2012年08月08日

アマンダの影/キャロル・オコンネル

 キャロル・オコンネルのキャシー・マロリーシリーズ第二弾。
 どうもあたしにあるこの飽きっぽさというか、集中が途切れるとよそ見しまくりというか・・・昨年中にマイクル・コナリーのボッシュシリーズを読み切れなかったので(そして本が手元にあるからという安心感からか)、すっかり執着心が抜け、現在はこちらのシリーズにすっかり気持ちが動いております。 なんでしょうね、読書にある変な癖。

  マロリーアマンダの影.jpg アマンダの影/キャロル・オコンネル
   復刻前は猫の正面顔が印象的な表紙でした。

 マロリーが殺された?!、という部下からの第一報で検視局に駆けつけたライカー巡査部長が見たのは、彼女の名前が縫い付けられたブレザーを着たまったくの別人。 被害者はアマンダという名の若い女性で、そう、どこかマロリーと似たものが。 そんなショッキングな始まりですが、“氷の天使”マロリーは動じることなくむしろ冷酷さに磨きがかかって犯人探しに意欲を燃やす。
 「犯人が次に狙うのはお前かもしれないんだぞ!」という周囲の忠告に耳を貸すはずなんかなく。
 レギュラーメンバーのみなさまのキャラが前作以上に立っております。
 文体は三人称なのですが、ときどき誰かが誰かにものすごく気を遣った(でも気を遣ってると思わせない感じで)何かを言ったときいつも挿入される地の一文、「そう、ライカーはそれくらいチャールズが好きなのだ」(ちょっと言い回しが違うかも・・・)が大好きです。 人の名前はその都度変わるんですけどね、それがまた仲間意識以上の何か、人間としての愛情というか気遣いみたいなものが感じられて。
 アマンダが買っていたネコがマロリーになついたり、でもマロリーはネコに対して一切の感情がないのだけれど、このネコが事件解決のヒントを握ってるかもしれないと気づくと同居を許可する・・・でもそれはあくまで許可であってノーズ(ネコの名前)にとっては飼い主からの愛情がもらえない・・・というのはなんとなくどっちも不憫。
 それをメインストーリーに、アマンダが出入りしていたコンドミニアムに住んでいる人々(これまた前作に負けず劣らずそれぞれの事情を抱えすぎ!)が織りなすサイドストーリーと、マロリーの警察休職中のビジネスパートナー・チャールズが引き受ける超常現象の調査など、いくつもの話が入り乱れ、でも最終的にはおさまるところにおさまっていくよろこび。
 そして、レギュラーのみなさん誰もがマロリーを愛しながら冷静に彼女の<人としてヤバいところ>からは一線引こうと努力しているのに、本当に恋しているが故に盲目のチャールズ・バトラーに、つい、「がんばれ・・・」という声援を読者として送るしかないのです。
 だから、続きを読みたくなってしまうのでしょうね。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 03:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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