2016年08月17日

フラワーショウ!/Dare to Be Wild

 最近、アイルランド関連作が多い気がする。 たまたまか、単なるタイミングか。
 でもこうやってみるとしみじみ、アイルランドとイギリスって近いけど全然違う、ということがわかる。 そうだよね、ケルトの流れだもんね、アイルランドには自然信仰が残ってる。 そこがちょっと日本との共通点のような気がして、自然や植物に対する気持ちをみてみたくて。

  フラワーショウP.jpg わたしの庭が、世界を変える
    アイルランドの田舎娘が、“雑草”で世界最高峰の≪チェルシー・フラワーショー≫に挑む!?

 アイルランドの田舎で育ったメアリー(エマ・グリーンウェル)は、子供の頃から自然の植物たちを友として成長してきた。 そして「自分のデザインした庭で世界を変えたい!」という夢を持つようになる。 その夢の第一歩として有名なガーデンデザイナーのシャーロット(クリスティン・マルツァーノ)のアシスタントに応募し、みごとに採用されたはいいものの、高慢で貪欲なシャーロットにメアリーのコンセプトやデザインをどんどん横取りされ、長年描きためていたデザインノートまで盗まれて、挙句はクビに。
 どん底状態のメアリーが立ち上がるためにひらめいたアイディアは、ロンドンで開かれ、世界中が注目する「<チェルシー・フラワーショー>で金メダルを穫る」ということ。
 シャーロットがらみで知り合った植物学者のクリスティ(トム・ヒューズ)と自分の考え方に共通項があると感じたメアリーは彼に協力を依頼するが、彼は「いまはエチオピアの植林プロジェクトがあるから」とあっさり拒否。 そのかわり腕のいい庭師や石工を紹介してくれたが、彼をいろんな意味であきらめきれないメアリーは時間もお金もないのに彼を追いかけて一路エチオピアへ。 そこで見た光景が、彼女にまた新たなインスピレーションをもたらしてくれることも知らず・・・という話。

  フラワーショウ1.jpeg 二人が出会ったのは前年度のチェルシー・フラワーショー。 植物学者にしては男前すぎる相手にメアリーはついぽーっとなる。

 タイトルからチェルシー・フラワーショーがメインかと思いきや(いや、審査があるから簡単に出ようと思って出られるものでもないんだけど)、いざその準備に取り掛かるまでが長い! ほんとに間に合うのか?!、と実話ベースと知りつつもハラハラドキドキ。 そしてメアリーはクリスティにときめいちゃって<チェルシー・フラワーショー>のことは二の次のように見えてしまうので更にハラハラ。 でもそれは邦題から来るイメージであって、原題は『野生のままで』みたいな感じ?

  フラワーショウ2.jpeg むしろエチオピア時間のほうが長いようにも感じられたり。

 チェルシー・フラワーショーは彼女にとってひとつの過程であって結果ではない、ということか。 ちなみにクリスティが協力するエチオピア植林プロジェクトは日本人女性が始めたもので、エンディングでちょこっと説明が出ました。 そうやって世界中で活躍している日本人がいるのだなぁ、ということを外国の映画から教わってしまう。
 なにしろ<ガーデニングの国>が開く世界大会だからして、後半のチェルシー・フラワーショーそのものは狂乱のごとき花・花・花。 違うかもしれないけれど菊人形祭りを連想してしまいましたよ。 そんな中でメアリーの庭は雑草(という植物は正確には存在しないが)と岩とサンザシの木。 審査時期に合わせてちょうど花が咲いてくれるか、意図した状態の庭になるかというコンディションの調整は、あたかも自分の実力のピークが4年に一度のオリンピックにあわせられるかというアスリートのチャレンジのようで、ひそかにスリリング。
 同じ生物ではあるけれど異種である植物と人間は気持ちが通じるのかどうか、も実は描いていたのかもしれない。

  フラワーショウ5.jpeg 彼女の作品、『ケルトの庭』。

 でもあたしは庭いじりとかしないし、道端に生えている植物にもあるがままでいよ、と思っているタイプなので(むしろ「手つかずの自然って恐ろしい、ほんとに人は入っちゃいけない」と考えている)、メアリーの気持ちはわかるようなわからないような。 植物への愛情の方向が違うのかもしれない。 彼女は積極的に関わる方に、あたしは消極的に関わらない方に(と、いまや有名なランドスケープアーティストとなっている映画のモデルの方と自分ごときを比較するのもなんですが)。
 雄大なる自然、繊細な植物。 それに関わる人間の覚悟を描いている作品だと思うので、中途半端な恋愛描写はいらなかったような・・・それとも「本能のおもむくままに」というのも原題につながる意味なのか。 もっと職人さんたちとのやりとりが観たかった気がする。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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