もしかしたらやっちゃったかなぁと思ってはいましたが・・・やっちゃいましたよ。
時代は戦国末期。 豊臣方の石田三成軍2万人に対してたった500人で忍城(おし
じょう)を守った城代・成田長親(野村萬斎)と、彼を支える城の中の者たちの物語。

豊臣軍にケンカを売った、でくのぼうがいた。
なんというか・・・水攻めのシーンが3.11の津波を思い出させるからと公開が1年
延期になったのだが・・・それでもちょっとうっとくる映像(何シーンも繰り返されるから
余計にそう思えるのだろう)。
が、そもそも冒頭の人名表記とかナレーションとかが「これはまっとうで本気の時代劇
ではない、パロディです」って言ってるみたいでまず肩すかしだし。 そしていろんな
意味で野村萬斎に頼り過ぎなのが見える悲しさというか・・・中途半端に長いし、佐藤
浩市は佐藤浩市でいいんですけど、それ以上でもそれ以下でもないし・・・ほんとに
演技を監督した人はいるのか? 野村萬斎にまかせっきりじゃないのか?!

戦国末期だというのに、長親殿だけ考え方が現代人なのも不思議。
というわけで、途中、ちょっと寝ちゃいました・・・。
しかしエンドロールで、かつての忍城跡周辺の今が映されるんだけど・・・地名という
ものにはそれぞれ謂れがあり、だからこそ名前が残っているのだ、という静かな主張
にはちょっと胸を打たれた。 ちょっと前、市町村合併が流行って地名がいろいろと
変わってしまったけれど(町名など狭い範囲には残っているのかもしれないが)、名前に
残る伝統を無視して変えてしまっていいものかという危惧をあたしはひそかに抱いて
いただけに、この指摘にそのことを思い出しましたよ。
この国の歴史はつながっている。
北東北は長い間歴史の教科書に登場しない土地柄なので、神戸に住むようになって
関西には日本の歴史のキーワードがいっぱい散らばっているではないか!、と驚愕
したのですが、住んでいる人は意外と気にしてないというか、なんとも思っていないと
いうか・・・もったいないです。