2018年06月14日

レディ・バード/LADY BIRD

 アカデミー賞がらみの作品が今頃公開ですが・・・(しかもフッテージいろいろ観ちゃって多分印象的な場面はすでに観ちゃっている感もあるのだが)、こじらせ女子の話とあらば、観逃がすわけにはいかないのです。 シアーシャ・ローナン、『ブルックリン』のときよりぐっと若返ってるし!

  レディ・バードP.jpg 羽ばたけ、自分

 2002年、舞台はカリフォルニア州サクラメント。 片田舎のカトリック系高校に通いながら周囲の閉塞感にこりごりしているクリスティン(シアーシャ・ローナン)は自分を“レディ・バード”と名付け家族や友人たちにもそう呼ぶように要求、ニューヨークの大学に進むことを望んでいる。 しかし家の経済状況から州立大学にしろと言われたり、その他いろいろの問題で看護師をしている母のマリオン(ローリー・メトカーフ)とはいろいろと折り合いが悪い。 そんなときの頼りは親友のジュリー(ビーニー・フェルドスタイン)。 家族や友達や彼氏、自分の将来、様々な問題に悩む高校最後の一年間が過ぎていく・・・という話。
 17歳という微妙な年齢を通過した人にとってはいろいろイタイところが満載の青春映画。

  レディ・バード1.jpg いけてない日々にレディ・バードはご機嫌斜め。
 監督・脚本のグレタ・ガーウィグの半自伝的要素が強いとのことですが・・・サクラメントという町の田舎度合いがよくわからないので自分の地元に置き換えてみました。 彼女ほどあたしは閉塞感に苦しんでいなかったかもしれないけれど、娯楽や情報が少ない・家を出ないと進学先は限られる・地元に戻って就職しようとしたら公務員、学校の先生、看護師ぐらいしかない、など、アメリカ文化との違いはあれど田舎っぷりは通じるものがありました。 こうなると夢が見づらいし、夢見るためには都会に出ないと!、となるしかないです。 でもあたしは暑さに弱いので、都会に出るつもりはありませんでしたが・・・気持ちはわかります。
 ただでさえ自意識過剰なレディ・バードの言動、そして“カトリック系の学校あるある”はなかなか興味深くて面白かったです。

  レディ・バード2.jpg 意外にもあっさり彼氏ができる!
 こじらせ女子としては、日本と違って彼氏がすぐできるのはびっくりした(そこ、日本と違う・・・)。 ただ彼氏との関係に悩む、と悩みのレベルが一歩先を行っている! 過去を美化しないリアル感故か、女子たちがキャーキャー言う男子が観客から見てそんなにいけてる感じがしない・・・まぁ主人公もソバカスさらしたりしてるんで平等ですかね。 それとも、あの頃にはそういうこと気にしてなかったってことなのかなぁ。
 ボーイフレンドのダニー(ルーカス・ヘッジズ)は、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』や『スリー・ビルボード』で観たルーカス・ヘッジズくんと同じ人か?、と一瞬目を疑うほど地味になっていた。 その歳でその変貌ぶり、すごいぞ。
 また、キャラクターとしては学校でミュージカル劇の指導をするリバイアッチ神父(スティーヴン・マッキンリー・ヘンダーソン)の存在が印象深い。

  レディ・バード4.jpg ティモシー・シャラメも『君の名前で僕を呼んで』と同じ人とは思えなかった。
 子供でもないけど大人でもない、人を思いやるよりも無意識に自分を優先してしまう、そんなお年頃のイタさ、ダメダメさ、気恥ずかしさ、そんなものが映画のいたるところにあふれている。 でもこの時期に親とうまくいかないとか、感情的な行き違いが存在するというのは実はとても健全なことで、ある種の通過儀礼として成長できることの証かも(だからこのお母さんはすごく理解のあるほうだと思てしまった)。 むしろそういう反抗期がないほうが、のちのちの人生をこじらせる原因になるんだろうな・・・。
 でも、中盤からの親友ジュリーに対する態度はいただけない。 その年代ならあたしの価値観では、恋愛よりも女の友情の方を大事にするのが当然だ! 氷室冴子の『クララ白書』&『アグネス白書』を読め!
 そんなわけでこじらせ女子モノとしては『スウィート17モンスター』のほうが好みかも。 でも群像劇だと思えばこっちのほうがキャラの背景が深いかな。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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