2015年08月22日

映画ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム /SHAUN THE SHEEP THE MOVIE

 またしても原題が切れました。 “SHAUN THE SHEEP THE MOVIE”です。
 ひつじのショーンは『ウォレスとグルミット、危機一髪!』に出てきたゲストキャラで、あたしはショーンを大変かわいらしく思っていた(もともと脇キャラが好きというのもあるけど。『チーズホリデー』ならばスキーをする自販機とか、『ペンギンに気をつけろ!』であれば無表情で邪悪なペンギン、そもそもウォレスよりもグルミット派だし)。
 そのショーンが主役で映画なんて!、と盛り上がったけれど、実はショーンを主役にしたTV用ミニシリーズが存在することを、この映画を観てから初めて知ったのだった・・・(現在Eテレにて、毎週土曜日の朝放送中!)。
 そんなわけで、『危機一髪』後のショーンが引き取られた先の牧場での日々が描かれているのでした。 ほぼ台詞なしのクレイアニメですが、ウォレスとグルミット初期三部作の完全手作業感に比べるとかなりCGを使っているんだけど、手づくり感とのバランスがうまくとれているようで、「背景がきれいになったな」ぐらいの認識の差ですむかもしれない。
 全部手作業だったらTVシリーズ量産できないよね・・・。

   ショーンP.jpg 大都会で大メェ〜走!

 郊外の牧場で仲間たちとともに生活しているひつじのショーンだが、来る日も来る日も変わらぬ仕事(?)・タイムスケジュールに辟易し、牧羊犬のビッツァーの目を盗んで羊の仲間たちとともに牧場主にいたずらを仕掛け、一日眠ってもらって休暇を満喫するつもりだった。 しかし手違いで牧場主が乗ったキャンピングカーが動き出し、都会へ向かってしまう。 あわてた彼らは牧場主を追いかけるが、キャンピングカーが止まったときの衝撃で牧場主は記憶喪失になってしまう。 果たして彼らは再会を果たせるのか? 無事に牧場に帰れるのか?!、という話。

  ショーン5.jpg なにも考えることがなかった、穏やかな日々。
 実は、<行きて帰りし物語>という『ホビット』と同じテーマであり、更に言えば『マッドマックス 怒りのデス・ロード』とも同じ話であるというすごさ。
 それを日常世界から離れず、「繰り返される毎日は退屈ではなく平穏な日々なのである」ということをやんわり伝えて大人の胸を思わず熱くさせる作品なのであった。
 かといって大人向けというわけではなく、当然ながら子供向けなのである。 比較的遅めの時間帯で観たけれど、それでもお子たちは何組かいて、大変盛り上がっていた。
 ふむふむ、子供たちの笑い声が響くのはいいねぇ(映画と関係ない余計なお喋りだったら気になっちゃうけど)、としみじみしましたよ。 あぁ、これってトシとった証拠かしら。
 ビッツァーはグルミットと同じ二足歩行をする犬だけど、グルミットほど賢くはないけれど有能な牧羊犬。 羊たちとは役割が違うから時に立場は衝突するけど、やはり仲間は仲間なので絆は強い。 ビッツァーとショーンのタッグは実に心強い(勿論、その過程ではハチャメチャは起こるわけですが)。

  ショーン1.jpg 結果的に同じ保健所?に捕獲されちゃうけど、都会で知り合ったブサカワ犬の協力で脱出。
 ショーンたちと知り合う都会で出会ったそれぞれの動物たちにもそれぞれのしあわせが訪れる、っていうのも粋だよね。 おいおいおい、とつっこみたくなる無茶な展開も、そもそも動物が人語を解するあたりでリアリティは無視なわけで、でも世界観は私たちと繋がる日常という意味では完全なるファンタジーでもない、という絶妙なバランスが、台詞がなくてもストーリーも面白さも通じる普遍性なのであろう(生活文化に共通点がある、という条件付きではあるが)。 日常から一歩踏み込めばこんなにもハラハラドキドキの冒険が待っているというのは、先の人生への希望にもなるかな。
 やはり羊は群れる生き物、英単語で複数系が存在しないだけのことはあり、ショーンともっと小さい子羊以外の羊たちの区別がつかない(場面によっては人数?が違うんじゃないの?、というところもあった気がするので制作陣も区別がついていないのか? あえてつけていないのか?)。

  ショーン6.jpg 小さい頃から苦労しただけあって(?)、ショーンの度胸はリーダー向き?
 エンドロールまで楽しめる仕掛けは、劇場が明るくなるまで席を立たせないための工夫でもあるのかも。 最後まで観ます、という習慣を子供の頃からつけてたら、そういう大人になるもんね。

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック