2013年10月30日

ランナウェイ 逃亡者/THE COMPANY YOU KEEP



 この予告編を見たときに、「超豪華キャストじゃないか!」とあたしはものすごく盛り



上がったのですが、公開が始まっても世間的な評判は聞こえてこず、早々と上映時間も



変則的に。 やばい、終わってしまうパターンではないか、とレイトショーに復帰したのを



幸いに優先順位を上げて見に行く。 それでも観客は7・8人いただろうか。 しかも年齢が



わりと上の方が多かった・・・レイトショーには珍しく。



 一般家庭の主婦である女性(スーザン・サランドン)が買い物中に突然逮捕される。



 彼女はベトナム戦争反対を訴えていた過激派組織<ウェザーマン>のメンバーで、



1969年に銀行強盗事件を起こし守衛殺害の罪によってFBIに指名手配されていた人物



だったが名前を変えて暮らしていた。 再び脚光を浴びる30年前の事件に興味を覚えた



地方の新聞記者のベン(シャイア・ラブーフ)は調査を始め、彼女の弁護を断った人権派



弁護士のジム・グラント(ロバート・レッドフォード)に会い、彼に何かを感じ取る。 ジムも



また、過去を封印してきた男だった・・・という話。



   偽りの名前。手に入れた別の人生。30年間、守り抜いた“嘘”。



 <ウェザーマン>は実際に1970年代に全米を震撼させた実在の過激派グループだ



そうである。 日本でいうところの連合赤軍みたいなもの? これは監督もロバート・レット



フォードなのですが、多分心情的には左派である彼が、「気持ちはわかるのだが、当時の



過激派の行動(ベトナム戦争反対を訴えるために爆弾でふっ飛ばしたり、資金を得るために



銀行強盗をしたり)は間違っていた」という結論を表明したい映画だったのかな・・・という気が



ちょっとした。 ジムが逃走する過程で出会う(というか探し出して会いに行く)かつての



同志たちとの会話がそんな方向だったから。



 で、そんなかつての同志たちが豪華なのだ!



 ニック・ノルティ、サム・エリオット、リチャード・ジェンキンス! 彼らをほんのちょい役で



使う贅沢さ(スーザン・サランドンも最初のほうしか出てこないし)。 おまけにジュリー・



クリスティは『アウェイ・フロム・ハー』のときと雰囲気が全然違っていて、ほんとに



<活動家>の佇まい。



   とにかく、目の力が強すぎる。



 ブレンダン・グリーソンは葛藤を抱えるかつての警察署長で大変味わい深い役をやって



おり、ストーリー云々よりも役者見て満足。 他にもジムの弟がクリス・クーパー(超かっこ



よかった!)、ベンの上司がスタンリー・トゥッチ、FBIの実働部隊を指揮するのはテレンス・



ハワードと、こんな人たちと共演してるシャイア・ラブーフはすごい勉強になっただろうな!、



と思う。 そんな風に思ってしまうのは、実は映画自体は起伏が少なくて微妙に退屈



(真面目すぎ?)だからです。 サスペンスみたいな邦題つけるから・・・“THE COMPANY



YOU KEEP”
がぴったりでしたよ。



 だって<逃亡者>というわりにロバート・レットフォードは逃げ方に特に工夫があるわけ



でもなく・・・サングラスかけて帽子を目深にかぶっていたら逆に目立つでしょ! しかも



彼には11歳になる一人娘がいる設定なのですが・・・無理があるよぉ、どう見たって孫だ。



しかしその娘役のジャッキー・エヴァンコさん、あたしは予告でクロエ・グレース・モレッツと



一瞬見間違うほどのキュートさで、本編見てもすごくかわいかった! 今後も要チェック!



 他にも些細なことが気になります・・・1969年が30年前ということは、この映画の時代



設定は1999年? そのわりに娘はスマホを持っていた気がするし、新聞記者はグーグル



アースで調査する。 おまけに元メンバーのみなさん、30年前でも学生って年齢じゃない



でしょ? それが気になって集中できない! せめて事件を40年前にしてくれたなら。



   しかし感慨深い部分もないわけではない。



 いまどきの若者である新聞記者のベンには<ウェザーマン>の行動は理解不能。 だが



彼の「真実を報道するためならどんな手を使ってもいい、誰を傷つけようがそれは仕方ない」



という考え方は<ウェザーマン>と結局同じことではないのか。 自分が正義と信じるものの



ための行動だから、となれば彼らを責める資格はない、と自覚するあたり(マスコミ批判と



いうだけではなさそう)。 台詞としてはっきり言葉にはされないけれど、正義に身を投じる



前に良識を持て、というのがこの映画の言いたいことなのかなぁ、と感じた。 ネット社会を



受けて、でしょうか。


posted by かしこん at 06:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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