2014年05月07日

ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!/THE WORLD'S END

 『ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!』が面白いよ!、とかつて周囲に吹聴して回った身としては、同じくエドガー・ライト監督、サイモン・ペッグ&ニック・フロスト主演となればチェックせずにはいられない。 なんとなく責任を感じるからだ。
 全体的にエドガー・ライトが描くのはダメな人たちを肯定する話。 がんばっても結局、世の中が生きづらいんだから仕方ないよね、だったら自分のダメさ加減を受け入れようぜ、みたいなのが多くて・・・それはそれでいいんだけど(自虐的すぎず面白いものになってるし)、ラストは「え、そこまでやっちゃう?」ということもあり。 それはイギリス人と日本人の違いなのかもしれず、個人差かもしれないけど・・・でもこの映画はより、<このラストはちょっといただけない>感が強かったです。

  酔っぱらいがP.jpg 自由のために 飲んで戦え!!

 ゲイリー・キング(サイモン・ペッグ)はふと我に返る。 高校時代はあんなにも世界は輝いていたのに、今の自分はどうしたことだ。 断酒会で過去の思い出話をしたことで<友達5人で一晩に町のパブ12軒を完全制覇>のことを思い出し、当然当時は高校生だから途中で脱落したのだが、今なら大丈夫!、と当時の仲間に声をかけ、再挑戦することに。 しかし他の4人は仕事もあり家庭も持ち・・・ゲイリーのくだらない話に誰も付き合いたがらなかったが、当時彼と親友だったがその後あることがきっかけで疎遠になったアンディ(ニック・フロスト)が来ると聞いて乗り気に。 そこには気遣いと友情がほの見えていい感じではあるものの、アンディにはいい迷惑。

  酔っぱらいが1.jpg なんだかんだで、結局行ってしまうんだけどね。

 他の3人はスティーヴン(パディ・コンシダイン)とオリヴァー(マーティン・フリーマン)、そしてピーター(エディ・マーサン)。 そこにオリヴァーの妹サム(ロザムンド・パイク)とも途中で会ったり。 イギリスの伝統とも言えるパブが、かつての記憶の中にある“古き良き”ものから、新しく清潔になったけどどこの店も同じように見える“スタバ化”されたことへの戸惑いと郷愁が面白かったです。
 でも、みなさんいい大人(オヤジ?)となった今、ビール一杯ずつで12軒ならなんとかなるんじゃないの? 思い出ぐだぐだ話だけで終わらせるわけないよね?、というこちらの心配を意に介さず、とんでもない展開で「酒を飲み続ける・店をまわり続ける」ことに必然性を持たせたのは素晴らしいというしかない(しかしそれをがっつり予告やチラシでネタばれさせているのはどういうことだ・・・)。
 主人公がキングという名前だし、最後の店ですでに円卓の上でグラスに入ったビールが準備されていたのを見て、「あぁ、やっぱりこれは『アーサー王と円卓の騎士』のパロディか」と確信する。 最後の一杯が飲めそうでなかなか飲めない、というあたりも聖杯伝説ですな。 でもそれがわかったからってどうだっていうわけでもないけど。
 今回、サイモン・ペッグはちょっとワイルドなキャラというか、同じダメ人間でも基本的には真面目だがすっとぼけているキャラのほうが彼の面白さが活きる気がするあたしとしては、そこがまず少々不満。 その分、生真面目キャラはマーティン・フリーマンがやってくれてて楽しかったですが(それでもいささか損な役回りで、世界的スターになってもおバカ映画に出てしまう彼が好きだ)。

  酔っぱらいが3.jpg ロザムンド・パイクも『アウトロー』のときよりずっとキュートだったんですけど。

 いろんな映画へのオマージュとかも散りばめられておりますが、それもわかったからといって特に意味があるわけでもなさそう・・・わかる人がわかればいい!、という開き直りは潔いのですが、やはりそのラストはどうも・・・だって、救われるのは現状に不満というか、適応できなかったゲイリーだけで、他の4人にとってはあまり関係はなかったし。 胸を打つ友情でつながってればまだいいけど、結局あのラストシーンでは途中まで確かにあった・よみがえった友情がある意味全否定というか、なかったことにされているというか・・・なんだかさびしいです。
 それにしても、『ホットファズ』でのティモシー・ダルトンに続き、またしてもチョイ役でピアース・ブロスナン登場!
 なんなんだろう、イギリス人にとってはボンド役をやった俳優というのは特別な意味を持つのか? それが非常に気になってしまった。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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