2012年04月17日

新たなコージーミステリに手を出します

 コージーってミステリとしてはちょっと弱いよな、と思っておりましたが、そもそもこれらの作品群の目的は<風光明美な田舎町で繰り広げられる人間関係>が重視されたもの。 下手すれば犯人のことより、レギュラーキャラクターのその後のほうが気になったりしてしまう。 音信不通の友人知人の消息を知るかのように感じてくるのが<コージー・ミステリ>の魅力なのだよな〜、とあらためて気づきました。
 もっぱら『お菓子探偵ハンナ』シリーズがお気に入りですが、他のにもどっぷり手を染めてみようか、と思っております。 手始めに、コーンウォール・シリーズから。

容疑者たちの事情/ジェイニー・ボライソー
 コージーミステリといえばイギリス! ということでコーンウォール地方を舞台に未亡人となって4年のローズ(画家・写真家)が何故か事件に巻き込まれる・・・というお約束型ミステリー。

  コージー容疑者たちの事情.jpg この表紙のタッチも好き。
 ローズは結婚してからコーンウォールに移ってきたいわば<よそ者>だけれど、仕事仲間や彼女の人柄ゆえに親しくなった人も多くて、古参のみなさまからも一目置かれるようになっている。 そんな彼女だからもたらされる情報もあり・・・というわけで素人探偵の誕生であります。
 とはいえ探偵事務所を構えるなどと本格的な方向へ行くことはないのだけれど、事件に遭遇し、様々な人の想いを間近に見て、夫を亡くした悲しみを乗り越えて芸術家としてステップアップしていくローズの姿もまた追いかけていくシリーズのようです。 これが、シリーズ第一弾。


しっかり者の老女の死/ジェイニー・ボライソー
 引き続き、シリーズ第二弾。 前作から一年たっていない同じ町が舞台。
 ローズが親しくしていたしっかり者の老女ドロシーが突然死亡。 警察は自殺と断定するが、彼女をよく知っているローズはそんなはずはないと独自に調査を開始する。

  コージーしっかりものの老女の死.jpg 表紙が同じトーンなのもシリーズとしてわかりやすい。
 狭い町なので登場人物も限られるし、そういう意味での意外性はまったくないのだが、思わぬところでローズを支えている人たちの思いとか、明らかに脇役だがそれぞれがそれぞれの人生を生きている、とわかる部分がやはり面白い。
 前作でローズに「また恋ができるかも」と思わせた相手が予想外に束縛するタイプだったため、むしろ一人でいられる気楽さのほうが自分には大事なのだとローズが確信するあたりなど、年齢に関係なく<自立>はあるのだと考えさせられますね。 その気持ちが彼女をもっと高いレベルの<芸術家>へと連れていくわけで。
 年齢のわりに若く見えて、着飾ったところもない美人、とローズはモテモテすぎるキャラですが、そのあたりも今後どのように転ぶのやら。
 現在、6作目まで刊行中とのこと。

posted by かしこん at 03:15| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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