2018年07月26日

ALONE アローン/MINE

 一見、地味系マイナー映画発見。 『ロープ』のようにあたりのこともあるのでスルーは危険である。 でも一週目を逃すと上映時間が少なくなってどんどん動くからスケジュールが合わないとやばいんだけどね!
 これは予告見て・・・アーミー・ハマーほぼ一人芝居じゃない?!、ということにつられました。

  アローンP.jpg 一歩踏み出して死ぬか このまま死ぬか――
   誰もいない何もない砂漠で地雷を踏み、取り残された兵士 救援まで52時間

 米軍特殊部隊の一員であるらしいスナイパーのマイク(アーミー・ハマー)と相棒トミー(トム・カレン)は、テロリスト首謀者の一人として手配中のターゲット暗殺のため砂漠地域に送り込まれる。 が、ターゲットがあらわれたのは結婚式の立会人としてのためであり、民間人を巻き込まずに彼を撃つことは不可能だった。 ライフルの反射光が敵側に気づかれ、追われる身となったマイクとトミーは近くのオアシスまで徒歩で移動することに。 しかし逃走の過程でGPSが壊れ、途中から無線の電波が途切れだし、目印のない砂漠で二人はいつしか道を見失う。 気づけば何千もの地雷が埋め込まれた地域に入ってしまっていた・・・という話。

  アローン4.jpg 敵から逃げる際に身を潜めたマイクとトミー。
 トミー、どこかで見たことがあると思っていたら・・・『ダウントン・アビー』のギリンガム卿だったよ。 意外!
 ストレスやプレッシャーを意味のないお喋りで紛らわしたいタイプのトミーと、黙って自分の内側にためていくマイクは正反対の性格だけど親友。 比較的無口&すごいお喋りなコンビというありがち設定ですが、現実もそんなものなのかも(どっちも無口だと意思疎通に不安あるし、どっちもお喋りならうるさいし任務のタイミングを逃しそう)。
 そんなわけで序盤は、<テロとの戦い>的緊迫感にあふれている。
 が、物語のメインは二人きりで砂漠地帯に入り込んでから、である。
 灼熱、方向感覚がなくなりそうなどこまで行っても変わらない風景、無線が途切れることによる不安と焦燥感。 その果ての地雷。
 軍人の中でも更なる訓練を課されてきているであろう特殊部隊員であるから生き残る道を常に考えられる。 でも地雷を踏んでしまって、なのにやっと通じた無線に「救援部隊の到着は52時間後」と言われたら、普通の人はもう無理だと思います。 でもマイクはデジタル時計で52時間カウントダウンタイマーをセットする。 すごすぎる。

  アローン1.jpg 炎天下の砂漠、でも周囲が見えるからまだいい。
 夜になれば一気に気温が下がり、寒さで震えることに。 そして獣もやってくるし・・・『エロイカより愛をこめて』の<アラスカ最前線>のエピソードを思い出しました。 なんというか・・・人間が生きていくのがつらい土地が持つ圧倒的な力の前には、ほんとうに人間とはちっぽけなもの。 死がすぐそばにあるからこそ、何もできることがないからこそ、否応なく自分の過去と向かい合わずにいられない。

  アローン3.jpg アーミー・ハマー、まつげ長い!
 髪の毛が短いし、顔のアップも多いので彼の表情(そもそもの顔の造作含む)・佇まいが重要。 突拍子もない展開にあっけにとられる場面もあるものの・・・「The mine is not mine.(その地雷は私のじゃない)」という台詞にあらわれているように、『MINE』はダブルミーニング。 だから「???」な場面にも二つの意味がある。
 戦地での経験がトラウマになり、国に戻ってからも日常生活が送れない、という話はよく聞くが(そういう映画もあるし)、戦場での極限状態の中で自分の過去のトラウマと向き合う、というのはあまりないのではないだろうか。 通常の戦闘状態ならそんな余裕はないだろうけど、一人でじっと耐える時間があるからこそ(勿論、それに耐えきれずに死んでしまう場合もあるだろうが・・・)。
 戦争映画として、ある意味新しいアプローチ!
 でも、コメディ寄りのサイコサスペンス(ソリッドスリラー?)の趣きも強く、“戦争”は手段でしかないともいえるので戦争映画とは言えないかも。 とはいえ、いろんな方向に動いて落ち着きないこの映画を最後まで引っ張ったのはアーミー・ハマーの力があってこそで、もし違う人だったら最後まで持たなかったかも。 ハンサムな実力派はお得。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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