2019年02月18日

ロードレース、二連続。

キアズマ/近藤史恵
 読み始めたら一気に読んでしまった。
 翻訳ものを多く読んでいると、「日本人作家の、日本が舞台の小説」ってすごく読みやすい!、と改めて思う。
 さて、この『キアズマ』も自転車ロードレースものだけど、語り手は帰国子女の大学生で未経験者。 まずは「ロードレースとは」の基本から始まるので『サクリファイス』シリーズよりとっつきやすいのかもしれない。

  キアズマ 近藤史恵.jpg 不器用男子の青春ものでもある。
 メンバー不足の大学の自転車部に、断り切れない理由により入部した“ぼく”・正樹が自転車の魅力、ロードレースの楽しさと厳しさに目覚めていく過程の記録。
 まずは登場人物がそれほど多くないので、「この人、誰だっけ」ということがないのが楽。 一人称だからわかりやすいし。 19歳でも基本いいやつなので<信頼できない語り手>を疑うこともなく、すんなりいけてしまうので余計に読むのが早かったのかも。 イノシシのようにパワー直行、丘よりも直線が大好きな正樹くんは白石くんとはタイプが正反対で、まぁ同じタイプを描いてもしょうがないよね、と納得する。
 先輩でありいちばん近いライバルでもある関西弁の櫻井くんのわかりやすい見た目ヤンキーっぷりが、「男の子って、バカだねぇ」を強調するものの、これまたわかりやすく人格者っぽいキャプテンのキャラも楽し。 少女マンガのスポーツものにも雰囲気が似ている。
 大学の一年間しか描かれていないので、これもシリーズ化するのかな。 でもキャプテンは4年生になっちゃってるよ!

スティグマータ/近藤史恵
 勢いがさめやらないので次はこっちを。 懐かしの白石くんの語りになんだかほっとしたりする。
 『サクリファイス』・『エデン』の続き。 白石くんは30歳になっており、この先いつまで走れるのかを考えながら、まだヨーロッパで走っています。

  スティグマータ 近藤史恵.jpg この現地写真の表紙が<『サクリファイス』シリーズ>のテイスト。
 ニコラと同じチームになり、彼のアシストとして走る白石誓。 だが今期、ロードレース界の帝王と呼ばれながらドーピングですべてを失い、この世界を追われた男ドミトリー・メネンコが帰ってくるという。
 おぉ、あの人をモデルにしているのね!、とニヤリ。
 チームは違ってもミッコや伊庭くんなど、なじみのキャラが引き続き登場なのがうれしい。 これぞシリーズ物の楽しみ!
 <しらいしちかう>が外国人には言いづらいのか、すっかり彼の呼び名が「チカ」になってしまっていることに一抹の寂しさが(あたしはずっと「白石くん」と呼ぶよ!)。
 アスリートとして世界を舞台に立ち向かう者、というだけではなく、名を残した者は、を描いてはいるものの、話が途中な感じがすごくする・・・えっ、この残りページでどうするの?、とはらはらしていたが、完全に続きありきの終わり方ですよ。
 うわっ、もやもやする!
 一気読みしてしまったがために、次を待つのが長いぜ。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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