2017年05月28日

愛蔵版って、そういうことじゃないと思う・・・

 なんと、吉野朔実の『少年は荒野をめざす』の愛蔵版BOXセットが発売とな!
 あたしはオリジナルのぶ〜けコミックスではなく、マーガレットコミックスでのちに出た新装版の方を買ったのですが・・・今手元にはない。 覚えるくらい読みこんだから大丈夫かと思って実家においてきちゃったんだけど、10年もたてばまた読みたくなるっていうのよ!(そんな本ばっかりだから、引っ越すときかなり厳選したんだけど・・・結局文庫版とかで買い直したりしている現実。 吉野朔実は『恋愛的瞬間』をチョイスし、新刊が出たら買うということにしていたが・・・結局何年か前に、『僕だけが知っている』の文庫版を買っちゃいました)。
 そんなところにこんなお知らせ!
 なんかお値段がやたら高いんだけど、<愛蔵版>と銘打つからにはカラーページ全部再現してくれているんだろう!、と期待してしまったのです(吉野朔実のカラーページはとにかく美しい)。

  少年は荒野をめざすBOX1.jpg 少年は荒野をめざす/吉野朔実

 全3巻(コミックスは全6巻だったから2冊を一冊にしたということか)。 確かにつるつるした手触りの箱入り。 サイズは大判、当時の『ぶ〜け』のサイズ感にも似ている。 大きいページで読めるのはうれしいですね。

  少年は荒野をめざすBOX2.jpg こんな感じです。

 が、しかし! 表紙と箱にはカラーイラストがあるものの・・・3分冊の本文には1ページもカラー原稿がない!
 巻頭のおまけピンナップ的なものもない。
 解説もなけりゃ、コミックスには収録されていたエッセイ的なものも一切ない!
 ・・・なに、これ?!
 <愛蔵版>って言葉の意味、あたし間違って受け取ったの?!
 せめて、これが3000円(税抜)だというならまだわかりますよ。 でも、6000円(税抜)ですよ!
 これだけの値段払わせといて(しかもBOX梱包だから買う前に中が見られない)、カラーページなしって本気か?!
 本の雑誌社、ふざけるな!

 モノクロで、物語だけのほうが文学性が高まるとでも?
 吉野作品は十分文学的じゃ! 芥川賞獲っても十分納得のレベル作品ばかりじゃないか。
 カラーページがあることで、よりその世界の美しさや残酷さが強調されるというのに・・・。
 こんなことなら、集英社版の電子書籍を買った方がよかったよ・・・お値段半分以下だし、エッセイマンガも収録されているはずだもの。
 あぁ、がっかり。 なんで集英社、許可したんだよ。 集英社で吉野朔美全集を出してくれれば全然問題なかったのに。
 自分の本棚に<本の雑誌社>の本がほとんどない理由がわかった気がした。

ラベル:新刊 マンガ
posted by かしこん at 23:59| Comment(2) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
かしこんさん、こんにちは。

私はこれ持ってなかったので「本の雑誌」の告知を見て迷いましたが、
高すぎてやめてしまいました。

考えてみれば書評漫画エッセイ「お父さんは時代劇が大好き」シリーズも、
ハードカバーだからか薄いのに1200円くらいしてたし、
一回ずつの原稿料が結構してたのかなと思ってました。(一回分数ページですから)
装丁もこだわっていて好きです。

この作品は普通の漫画なので、紙質を普通の愛蔵版レベルにすれば、
もう少し安くなったのかなあと思いました。
紙質結構いいのではないですか?もしかして。
「お父さんは」シリーズは紙質良いですし。
追悼出版の「ALL」が結構売れて、ファンの需要が多いと予想して、
思い切った値段設定になったんでしょうか。
もしくは、沢山は刷れないけど、熱望しているファンのために、
そして親交のあった吉野さんへの恩返しとしてなんとか作った、と
いう感じで高くなったんですかねえ。

(清原なつの作品も復刊しているので、こういう分野に目が利く会社かなあとは
思っているのですが。)

やっぱり欲しいのにはかわりないので、いつか買ってしまう気はします。
Posted by みこ at 2017年05月29日 12:31
みこさま

紙質・・・そこまでは気がまわりませんでした。
手触りは『ALL IN ONE』に似ていますが、白明度が高いです。 でも目にまぶしいほどではありません。
とはいえ『ALL』にも巻頭カラーはあったので、当然期待してしまうじゃないですか。

やっぱり、ネックはお値段だったと思います(それだけのものをもたらしてくれるのであろう期待値、というか)。
こういうことに出くわすと、目黒さん(北上次郎)のノー天気な解説にちょっといらっとしたこととか、小さいことが一気に思い出されて、怒り爆発になってしまうのでしょう。
『吉野朔実劇場』の中でも「23歳の一年を、歳をとってから返してくれる」という話で目黒さん一人浮いてましたしね。 目黒さん一人のせいではないんでしょうけど、根本的に「こいつわかってない!」と思ってしまっているせいかもしれません。
Posted by かしこん at 2017年05月31日 03:57
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