2016年09月27日

今日の7冊(その2)。

 そして残りの4冊ですが・・・。

  繊細な真実.jpg 繊細な真実/ジョン・ル・カレ
 過去作品がことごとく絶版状態(代表作や新訳が出た<スマイリー三部作>はのぞく)のジョン・ル・カレ、とはいえ常に新作は発表され続けるのが素晴らしい。 この人もアーサー・C・クラークのようにいつまでも死なないのではないか、というイメージがあるので、リアルな作品を書き続けていただきたい。
 そしていざ読みたいなぁというときに「あ、本が売ってない!」という個人的悲劇を回避するために、最近は文庫が出たら買うようにしています。
 『我らが背きし者』の映画もそろそろ公開なので、それに合わせて文庫になると聞いたような・・・でもハヤカワの告知には載ってないなぁ。 出版社違ったかな?

  風景を見る犬.jpg 風景を見る犬/樋口有介
 地味に樋口有介、好きです。 初めて読んだのが『ぼくと、ぼくらの夏』だったので、主人公が賢いがいささかひねくれている(そして何故か年上女性と普通に付き合っちゃう)高校生の“ぼく”が語り手の作品に出くわすと「なんでこいつがこんなにモテるんだ・・・」と思いながらもつい読んでしまってました。 勿論、大人が主人公の作品も三人称の作品もいろいろあるんだけど、なんとなく共通するのは“ほろ苦さ”。 どこかビタースウィートな読後感はやっぱり<青春>にふさわしいんじゃない?
 で、これはあたしが久々に見つけた“ぼく”の出てくる作品だったのでした。

  星へ行く船新版1.jpg 星へ行く船【決定版】/新井素子
 基本、置き場所に困るのでよほどのことがなければ文庫以外買いません主義のあたしですが(その割にマンガはサイズ関係なく買っている矛盾・・・)、復刊ドットコムのメルマガで<星へ行く船シリーズ、全5作の最終決定版リリース決定>のお知らせを読んでしまい・・・初の校閲入り(てことは当時のコバルト文庫は校閲システムなかったのか!)、全面改稿、書き下ろし新作短編&あとがきつきとか見せられちゃったらさ・・・どうしたらいいですか(ちなみにサイズはソフトカバーでした)。
 うーむ、としばらく悩みました。
 悩みましたが、作者も言っている通りこのシリーズはいろんな意味であたしにとっても大変重要な作品。 当時小学生でしたが、このシリーズをきっかけにコバルト文庫を読みあさり、作中に点在する様々な要素を追いかけ、今のあたしの土台を基礎に固めることになったターニングポイントだったのかも(大学でも女子寮に入ることにためらいがなかったのは、氷室冴子の『クララ白書』『アグネス白書』を読んでいたせいではなかったかと)。
 あたし自身、しばらくのちに「性別として女であることは呪いだ」と思うようになるのですが(今でも思ってますが)、だからといって「男になりたい」とまったく思わないのは、この時期に<おんなのこ礼賛>が根底にある小説を浴びるように読んでいたからかもしれないなぁ・・・と今更ながらに思い至ったりするわけです。
 書物(だけじゃないけど)との出会いの時期って、重要です。

  星へ行く船新版2.jpg 通りすがりのレイディ【決定版】/新井素子
 そしてシリーズ2作目が『通りすがりのレイディ』。 多分、新井素子作品であたしがいちばん好きなのはこれなんじゃないか、繰り返し読み返したのもこれがいちばん多いんじゃないか、という気がするのです。 思い返せば実はかなり社会派というか、SFとして描かれる人間のおぞましさを、当時のジュブナイルのレベルで極限まで示した、ような。 キャラクター小説なのでそのへんはオブラートにくるまれますが、でもその衝撃は今もあたしに残っている。
 ということで、買っちまいました!
 決定版の残りは11月以降発売とのこと。 お、お金・・・問題は、あたしの本代。

ラベル:新刊
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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