2013年03月31日

ばいばい、MD90



 あたしは飛行機が好きだった。 今でもそんなにきらいではないけれど、ある時期は



ほんとに飛行機が好きだった。 地元の駅では電車は基本始発か終点、という状況に



慣れ切ってしまっていたあたしには、東京駅の新幹線でのホームでの待ち状態など



悲劇そのもの(というかありえない!)。 それを考えれば空港でゆったりできるのも



魅力的だったし。



 とはいえ、あたしの地元の空港は第三種の小さな空港で、常時飛んでくれていたのは



JAS(日本エアシステム)。 ANAは繁盛期だけ路線設定するけど閑散期は即撤退、



JALは来る気もありませんという土地柄だったので、あたしの飛行機好きはJASによって



育まれたものであります。



 そこでよく乗ったのが、MDシリーズ。 MD81が多かったけど、ある時期を境にMD90の



出番が多くなった(それまでは90に乗れると「すごくラッキー!」と思えたものだ)。



 サイズ的に大きな違いはないのだけれど、90の方が新しい機種なので3列に一台ずつ



モニターがあり、各座席に音響システムがついていた(81にはそれがなかったので、緊急



脱出の際の注意事項は客室乗務員さんが実演)。



 なによりも素敵だったのは、MD90のカラーリング。



   あたし、これには

                乗ったことないかも・・・7号機かな?



 虹をベースに7種類にペインティングされたボディ。 2号機にはデザインした黒澤明の



サインもデザインに組み込まれてた。 「今日のこれって、何号機ですか?」と乗るたびに



客室乗務員さんに聞く迷惑なやつでした(1・2・4・5・6号機には乗ったことがあると思う)。



4と5号機にはやたら乗った気が。 一回覚えたら、もう聞きませんけどね。



 他の機会でボーイングやエアバスの飛行機にも乗ったことがあるけれど、マクダネル・



ダグラス社(MD機)の優れているところは機体の大きさに対して窓の比率が大きいところ。



座席によって窓が半分見えないとかそういうこともなかったところ。 乗る人の気持ちを



考えてくれてるなぁ、って感じるところ。 あと、主翼やエンジンが後方にあるので、飛んで



いる姿はちょっと鳥みたいなんだよな〜。 そうするとボーイングの期待がバランス悪く



見えたりしちゃって(意見には個人差があります)。



 だからあたしはレインボウ塗装のMD90が大好きで、その流れでレインボーセブン



(JASが導入したボーイング777を虹のイメージで塗装したもの)も好きになりました。



一回しか乗れなかったけどね。



 で、JASとJALの合併。 MD90が白に赤の鶴丸塗装にさせられる、と聞いたときは



胸が詰まりそうだった。 そんなつまらない色にされたらMD90じゃない!、と思った。



 だから一度、そのときに心の中でお別れをした。 さよなら、MD機よ、と。



 しかし、ニュースでJALの経営効率化のためにMD機を全部外国に売り飛ばし、この



3月30日が日本での最後のフライトになる、というのを見てしまったから・・・。



 あの頃の気持ちがよみがえりました。



 飛行機によく乗っていた頃は、個人的に・精神的にいろいろ大変な時期でした。



 でもそれをMD90の鮮やかな塗装と(場合によっては81の素朴さと)、JASの客室



乗務員さんの気遣いと、機長の礼儀正しいご挨拶と、あと離陸準備のときに必ず三人



揃って見送ってくれた地上勤務の方々と、また同じような気持ちを抱えて飛行機に乗って



いた人々の体験談(JAS機内誌の投稿欄)があたしを支えてくれていたのでした。



 終わらない宴はない。 でもあたしの記憶の中には、いつでもレインボウ塗装のMD90が



いて、あたしの乗りたい飛行機はいつもそれなんです。



 でも、もうないんだよね。 あたしの飛行機熱はもう冷めてしまいました。



 ばいばい、MD90。


posted by かしこん at 05:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題・ニュースに思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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