2016年01月20日

レベレーション<啓示> 1/山岸涼子

 久し振りにあてなく本屋をうろうろできる時間があった(これまでは、本屋に行っても買う本がすでに決まっていたり、文庫新刊コーナーを流すぐらいしか時間がなかった)。 本屋に足を運ばないよりはまし、と思っていたのだが、やはりむやみにうろうろすることも必要だな、と実感。 何故ならば、これを見つけてしまったから。

  レベレーション1.jpg 山岸涼子、ジャンヌ・ダルクを描く!

 この表紙に、少女の目ヂカラに「おぉっ!」と心を打ち抜かれた気持ちに。
 帯を見て、ジャンヌ・ダルクの物語だとわかって深く納得。
 なにしろあたしは高校では日本史選択だったので、ジャンヌ・ダルクのことは一般に流布するイメージ以上のことは知らない。 勿論、詳細な歴史的背景についても(基本、あたしはマンガで歴史を学んでおります)。
 そして今作は、刑場に引き立てられていくジャンヌが、「どうしてこうなってしまったのか」と回想するシーンから始まる、という否応なく緊迫する構成で(途中でもたびたび<現在のジャンヌ>の内省が挟み込まれる)。
 そこにあるのは“英雄”として軍の先頭に立った雄々しき姿ではなく、「神の啓示のもと、求められるままにここに来た」という<神と自分との対話>。
 ついにキリスト教にまで切り込んできたか、という驚き(著者は相当資料を読みこみ、時代背景とともに完全に理解したうえでの覚悟の執筆、という感じがする)。
 13歳のジャンヌはまだ文盲で、社会的に弱すぎる女性の立場についてもはっきり言及できるほど賢くはない。 むしろ、他者から「思い込みが激しい」と見られることもある信心深い愚かな少女がこの先どうなっていくのか、ということにすでにあたしは心をえぐられている。
 まだ1巻、物語はまだ始まったばかり。 あぁ、続きが楽しみなマンガにまた出会えたぞ!

ラベル:新刊 マンガ
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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