2012年06月23日

ファミリー・ツリー/THE DESCENDANTS

 ジョージ・クルーニーが好きで、彼目当て以外の何物でもない映画。
 アレクサンダー・ペイン監督の前作『サイドウェイ』では<いろいろなことがあっても、結局人生は続く>みたいな、フランス映画チックではあれど所詮アメリカ映画の限界を感じたので、多分この監督の映画では登場人物の誰かに感情移入できないとつらい、という印象あり。 でも今回はジョージだから大丈夫であろう、と。
 予告CMのナレーションも小山力也だったし、予告でのジョージのしょぼくれ感もキュートだったしね。

  ファミリーツリーポスター.jpg ハワイに暮らしていても、人生は楽じゃない。

 弁護士のマット・キング(ジョージ・クルーニー)は、妻と2人の娘と共にハワイで退屈ながら地道に暮らしていた。 しかしハワイで暮らしている、ということに羨望のまなざしを抱かれることは多く、マットは「もうサーフィンなんて15年もやっていない」と自嘲的につぶやくだけ。
 それもこれもつい先日、妻がボート事故に遭い、そのまま昏睡状態になってしまったからだ。 仕事人間であったマットは妻不在で2人の娘とうまくやっていけるか自信がない。 おまけに長女アレックス(シャイリーン・ウッドリー)からは、マットの妻は他の男と浮気をしていること、マットと離婚して家を出ていくつもりだったことなど、マットにとっては思いもかけない新事実が次から次へと出てきて、彼を混乱の渦に叩き込む。

  ファミリーツリー1.jpg 必然的に家族三人で動くことが多くなる。
 アレックスの妹スコッティ(アマラ・ミラー)は典型的な<やりたい放題の次女>。 そのアレックスはといえば、心の傷をいいことにこれまた妹とは別の方向にやりたい放題。 子育てをさぼってきたツケとはいえ、マット、かなり不利・・・。
 そして、この映画、なんというんでしょう・・・美男美女が全然出てこない・・・。
 そして結構みなさん、発言が無神経・・・。
 これがリアルか? それともこの先家族がまとまっていくための極端な過程?

  ファミリーツリー6.jpg アレックスのBF・シド(ニック・クラウス)が何故か家族旅行に同行(アレックスの要望のため)。 絵に描いたみたいなバカで、ハラハラする。 ところで、ハワイの人はビキニに抵抗がないのか?
 特に芯の通ったストーリーがあるわけでもなく、「こういう状況なら、人の心はどう動くだろう」の定点観測みたいではある。 はじめ、「いい顔の人がいないよ〜」と思っても、おバカなシドもひねくれてるアレックスも我儘なスコッティも次第にかわいく見えてきちゃう不思議。
 実はマットの家はカメハメハ大王の直系が白人と結婚して始まった家。 代々守ってきたハワイの土地をどうするのか、という決断にも迫られていて・・・というのがこの映画のサブストーリー。

  ファミリーツリー8.jpg 一族のいとこのひとり(ボー・ブリッジス)さすが旧家らしく、いとこの数が半端ではない。
 音楽が全部ハワイアンだったり、ハワイに住む人々の生活が見られるのは面白いんだけど(ハワイだとみんな玄関で靴脱ぐんだね! 親近感を覚えた)、「原住民の直系としての誇り」みたいな台詞があると、アメリカの家族回帰の流れに何か意味があるのかな・・・と勘繰ってしまいたくなったり。 不況だから?
 ジョージ・クルーニーを含め、出てくる人たちはみんなダメなところを抱え、みんなダメなんだから許し合おうよ、みたいな流れ。 それも最近のアメリカ映画の流行か?(ダメなやつがいろいろあって立ち直ってよかったね、的な)。
 家族の再統合には喪失の痛みが伴う。 その意味では『ミッドナイト・イン・パリ』よりは印象に残るが(ちょっと泣いてしまいました)・・・、ジョージの最高傑作か、と言われればそれはちょっと。

posted by かしこん at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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