2018年05月16日

サバービコン 仮面を被った街/SUBURBICON

 ジョージ・クルーニー監督×コーエン兄弟脚本、というわりにいまいち盛り上がっていない気がするのは何故?
 確か、アメリカのボックスオフィスでは大コケしたとは聞いていたけど・・・それと日本のマーケットの結果が完全に一致するというわけでもないし。 でもスターチャンネル提供ならWOWOWで放送されないかもしれないし(最近、カンパニーマークにアマゾンスタジオのものも多くてそれも心配)、ジュリアン・ムーアを観たいんだよ、ということで。

  サバービコンP.jpg この2人、何かおかしい

 1950年代、アメリカ郊外の街サバービコンは「誰もが幸せに暮らせる街」というコンセプトと宣伝文句で全国から人が集まる新興住宅地としての地位を確立していた。 住人達もおおむね満足そうである、黒人であるマイヤーズ一家が引っ越してくるまでは。
 それから住人たちはひそかにマイヤーズ一家を追い出そうと画策し始めるも、その行動は次第にエスカレート。
 マイヤーズ一家の隣に住んでいるニッキー(ノア・ジュープ)は同年代のマイヤーズ家の息子アンディ(トニー・エスピノサ)と一緒にキャッチボールをして仲良くなるが、それを周囲の住人たちに見られてしまう。
 ニッキーの家には会社員である父のガードナー(マット・デイモン)、過去の事故のために車いす生活の母ローズ(ジュリアン・ムーア)、ローズの世話する伯母のマーガレット(ジュリアン・ムーア)が住んでいて、ニッキーにはそれが普通のことだった。 が、ある夜、物音に目を覚ましたニッキーは家に押し入ってきた強盗と遭遇してしまい・・・という話。

  サバービコン3.jpg 『ゲット・アウト』みたいな、差別をギミックに扱ったコメディスリラーなのかと一瞬思ったが、違った。 二人の少年は服装・髪の長さなど後ろ姿ではほぼ区別できないのに。
 50年代を舞台にしているから<黒人差別>は完全にシャレにならないっすよ。 フルカラー雑誌のピンナップのような色使いでノスタルジーを誘おうとも、描いている内容は大変えげつない。
 ただ残念ながら、まったく面白くない。
 いや、面白くないわけではないんだけど・・・全部予想通りの展開なんです。 そういう意味では面白くない。
 「ジュリアン・ムーアが二人いる!」という驚きとか、ニッキーくんの好演とか、ヒッチコック映画のようなショットとか、興味深いところはあるんだけど・・・まったく裏切られることもなく話が進むっていうのが・・・上映時間105分なのに2時間半近くあるんじゃないか、というくらい長く感じてしまったのですよ。

  サバービコン2.jpg 保険調査員クーパー(オスカー・アイザック)はおいしい役どころではありますが。
 なんというんでしょう・・・子供たち以外、基本出てくる人たちみなさんクズだったりバカだったりするので(その度合いが違うだけ)、誰かに感情移入してごまかすという作戦も取れず。 それがコーエン兄弟的ブラックさではあるんだけど、ニッキーに迫る危機とマイヤーズ一家の受難がしっかりリンクしていないのが最大の問題で、2本の映画をごちゃまぜに観せられているような気になった。
 これは脚本の問題なのか、伏線をしっかりと映像に残してしまってわかりやすくした監督の問題なのか・・・。
 せっかくの豪華キャストなのに、もったいない。
 ラストシーンの美しさだけが救いだけど、「なんだったんだ・・・」という気持ちは消えない。
 なるほど、大コケにはちゃんと理由があるのね。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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