2012年07月19日

これでは暑さはしのげない



K2 嵐の夏/クルト・ディームベルガー



 K2関連本、2冊目。



 『K2 非情の頂』でも記述されていた女性登山家ジュリー・トゥリスの登山パートナー、



クルト・ディームベルガーによる<あの夏>の回想録。



   K2を別の角度から。



 1986年の<ブラック・サマー>の真相に迫る!、的なことがカバー折込部の



あらすじに書いてありますが・・・前半はほとんど、ジュリーを失ったことに対する



繰り言でやたら鬱陶しい(ひどいことを言ってると思いますが)。



 何が起こったかについてはそれこそ『K2 非情の頂』に書いてあるのでそれとの



違いを確認したり(しかし『非情の頂』自体が『嵐の夏』を参考文献にあげているので



そう大きな違いがないわけですが)。



 いろいろ遭難記を読んできて感じることは、たとえどれほど偉大とみなされている



クライマーでもその体験をすべて文章にすることはできない(勿論、文章に対する



センスがあるかないかということも含めて)。 残念ながらディームベルガー氏は



あまり文才がないか、パートナーの死を受け入れきれなくて自己弁護が先走って



しまっている、という感じ。 やはり当事者が書いたものよりも、プロとして文章を



書きなれている人のものを読むほうがわかりやすい。 その点、ジャーナリストであり、



かつ自分自身も当事者であったが故に書いた『空へ』はやはり特別な存在なんだなぁ、



という気がする。





母がしんどい/田房永子



 <毒親>という表現を知ったのは割と最近ですが・・・だいぶ前に外国の人が書いた



『ファミリー・シークレット』という本を友達から借りて読んだことがあります。



 誰しも自分のうちが“普通の家族”だと思いがちだけれど、自分が体験できている



家族はそれしかない、故にそれしか知らないだけ。 家族には長い過去の中に必ず



秘密があり、子供はそれと知らぬ間に秘密の存在を感じ取っている。 だから、家族の



呪縛が自分にかけられているかどうか気をつけよう、みたいな内容(違っているかも



しれないけれど、当時のあたしはそう解釈しました)。



 それであたしは、なんだかいろんなことに気づけたのであります。



 それからいろいろあったけれど、今はすごく楽です。



 ということを、『母がしんどい』を読んで思い出す。



   親のことが大嫌いでも、いいと思います。



 一見人当たりがよい母だが、ひとつ機嫌を損ねると手がつけられないほど怒り出す、



話が通じない、「あなたのため」と言いながら支配する、などなど、よく今まで我慢したな、



という作者の母親の姿に絶句(多分もっとひどい&すごいこともされているんだろう



けれど、全部を思い出すものしんどいでしょう)。



 あたしの場合はいろいろめんどくさいのは祖母ということで(まぁそれだけじゃないん



ですが)縁を切ってすっきりしましたが、母は大変だったんだろうな・・・と思います



(かつて若かりしあたしが「あんな人のこと、もうほっとけば?」と言いましたが「でも、



それでも実の親だし」とわかりやすい一般論から逃げられなかった母。 あたしが



キレてからはちょっと変わったみたいですが、実際はどうなんだろうなぁ・・・)。



 こういうことを言うと各方面から怒られると思うんですが、それを承知の上であたしは



こう思っています。



 産んでくれと頼んだのはあたしじゃない。



 勿論、実際に口に出しては言いませんが・・・でもこの作者はいい人なので、そういう



ふうに割り切って考えることができなかったからすごく苦しんだんだろうなぁ、と同情します。



 今は両親と距離を置いて落ち着いているみたいなので、このままもしくはこれ以上の



作者の平穏を願わずにはいられません。


posted by かしこん at 06:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック