ。
 と思ってしまうのは、やはり『スラムドッグ・ミリオネア』の印象が強くその後も定期的に観ているからでしょうか。 今回もイメージそのままの役(実直で、誠実で頑張り屋)なので安心して観ていられる・・・のだけれど、テロ実行犯たちが動き出してからは誰がどうなるかわからない緊迫感に満ち、最後までずっと続くのだった。

  ホテル・ムンバイ3.jpg アメリカ人が安易にヒーローにならないところもリアル。
 アーミー・ハマーの役柄が、見ているこっちの顔色が変わりそうなほど無神経なアメリカ人で・・・妻と子供は愛しているけど妻の生まれた国の文化に敬意を払っていないというか。 妻のザーラ側にも先進的な考えがあって不合理な因習を批判しているんだろうけど、外国人である夫がそのへんに無関心なのはどうなの?、と。 そのあたりにもインドが抱えている問題が見える。

  ホテル・ムンバイ4.jpg 実行犯たちは「あんな子供が」と言われてましたが、あたしには年齢がよくわからず。
 子供っぽい一面も描かれてますが、ためらいもなくその場にいる人を撃ち殺せる冷酷さというか異教徒は人と思ってない感じがビシビシ伝わり、その場に居合わせたら誰もが殺されておかしくない恐怖が。 相手が少人数でもカラシニコフ撃ちまくってこられたら誰も対応できない無力感がただごとでない。 しかし実行犯たちも何者かの指示で動いているだけに過ぎず、神の名のもとに利用されているだけ。
 教育って大事だなぁ、何か一面だけではなく幅広い視野を持つための、ということしか思えない・・・。

  ホテル・ムンバイ2.jpg 料理長、かっこいい。
 そんな中、誰も責めない、オベロイ料理長がこの映画の良心だった。
 同時多発テロが大ニュースなのはわかるが、実況生中継をすることでテロリスト側に情報を提供してしまうことをマスコミはどう考えるのか。 大きな事件が起こるたびに問題になるが、その答えは出されてないように思う(そもそもどう考えているのかがまったく見えない)。
 実行犯テロリスト側を理解不能な化け物として描かない、被害者側も一方的に描かない、とかなりバランスがとられているというか配慮が感じられるけど(だからホテルマン視点なのかも)、R15+なだけあって流血すさまじい。
 ムンバイ同時多発テロってこんなに大規模だったのか!、とまたしてもちゃんと知らない自分が情けない。
 日本でこういうことが起きないのは銃規制がなされているからだけなのでは、と考えてしまう。 広く公開されてないけど、もっと多くの人が観るべき、知るべき内容じゃないだろうか。

posted by かしこん at 18:57| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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