2019年05月24日

ラ・ヨローナ 〜泣く女〜/THE CURSE OF LA LLORONA

 ううむ、これはどうしようかな〜、と悩みましたが・・・ジェームズ・ワンの名前があるとちょっと素通りできないかなぁ。
 それに、「ホラー映画を金曜の夜に観る」ってものすごく正しい週末の始め方という気がする!

  ラ・ヨローナP.jpg 生き延びたければ、決して、水に近づいてはいけない。

 1673年のメキシコのある悲劇が描かれる。
 時は移り変わって1974年のロサンゼルス。 シングルマザーながらソーシャルワーカーとして働くアンナ(リンダ・カーデリーニ)は、自分が担当しているシングルマザーのパトリシア(パトリシア・ヴェラスケス)に児童虐待の疑いが出たことに困惑する。 二人の息子はクローゼットに閉じ込められていた。 パトリシアは「子供を守るためにはこれしか方法がない」と泣きわめくが、アンナは子供たちを施設に収容する。 が、その夜、兄弟は近くの川で溺死体で発見される。 「外に出したせいで子供たちは死んだ」とパトリシアは嘆き悲しみ、アンナはただ困惑する。 その後、アンナの子供エイプリル(マデリーン・マックグロウ)とクリス(ローマン・クリストウ)は白い服を着た髪の長い女性の幻影を見るようになり・・・という話。
 <ラ・ヨローナ>は中南米に昔から伝わる怪談らしい。 日本でいう四谷怪談や番町皿屋敷的な?
 スリーアミーゴズだけじゃなくて、メキシコの文化がアメリカで広まっている・受け入れられる土壌ができてるってことでもあるんですかね。

  ラ・ヨローナ4.jpg また、あなたですか。
 『グリーンブック』・『ハンターキラー』に引き続き登場のリンダ・カーデリーニさん。 今回は「シングルマザーで、かつ人助けの傾向のある仕事についついのめり込みすぎる」という『ER−緊急救命室』のときと同じような役柄で、「またですか!」と思っちゃう。 あのときもちょっとやな人の印象だったせいもあるのか、今回もイヤな人な感じがしてしまい・・・同情できないんだよなぁ。
 なのでその分、子供たちのほうに同情。
 仕事のために夜遅くに突然外出せねばならず、子供たちを家に置いていけないからといって車に乗せてきて、でも結局「ちょっと待っててね」と車に置き去りってのもどうなの・・・それがありなのも、女性の肩に仕事と育児の責任がのしかかって苦悩するのも成立させるための70年代設定なのかしら、と思っちゃった。 のちのち、『死霊館』ワールドとリンクするシーンが出てくるので、そのための70年代だったわけですが。

  ラ・ヨローナ3.jpg 兄と妹。
 特にお兄ちゃんがけなげで・・・怖い目に遭ったのに、「母を心配させてはいけない」と話さない。 アンナも何があったのかつっこんで聞かないしね! 事実を全員が把握しないためにどんどん事態は悪化してしまうのだが、親に気を遣うが故に子供は喋らないという空気を親が作ってしまうことに問題ありだな、と感じてしまいましたよ・・・そのほうが親としては日常は楽なんだろうけど。
 ホラーとしてのショッキング描写は、『死霊館のシスター』と似ていて音で驚かす系ではあるものの、ピントの合っていないところに音もなくいるなどという“J−ホラー的”な要素は完全に換骨奪胎されてしまった感じ・・・。 『貞子』はどうなんでしょうか、J−ホラーは復活もしくは新しく生まれ変われるんでしょうか、気になります。

  ラ・ヨローナ2.jpg あ、『ER』の人!
 ウォーレン夫妻に頼むには大教区の許可が必要で、それには時間もかかりすぎるため、元神父の呪術医ラファエル(レイモンド・クルス)を紹介される、という流れ。 このラファエルさんも『ER』に出ていた人なので・・・話の筋と関係なく、なんだか個人的にほっこりしてしまった(彼は全然違う役柄でした)。
 で、アンナが自分勝手というかなんというか・・・助けを求めている側だというのに呪術医をインチキ呼ばわりですよ。 無神論者であることと超常現象を信じないことは別だと思うんですが・・・キリスト教圏では違うの? ともかく、そんなこんなでアンナは自分しか信じていない人(自分の都合のいいことしか信じない人)に見えてしまい、この災厄も彼女の自業自得のように見えてしまう。

  ラ・ヨローナ1.jpg <ラ・ヨローナ>にも事情はあるが・・・。
 結局のところ、アンナと子供たちがきちんと話し合えば状況は解決できるはず、なのにそれをしてくれないというもどかしさ。 そこが原因だとわかっているのか、ラファエルも仲介者として説得を試みない(見る人によっては、彼は頼りにならないと思われそうである)。 なので余計にイライラするという・・・<ラ・ヨローナ>に怖がっていられないのである。 むしろ、「母親である前に自分自身」である二人の共通項に戦慄する。 霊というか・・・いちばんコワいのもヤバいのも人間だよね。
 『インシディアス』から続くロジカルなトリックもちょこっとあって、ニヤリでした。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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