2012年08月23日

実は奈良へも・・・



 『ピサロと印象派』展に行った日、実は朝から奈良にも出かけておりました。



 まずは、いちばんオープン時間が早い奈良県立美術館。



近代の日本画 〜人物・花鳥・風景〜



 でも蔵品店だったので、入場料は驚くほどお安く(ちなみにこちらも8月19日が



最終日でございました)。 日本画はあたしにはよくわからないので(わかるものが



あるのかよ!、と自分ツッコミしたくなりますが)、好きなのは動植物系ということに



なります。 評価基準が「かわいい」・「かっこいい」なのはどうなんだ・・・と思いながら。



 というわけで人物画はあまり得意ではないのですが(そもそも絵が巻物になって



いるってのがどうも苦手で)、ちょっと遠目から見ても幽霊画はそれとすぐわかるのは



すごいなぁ、とか(漂わせている雰囲気のせいなのか?)、『明治天皇騎馬像』は特別



大きく描かれていないのにやたらかっこよかったり。 屏風に描かれた虎がとにかく



ユーモラスでかわいらしく、「このポストカードほしい!」と心から思ったのに売って



なかったり・・・。



 まぁ、一枚ベストを挙げろと言われたら、徳岡神泉の『鯉図』でしょうか。



   やはり直で見るのと画像では雰囲気違うんですが。



 鯉の頭のあたりの青さが水面に近いのかな? それともあまり動いていない分よく



見えるのかな? 鯉を描いているだけなのに水や光が見えてくる感じがするところが



気に入っています。 しかしこれもポストカードはなかった・・・日本画はそれぞれサイズが



違うからポストカードにしにくいという事情もわかるんですけどね・・・残念。





頼朝と重源 東大寺復興を支えた鎌倉と奈良の絆



 その後、奈良国立博物館へ移動(徒歩10分かからないとはいえ、暑かった!)。



 とりあえず、素敵な仏像でもあればいいなぁ、の気持ちで(とはいえ、別館のなら仏像



館はいつ行ってもいい仏像だらけで時間を忘れます)。



 書とかはよくわからないので結構スル―気味。 あ、これ、どこかで見たよ!、と思えば



それは浄土寺のものだったり(何年も前に行ったのだけれど意外と覚えているものですね)。



 で、初めて『源頼朝像』を見たのですが・・・教科書などでさんざん見てるつもりだった



けど全然違ってかっこよかったんですよ!



   これ「頼朝じゃない」説も一時期ありませんでしたっけ?



 よく見ると、肩のラインが不自然なほどまっすぐでしかも右と左がかみあっていない



のですが・・・トータルで見ると美しいバランス、という。 しかもこの画像でもよく見えない



のですが、脇差しから垂れている紐の青さの鮮やかなこと! この青さはおなかあたり



から下がっている帯(?)と同じ色なんだけれども、これまたいい色で残っていて、黒



一色と思いがちな頼朝の服を引き立てているのです。 なるほど、<日本画史上に残る



肖像画の傑作>ってこういうことか、と納得。



 というわけでこれ一枚で十分満足しそうになったあたしですが、その当時の高僧の



方々の像があたしの記憶通りだったのでなんだか笑いが止まらず(高校のとき日本史を



とったので、資料集などでお馴染みの顔写真)。 特に栄西さんは「これしか見たことない



かも!」の正面顔でした。 高校生のときは「誰が何をして・・・」と暗記に懸命だったけど、



それを離れるとこんなに楽しいのね(でもそれも、かつて必死で頭に入れた過去があって



こそ、かもしれないけど‐残念ながらあまり細かいことはもう覚えていないんだけど)。



 その後、<なら仏像館>へ移動。 10年近く前、いちばん最初にここに来たときに



あたしを魅了した如意輪観音がいて、ここの収蔵品であるにもかかわらずその後いつ



来ても出会えなかったのだけれど、思いがけず今回は出会えまして!



 が、かなしいことに「わっ、これだ!」という気持ちと、「あれ、こんな感じだったかな・・・」と



いう気持ちとがないまぜになり、自分の記憶の曖昧さがまたも露呈。 好きなものほど



何かを付け加えてしまうものなのよね。



 特別公開の降三世明王坐像(大阪・金剛寺)は迫力があってかっこよかったです。



思わず部屋の隅にあったソファに座ってしばし見とれちゃった。





竹内栖鳳展



 その後、車で移動して松柏美術館へ。



 竹内栖鳳の絵は県立美術館にも何点かあったのだけれど、あたしの中では彼の



描く動物は「やたらかわいい」イメージ。 昔のえらい人が竹内栖鳳を語るとき「彼の



描く生き物からは体臭がする」見たいなことを言ってるのが今もよく引き合いに出されるの



ですが、そこまでかなぁ・・・っていつも思ってしまう。 リアルだけれど、生々しさよりも



その動物たちが持つユーモラスさのほうをあたしは強く感じるんだけど・・・それも時代が



通るフィルターなのかもしれませんね。



   というわけで今回のベストは『群鴉』。



 日本画ではいい題材にしてもらえないカラス(しかもベタにハシブトガラスだ!)を実に



黒々と、のっぺりするほどの黒で描きながらも柿をとって食おうとするかわいらしさ。



で、それがものすごい存在感だったりして。



 これもポストカードほしかったのに、なかった・・・。





 と、急ぎ足の奈良めぐりを終えて、『ピサロと印象派』へ向かったのでした。


posted by かしこん at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台・演劇・芸術・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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