2016年04月25日

砂上の法廷/THE WHOLE TRUTH

 キアヌ・リーヴスの新作は法廷モノ!
 しかも監督は『フローズン・リバー』のコートニー・ハント、という明らかにインディペンデント系。 キアヌは自分が出演することでゴーサインが出る企画をずっと選んできているような気がするなぁ(『ジョン・ウィック』だって結果的にヒットしたけど小規模映画だよ)。 自分で制作会社をつくってやることも意義があるけれど、組織にしちゃうと制約が生まれそうだし、キアヌのこのある意味優雅な立ち位置、貴重だと思います。
 あれ、あたしキアヌのこと結構好きなのか? いや、デビューしてからの流れをわりと見てきているからかもしれないなぁ。

  砂上の法廷P.jpg 正義は、こんなにも脆いのか?
      94分間、あなたは騙され続ける。

 有名大物弁護士ブーン(ジム・ベルーシ)が自宅で殺害され、容疑者として息子のマイク(ガブリエル・バッソ)が逮捕された。 マイクの有罪は固い、と誰もが見る中、ブーン一家と顔見知りの弁護士ラムゼイ(キアヌ・リーヴス)がマイクの弁護を引き受ける。 完全黙秘を続けるマイクに「そんなことでは裁判は勝てない」とラムゼイは諭すが、法廷では次から次と現れる証人の口からマイクの有罪を裏付ける証言が飛び出す。 絶体絶命の危機だが、ラムゼイは証言の中に嘘や意図的に隠された“何か”があることを感じていた・・・という話。
 どんでん返しの物語なので、あらすじはこれ以上語ることができません!
 キアヌのナレーションで淡々と事実が語られ、進んでいくところは不思議な味が。
 ラムゼイの朴訥感が出れば出るほど、証人として出てくる人々の胡散臭さが際立つというか。 まぁ、そもそもずーっと黙秘をし続ける高校生のマイクがどう見ても(いろんな意味で)あやしいのですが。

  砂上の法廷5.jpg あまりに地味風で、すぐに気付かず。
    そういう意味ではキアヌもちょっと老けた感じ出てるんですけどね。

 さすが低予算、あまり知っている人、いないなぁ、と思っていたら実はマイクの母ロレッタの役がレニー・ゼルウィガーだったりと、最初に気づかなくてすみませんでした、という感じに(それだけ役に入り込んでいたということでしょう)。
 基本法廷劇で、証言として説明される部分が回想シーンとして表現されるパターン。

  砂上の法廷4.jpg 被害者の実像(?)が次第に明らかに。

 それでは人によって見方が変われば回想場面の意味の変わってくるよね・・・それを掘り起こしていくのがラムゼイの仕事なわけですが、決して感情を表に出さない・常に冷静を心がける彼の語りはだいたい一本調子。
 だからなのか、それとも『SAW』以降定着した<映像早回しでのどんでん返しのからくり解説>を真似したくなかったのか、「衝撃の事実」が語られるのもまたラムゼイの口からなのであり、映像として表現されるのはそこから時間が少し離れている。 だから言葉が脳にしみこむまで一瞬時間がかかり「えっ!」という驚きにタイムラグが生じたような・・・そしたらもうエンディングだし。 スパッと鉈で切り落としたみたいな幕切れって憧れますけど(自分が話が長いやつなので)、あまりにバシッとやられると余韻が・・・うーむ、これって小説のほうが面白かったかもしれなかったタイプの脚本だった?
 一周まわって新しいといえば新しいけど・・・ちょっと地味?、かな〜。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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