先日の折に、エル・グレコ展にも行ってまいりました。
意外と、思ったよりもお客さんが少ない感じでラッキー(それとも、大阪ではエル・
グレコは人気がないのだろうか、とハラハラ)。

確かに、エル・グレコ作品は日本にあまりない感じ・・・ここまでいっぱい見られる
チャンスはなかなかない。 冒頭の説明板に「“エル・グレコ”とはスペイン語で
“ギリシャ人”のことである」みたいなことが書いてあって、「あ、知ってる知ってる」と
思ってから考え込む。 何故あたしは知っているのか!
答えは、『サラディナーサ』でした(で、フェリペ2世やドン・ファン、ドレイク提督や
オレンジ公ウィリアムなどのことを思い出す)。
あぁ、この緑がかった青の衣と赤の衣の対比が好きなんだよね!

やはりキリスト教関係の題材が多い(フェリペ2世の肖像画などもありましたけど)。
時代の需要なのかな・・・修道士っぽい人の肖像画もとても素晴らしかったが。
宗教画はなにしろ背景に対する知識が乏しいので、わからないことが多いのですが、
わからないなりに一枚の絵として訴えかけてくるものを感じ取れるようにはなってきた
かも。 習うより慣れろ!、ですかね。
そして今回の展覧会の目玉がこちら。

全長3メートル、という大きさにまず圧倒される。 それに、どこから見ても、結局
見上げていけばある一点に視点が集中するようにできている構図に完敗。 天使が
天上の音楽を奏で、鳥たちが祝福に集まる、という華やかな美しさとよろこび、荘厳さが
混ざり合ってますよ。
あたしの好みからいうとエル・グレコのタッチは許容範囲ではあるけれど「ものすごく
好き!」って感じではない。 それでも圧倒させられ、「これ素敵!」と思う絵もあり、
さすが巨匠と呼ばれる人は好みじゃない人間までも魅了する力がある、ということなん
でしょうな・・・。
それにしても、ちょっと前まで「無原罪の御宿り(おんやどり)」と読んでいた気が
するんですが・・・あたしの勘違いでしょうか。
ポストカードの値段が¥100から¥120に値上がりしていたことにかなしさを覚えた。