2016年02月26日

猫なんかよんでもこない。

 原作未読。 だいぶ前に本屋さんで平台に積まれているのを見た記憶はありますが、「え〜っ、杉作J太郎ってこんなのも描くの?」と大勘違いをしたままだったあたし・・・(原作者はただの「杉作」さんです)。

  猫なんかP2.jpg いつからか、コイツらとオレは家族になった。
   30万人が泣いた!感動実話コミックス“奇跡”の映画化!

 プロボクサーを目指して日々練習ばかりの日々を送っているミツオ(風間俊介)は、走り込みの帰り道、段ボールに入れられて捨てられた2匹の子猫を見かける。 心がちょっと動いたものの、「オレにはそんなヒマはない」と走って逃げ帰るミツオ。 ところが同居しているマンガ家のミツオの兄(つるの剛士)が、銭湯帰りにその猫たちを拾ってきてしまう。
 「オレは犬派だ!」の叫びもむなしく、クロとチンと名付けられたその子猫たちの世話係に、定職についていないミツオがいつしかなっていき・・・という話。
 正直、現代の視点から見ると「それはネコの飼い方としてやばい」という部分がいろいろ出てきてハラハラする(携帯電話がなかったり、黒電話だったりとところどころ時代を感じさせるものが登場するので、「あ、これは結構前の話なんだな」と観ている側も次第に理解していけるが、はっきりとした言及はない)。
 というか、そもそもミツオくんが飼い主としてあまりにふがいなさすぎ。 知らないのは仕方ないけど、なりゆき上でも一緒に住むからにはもっと勉強しろ!、ちゃんと調べて!、と言いたくて言いたくて。 ま、それだけ<ボクシング・バカ>ということなんでしょうけど・・・。

  猫なんか3.jpg 大家さん(市川実和子)がいなかったら一体どうなっていたことか。 それにしても市川姉妹はネコ映画に欠かせない存在?

 なにも知らない主人公が、ネコたちと一緒に暮らすことで様々なことを知らず知らず学んでいき、飼い主として成長する・・・という物語的には王道の展開ではありますが、あまりにもダメすぎる主人公がそんなに憎めないのは、風間俊介がほんとにダメな人(というか自覚のないバカというか)をナチュラルに演じているからでしょうか。
 後半、まわりの観客からすすり泣きが結構聞こえてきたんですが、「こんなバカな飼い主じゃしょうがないよね、気づくの遅いもん」と突き放して見ていられたせいか、あたしは涙腺がまったく緩むことなく(それはそれでひどいやつです)。

  猫なんか5.jpg とりあえず「ネコがかわいい」だけの映画ではないのが救い。
 飼い主としての責任、かわりのきかない“いのち”というもの、異種なのだから気持ちなんか通じないことが前提でも生まれてしまう信頼、そして絶対的ともいえる小さき者への“愛”。
 それを説教くさくなく、全部主人公のダメさ加減に詰め込んで観客に語りかけてくるのは、制作陣にほんとにネコ愛があるからだなぁ、と感じました。
 そう、だからあたしは好きなんだけど、動物を飼うのがコワい。
 「飼ってしまえばなんとでもなるよ」と飼っているみなさんはおっしゃいますが、そこまでの覚悟ができません。 目の前で行き倒れそうなやつに出会ったら助けてしまうと思うけど・・・そういう“運命の出会い”があったら、踏み込みますが。
 だからミツオくんは幸せなヤツなのだと思う。

ラベル:映画館 日本映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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