2018年12月19日

来る

 予告編にはすごく力が入っていたような気がしてた。 中島哲也監督新作はオールスターキャストでのホラー!、ということで期待もあった。 でも・・・あれ、思ったよりお客さん入ってなくない? 公開一週目ではないせいか・・・『ボヘミアン・ラプソディ』に完全に食われている感じがする。
 ホラーって好き嫌いの激しいジャンルではありますけどねぇ、でも『イット/それが見えたら、終わり』はヒットしてたじゃない?
 まぁ、『ボヘミアン・ラプソディ』がこんなブームになるとは思っていなかったし・・・ヒットする・させるって難しいですねぇ。

  来るP.jpg あの中島哲也監督の最恐エンターテインメントが、

 田原秀樹(妻夫木聡)は、婚約者の香奈(黒木華)を実家の法事に連れていく。 秀樹の子供の頃によく遊んでいた女の子が行方不明になって結局見つからなかった事件があったのだが、秀樹の記憶にはなかった。 その日以来奇妙な夢を見て、「来るよ」と女の子に何者かの存在を告げられる。
 その後、秀樹と香奈は結婚し、娘も生まれたのだが、秀樹のまわりでは奇怪な出来事が頻発するようになる。 秀樹の幼馴染み・津田(青木崇高)の紹介でオカルトライターの野崎(岡田准一)がやってきて、そういう能力があるというキャバ嬢・比嘉真琴(小松奈菜)を紹介される。 真琴は恐ろしいものの気配を察するが、どうすればいいのかよくわからない。 そこに、真琴の姉である日本屈指の霊媒師・比嘉琴子(松たか子)が登場する。
 『来る』とはあやしげな化け物だけではなく、次々と登場人物がやってくる、ということか?
 そして・・・日本の少子化の原因をこんなにもえぐく描いた映画は初めてでは!

  来る2.png 松たか子、顔の傷メイクはともかく、霊媒の恰好、似合ってた。
 主要キャストが揃うまで長い、誰が主役かわからない・・・などと映画を観慣れていない人には迷子になる・置いてけぼりになる要素は確かにあり、描写は過剰ながら説明は最小限なのでさっぱり意味がわからなかったりするのだけれど・・・面白いです。
 結婚式の二次会や法事の宴のシーンなど、あたしには「拷問だ」というくらい耐えがたい場面が続きますが、ここを不快に思わせないと次につながらない、でもちょっとだけでは不快に思わない人がいるから長めなんだね!、とか、“一般的”な基準から自分がどれくらいの位置にいるのかも感じさせてくれますよ・・・。
 それにしても秀樹のクズっぷりはすさまじい・・・あまりにダメすぎて説教する気にもなれないくらいだから。 クズな妻夫木聡ってほんとにうまいなぁ、と思いながら、登場人物の誰一人にも感情移入できない自分はやばいのかどうなのかということも考えてしまった。
 出てくるのはダメな人ばっかりなのだけれど・・・それ故に、演じている人たちの力量が試されている。 黒木華、いろいろ出すぎだけど大丈夫?、でしたが、彼女が倒れるときの「え、人形になった?」みたいな力の抜け方、それこそ命が消えたかのような崩れ落ち方とかすごくて、「やっぱりうまい人なんだなぁ!」と思わされたり。

  来る1.jpg 流血も残忍な傷跡も、がんがん人が死ぬのも満載ですが。
 が、ホラー映画と考えると、残念ながらまったく怖くはない。 だからホラー映画と期待するとかなりまずいことに。 なんでホラーって宣伝しちゃったんだろう? 不条理エンターテイメントでいいのに。
 最終的に琴子が手配する大規模な“お祓い”の祝祭感が楽しすぎる。 「使えるものはなんでも使う」という琴子の主旨により集められたみなさん(宗教・宗派関係なく、お祓いができる方々)の温度差もあれど、会場のセッティングはほとんどお祭りで、禍々しいものを忌みながらもいざとなるとイベント化し、目的を忘れて楽しむという日本人の傾向を見る思い。 だから東京に来ることが楽しみではしゃいでしまった人たちはヤツの手にかかり、これが命がけの除霊になると覚悟を決めてきた人たちは無事に会場に入れたのか? カプセルホテルで衣装に着替える神主さんの図は非常にシュールだった。 鈴を鳴らして踊る若い巫女さんの姿は『君の名は。』を思い出させるものがあったんですけど、わざと?
 しかし、どれほど大風呂敷を広げようと、人間愛(?)や姉妹愛を謳おうとも、<オムライスの国の歌>の破壊力にはかなわない・・・。
 あぁ、子供を持つ者・持ちたいと思う者は普通に物語に参加できるけど、子供を持ちたいと思わない者は霊媒や巫女という特別な能力がないと物語には参加できないんだな・・・ということをなんか実感。

  来るP3.jpg そして今回のひらパーポスターは。
 『来る』からの『盛る』。
 もう岡田准一出演作公開における楽しみは、ひらパーのパロディポスターだよ、ということになってきたよね〜。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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