『MOZU』派であったあたしだが、夕方に『BORDER』の再放送をやっていたと
気づき、途中から両方見るように。
『BORDER』はオープニングで状況説明のナレーションが毎回入るところが海外
ドラマっぽくってニヤリ。 「あ、古田さん、こっちにいたんだ!」(生瀬は『MOZU』に
出ているから)、とニヤリ。 毎回別々に登場する裏で情報を集めてくれる人たちの
豪華キャストぶりにもニヤリ。 犯人を拘束する時間がほんとにギリギリだったりする
予定不調和にもニヤリ。

最近はマンガ・アニメの実写化といったキャラクターの強い役をやることが多い小栗旬
ですが、オダジョー的ナチュラル志向演技もなかなか。 相棒役の青木くんも現代劇で
こんなにがっちり見たのは初めてかもしれないくらいいい感じが出ていて、遠藤憲一さんが
脇をがっちり締めていてよかったな。
それにしても最終回、まさか『セブン』展開になるなんて!
いやー、大森南朋もよかったですよ♪
正義と悪とは対立する二元論ではなく、表裏一体で見方によってはいくらでも変わるもの、
という、同じ曜日・同じ時間に放送していたドラマの両方が同じテーマだったんですね・・・。

『MOZU』は西島秀俊・香川照之・真木よう子の三枚看板でしたが、強烈な印象を残して
しまったのは池松くんと吉田鋼太郎さんでは(ラスト2話における長谷川博巳のすごさも
特筆すべきか)。 ま、吉田鋼太郎さんは現代日本を代表するシェイクスピア俳優なので、
悪ノリするとなればどこまでもやってしまう人ではあれど・・・舞台ではともかく、ドラマで
あそこまではじけちゃったのは初めてなのでは? 『花子とアン』での九州の石炭王との
違いを見れば一目瞭然。 あたしはこのキレっぷり、大好きですけどね。
そして池松くんはほんとに素晴らしい。 “百舌”をしっかりその場に存在させたもの。
Season2では1といかに変えてくるか期待しています。
そして実は生瀬勝久も、舞台では見てもテレビドラマではなかなか見られない、それこそ
『相棒』プレシーズンの浅倉禄郎以来の“役者としての色気”が出ていた!、ということで
あたしはうれしかったです(前半は特に“いい人”オーラ全開だったので、その落差も十分
楽しめた!)。 小日向さんの“フラットな冷淡さ”は、『アウトレイジ』(特に2)以来磨きが
かかったような気がします。
ストーリーもそうですが、結局あたしは役者のみなさんの演技のほうをより楽しんでいるな
・・・。 春ドラマはほぼ放送が終わりつつありますが、あたしはまだ録画したものをまだ全部
見ていないので、感想はまたまとめるつもりですが。