2018年02月15日

フードワゴン・ミステリー 死を呼ぶカニグラタン/ペニー・パイク

 早速、読んでみました。
 サンフランシスコ・クロニクル紙でグルメ記事を書いていた“わたし”(ダーシー)は、編集長から突然リストラ宣告を受ける(つまり、クビ)。 どうしたらいいの!、だけど、叔母さんが出しているフードワゴンの手伝いをしながら、他のお店からレシピをもらってフードワゴングルメレシピ本を出そうと考える。 ところが、フードワゴンエリアを忌み嫌っている近所のレストランオーナーと叔母さんが大げんかをしちゃって(しかもキレた叔母さんは包丁を持ち出した)、その後、オーナーが殺されたからさあ大変。 叔母さんが容疑者に?! “わたし”は記者としての経験を活かし、事件解決を試みようとするが・・・という話。

  フードワゴンミステリー死を呼ぶカニグラタン.jpg 籠の中の謎のカニは、オレンジソースでコーティングしたシュークリームと判明。
 サブタイトルは、フードワゴンエリアで開催される<カニとシーフード・フェスティバル>から。 叔母さんのお店が出すのはカニ入りマカロニ&チーズと、カニ入りポットパイ。 オーナーは毒入りのカニグラタンを食べて死んでいた。
 でもせっかくの<カニとシーフード・フェスティバル>があまり活かされてないというか、一体いつからいつまでがフェスティバルだったのかいまいち不明・・・。 ダーシーのキャラクターもあまり魅力的ではないというか、なんかフツーで。 特に何かに秀でてるわけでもなく、かといって特別なコンプレックスを抱えているわけでもなく(食べるほうが専門で料理はまったくできない、コーヒーメーカーすらセットできないけど本人はあっさりそれを受け入れているしね)、会話の受け答えにキレがあるかといえばそれほどでもないし、事件捜査の過程でいいところを見せるかと思えば協力者に丸投げだし。
 なのにイケメンとのロマンスだけはちゃんと用意されてるって、おかしくない?
 登場人物の数も少ないから、犯人が誰か結構初めのほうでわかっちゃうんですけど! ← ま、そこはコージーとしてはありがちなところではあるけれど。
 そう考えると、やはり<お菓子探偵ハンナ>シリーズはすごい。 キャラクター造形がしっかりしてるし、数多い登場人物もきっちりさばいてる。 なによりハンナのほうが、人間としての厚みがある。 だから愛されるシリーズとして生き残っているんだろうけど。
 <フードワゴン・ミステリー>はどうなんだろう。 レシピも多少出てくるけど台詞で説明されるだけだし、叔母さんの料理はおいしいんだろうけどこっちに「食べてみたい!」と思わせるほどではない。 そもそも叔母さんのキャラがなんか固まってない感じ・・・キレやすい人でありつつほんとの探偵役はこの人なのではと思わせつつ、どっちでもない、みたいな。 甥っ子(叔母さんの息子)ディロンもなんだか唐突すぎるし。 シリーズが続いていけば安定するんだろうか。
 それともこれも、「ダメな自分を、そのままでいいよ、と肯定してくれる」種類のものなのだろうか。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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