2019年10月10日

本と鍵の季節/米澤穂信

 米澤穂信新作、ようやく図書館から順番待ちのご連絡あり。 次の予約も詰まっていることなので、とっとと読んでしまいましょう。
 メイン登場人物は高校生だがこれまでのシリーズものとは別、ということでどんな感じかなと思ったのですが(あたしは『さよなら妖精』は好きだが、『氷菓』はしっくりこなかっらので他の<古典部シリーズ>は読んでいない)、これは都内の公立高校に通う男子二人がたまたま図書委員になったことで知り合って・・・と青春小説スタイルでありながら、ガツンとハードボイルド!、だった。

  本と鍵の季節 米澤穂信.jpg 帯:「これは図書委員の僕らの推理と友情の物語」
 “僕”こと堀川次郎は高校二年の図書委員。 利用者がほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門とよくコンビで当番を務めることが多い。 ある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきて、僕らに祖父が遺した開かずの金庫の鍵の番号を探り当ててほしいとい頼んでくるのだが・・・(『913』)など、ちょっとした出来事に巻き込まれたりした二人の約一年間を描く連作短編。

 これは・・・シリーズ化するの、難しい!
 それぞれが傷を負ってしまったから・・・お互いがそのことを知ってしまったから。
 体育会系のタイプじゃない、ガリ勉秀才タイプでもない(でも二人ともそこそこ成績はいいらしい)。 偏った知識はあるが意外な王道がわかっていないなど<今どきの若者>感全開で、何度「男の子だなぁ」と思わされたり。
 その中で、ひそかに忍び寄ってきたものが、最終章『友よ知るなかれ』で爆発!
 勿論、謎解き要素はしっかりフェアだし、男子二人の下品過ぎない減らず口のやりとりは「男の子だなぁ」とニヤリだし、女同士とは違う(しかも体育会系じゃない)男の友情は大変いい感じです。 ちょっと読み足りない気もするんだけど、この先は描かないほうがいい気がするし・・・このはかなさのようなものもまた、ある種の青春だなぁ、と思うのです。

ラベル:国内ミステリ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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