2014年05月27日

ワレサ 連帯の男/WALESA. CZLOWIEK Z NADZIEI



 アンジェイ・ワイダ新作、となればとりあえず見たいと思う。 それがもう、あたしには



さっぱり不明のポーランド現代史であるとしても。



   “生ける伝説” アンジェイ・ワイダ最新作!!

    1980年代のポーランドの厳しい体制下、人々は自由と未来のために立ち上がった。



 いきなりロックミュージック(多分当時の、反体制のメッセージが込められた歌)が流れ



出してのオープニングにびっくり。 ベタといえばベタなはじまりに、洗練されたワイダ手法を



あえて封印?



 1980年のはじめ、レフ・ワレサ(ロベルト・ヴィェンツキェヴィチ)のアパートにイタリアの



女流ジャーナリスト、オリアナ・ファラチ(マリア・ロザリア・オマジオ)が訪れてインタビューを



試みる。 ポーランド警察はアパートに入るまでの様子を尾行し、フィルムに収めている。



国家に対し民主化を訴えた独立自主管理労働組織<連帯(ソリダルノシチ)>の委員長と



なった労働者上がりの男に今何故世界が注目しているのか、ジャーナリストは過去を引き



出す。 きっかけは、1970年12月のグダニスク、造船所のストライキから。



   あっさり戦車が登場してしまうあたりが

    時代というか、体制というか・・・あぁ、日本は平和だ。



 戦車に脚を轢かれる者、ガンガン殴られて当局に連行される者など続出・・・ワレサは



冷静なストライキを提案していたため、暴力的な対立をどうにかやめさせようとするが、一度



暴徒化してしまったものは止められない。 ワレサも連行されるが、殴り合いを止めようとして



いたという目撃者の証言からどうにか釈放される(しかし要注意人物としてマークされるが)。



 当時のポーランドはソ連の影響で共産主義だが、カトリック信徒が多いことに驚く(むしろ



代々カソリックの人の方が社会的信頼も厚い)。 宗教弾圧はされないんだなぁ、という



不思議は、つまりは共産主義自体がソ連からの押し付けに過ぎないということなのかも。



だったら国民性には合わないから反発が起きるのも当然といえば当然。 よく知らないの



ですが、そんなふうに解釈。



   あ、ワレサ役の人、『ソハの地下水道』の人だ!



 学歴もなく、ただのいち電気技師に過ぎないワレサだが、曲がったことは大嫌い・納得が



いくまで引き下がらないという性格から、労働者たちの代表として頭角を現していく。 でも



私生活では妻に頭が上がらず(労働運動ですぐ仕事場をクビになったりしていたから)、



子煩悩な姿も。 そんなに生活が心配なら奥さんも次々子供を産まなきゃいいと思ったの



だが・・・もしや共産主義下では避妊はご法度なのか!?



 ベタなつくりだと思ったのも束の間、デモやストライキのシーン、街頭演説や会議の場面



など、実際に残っている画質のよくないニュース映像と映画で新しく撮った映像をモノクロに



したり、画質を落としたりして、それらをうまく交錯させてどれが実際の映像でどれがそうで



ないのかをわからなくさせる手法が素晴らしい。 ださめロックも歌詞が字幕に出るので、



その言いたいことがじわじわと浸透してくる。



 あたしがその昔ニュースで聞いた記憶では、<ワレサ議長>って呼ばれていたような気が



するんだけど、この映画の中では<委員長>だった。 でものちに彼はポーランド大統領に



なるそうなので、肩書きは時期の違いなのかも。 <プラハの春>についても労働者たちは



言及しており、このポーランド民主化の動きもまたのちの<ベルリンの壁崩壊>につながる



大きなうねりのひとつだったのね・・・。



 映画で現代史を学ぶ、またひとつなにかをつかんだ気がするようなあたし。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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