2017年03月12日

みうらじゅん&いとうせいこう20thanniversary 映画ザ・スライドショーが やって来る! 「レジェンド仲良し」の秘密

 これのCMをWOWOWで見たとき、てっきりスペシャル番組だと思った。
 まさか映画館でやるなんて・・・冒険しすぎ。 しかも運よく(?)神戸国際松竹で上映するという。 「あー、じゃぁ観に行けるかな」とのんきに構えていたら、タイムスケジュール厳しい! しかも<特別興行>(割引等一切ききません)枠! ちょっと考え直させてください・・・。

  レジェンド仲良しの秘密P.jpg タイトル長すぎるよ! 誰が決めたんだよ!
 ついそうつっこんでしまいたくなるほど、あたしと『ザ・スライドショー』の付き合いは長い。
 WOWOWで放送を始めたのは『ザ・スライドショー4』(1999年)からで、多分あたしはそこから観ている。 当時はほぼ毎年、下手すれば一年に二回開催とかしていたので、『8』まではシティーボーイズライブと同じくあたしには恒例行事。 『9』からは時間があくので以前ほどの熱狂感というかリアルタイム感は薄れるんだけど、それでも放送されると観てしまうので、冒頭のいとうさんからのみうらさんへの無茶振り時事ネタに笑える楽しさがありました(そう、時事ネタってそのときはいいんだけど、何年もたってから見直すと「あれ、これってなんのことだっけ・・・」と自分の記憶の曖昧さを知るおそろしいものである)。
 というわけで、これは2016年に開催された『ザ・スライドショー13』を中心に、『ザ・スライドショー』の歴史を振り返りつつ、それ以外もなんだかんだと仕事でもプライベートでも付き合いのある二人の<仲良しさ加減>を探るドキュメンタリーである。
 そう、結局仕事を早退して観に行っちゃったんだな!

 なにしろWOWOW放送分は全部観ているから、過去の分も含めてネタの部分もバックステージも、全部観たことある。
 わざわざ映画館に来た意味あったのか?、と途中までそういう気持ちは拭いきれなかった。
 でも、家のテレビで見るのと違って、並んでいる椅子が見える環境で彼らを観るってのはもしかしたら、実際にステージを観ているような錯覚を起こすのでは?、という感じに。
 どちらにせよ、これを観に来るような人たちが一見さんなわけはないわけで、映画館は全然満員じゃないけど、でもいる人たちは『ザ・スライドショー』を愛する仲間たちだってことで、ちょっと心が温まるよね〜。

  レジェンド仲良しの秘密2.jpg 『13』のステージは代々木体育館。
 会場入りしてすぐ舞台を見に行く二人。 「思ったよりでっかいねぇ」、「ここ、お客さん座れないの?」と同じようなことをスタッフに聞く。 彼らもまたステージを観るお客さんの目線を大事にしている。
 でもそのへんもWOWOWで観てるんだよね・・・。
 だけど、過去作ダイジェストで「あぁ、そういうのあったねぇ」と懐かしい気持ちになりましたよ。 『とんまつりJAPAN』は人間椅子が弾いてたんだよな〜、とか。 ほんとにみうらさんはいろいろと先取っていたよな、とか。
 あたしはずっといとうせいこう派だったのである。 きっかけはわからないけど小学生の時からファンだった気がする(作家デビュー作『ノーライフキング』を単行本で買ってたからね!)。 で、絵も描けない人間なので言葉で世界をつかみたいと思う、そういう感覚はいとうさんからも影響を受けている。
 で、それぞれのインタビューでも言ってたんだけど(このインタビューがこの映画の肝である)、当時のサブカル界にはなんとなく暗黙の派閥があって、二人は別の派閥にいたので接点がなく、イメージでしかお互いを捉えてなかったらしい。 消費者たるあたしの側にもその<派閥>がなんとなくわかって、要は活躍の場が違うから踏み込めないのだ。 自分が読んでいるマンガ雑誌に載っているマンガ家さんのことは知っていても、読んでいない雑誌のマンガ家さんの作品に触れるのは勇気がいる、みたいな。 なので“みうらじゅん”、という存在は知っていても、あたしが彼の作品にきちんと接したのは『見仏記』が最初。
 だからあたしはずっといとうさんの視点で二人を見ていた。 でもときどきみうらさんの言動に「あれっ?」って思って・・・自分の中にある<みうらじゅん的なもの>を発見してしまうのだ(たとえば、超B級映画『巨大イカの逆襲』がなんだか大好きなところとか)。
 長年連れ添った夫婦は考え方が似てきたりするという。 根底の<笑いのツボ>が同じでもアプローチはまったく違っていた二人が、お互いから影響を受けあって「(似てきちゃったけど)ま、いいか」という境地に辿り着くまでの軌跡をあたしも観てきたんだな、という二十数年という時間の重さも感じましたよ。
 でもこの二人がただの仲良しとわけが違うのは、お互い切磋琢磨しているところ。 予定調和に陥らず、常に相手を裏切ろう、一歩先を行こう、裏の裏を読んでいこう、と自分の中にいる相手と戦っているところ。 もしかしたらそれがほんとの「リスペクト」ってやつなんじゃない? だって、本心は「そうすることでいかに相手を楽しませることができるのか」と考えているってことだから。

  レジェンド仲良しの秘密1.jpg 始まっちゃえばいつもと同じ。
 でも、初期の頃のくだけきった服装(いとうさんはだいたいニット帽かぶってたし)から近年スーツ姿になったのは、それぞれがお互い公の場(国立博物館の仏像展のテープカッターとか)に出ることが多くなったからからかなぁ、と思っていたのだけれど、まさか<正統派漫才>を意識したが故の選択だったとは!

 なにしろこの二人、初めて会った時のことをお互い鮮明に覚えている。
 「自分はツッコミだと思ってた。 でもいとうさんにつっこまれて、自分はボケだと悟った」
 「多分、みうらさんを正面切って突っ込んだ人が今までいなかったんでしょうね。 で、僕につっこまれてボケの面白さに目覚めたんだと思う」
 別々にインタビュー受けているのに、答える内容はほぼ一緒!
 で、『見仏記』もTVでやるようになったし、なんか二人一緒の仕事増えてるし、世間が「あの二人は仲良し」と見ていることもステージ上の笑いのためには利用する、と言い切るいとうせいこうに、エンターテナーとしてのプロ意識を見た。

  レジェンド仲良しの秘密パンフ.jpg 結局、パンフ買っちゃったよ。
 多分これが<特別興行>気分、映画ではなくて生の舞台を観た、に近い感覚を得たからではないかと。
 『ザ・スライドショー』自体をあたしは直接観に行ったことはないんだけど(以前、奈良市で仏像に特化したスライドショーには行ったことあるけど)、なんとなく初めて参加したような気持ちにちょっとなったかも。
 問題は、『ザ・スライドショー14』がいつあるのか。
 ま、あたしはきっと例年通りにWOWOW待ちになると思いますが。

posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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