2011年12月17日

コンテイジョン/CONTAGION

 スティーヴン・ソダーバーグ監督がオールスターキャストで描く“パンデミック映画”ということで、『トラフィック』的なドキュメンタリータッチのものを期待して。 ビッグネーム勢ぞろいですが、オーラを消せと命令されたかのような地味っぷりが好感触でした。
 ある世界的な企業に勤め、香港出張から戻ってきたベス(グウィネス・パルトロウ)は頭痛を感じ、咳も出始める。 風邪だろうと休んでいたら容体は急変し、死亡する。
 夫のミッチ(マット・デイモン)は唖然とするばかり。 すると息子も咳をし始めて・・・。
 原因は接触によって感染し、致死率が高い新型ウィルスだったがそう特定されるまでに時間がかかり、感染は世界各地に瞬く間に広がっていく。

  コンテイジョン5.jpg この世の苦悩をすべて一人で背負うかの男。
   『CSI:科学捜査班』のラングストン教授のキャラにちょっと似てるが、また違う。
 CDCのドクター・チーヴァー(ローレンス・フィッシュバーン)とドクター・ミアーズ(ケイト・ウィンスレット)はアメリカでの感染例第一号がベスだと断定、WHOのドクター・オランティス(マリオン・コティヤール)は感染源を探すために香港へ飛ぶ。
 公式発表が出ない中、フリージャーナリストのアラン(ジュード・ロウ)は「伝染病に違いない」と自分のブログで症状・致死率、治療法や特効薬などをとばし気味に発表し世の中をパニックに陥れる手伝いをする。

  コンテイジョン4.jpg また別の意味で“イヤなやつ”。
   あのかっこいいワトソン先生と同一人物とはとても思えない・・・。

 グウィネス・パルトロウがイヤな感じの人っぽくて「わー、イメージぴったり〜」とちょっと笑ってしまった。 接触感染だとまだ説明がない段階で、彼女が触れた手すりなどに観客の注意が行くように視線を誘導させるのがうまい。 決してアップにすることはなく、ほんの一瞬焦点を合わせるだけなのに。 これが『リ:ジェネシス』だったら目に見えないウィルスをCGで視覚化させちゃうとこだろうなぁ、とこれまたにやにやする(しかし、公共の場所の何かに触れたりする気をなくさせるに十分な描写である)。

  コンテイジョン1.jpg ダメダメ夫&父
 妻が感染症かもしれないと告げられても、息子が調子悪いことに結びつかないマット・デイモンの間抜けぶりにイライラするが、いきなりの出来事だとだれしも頭が働かなくなるものなんだろうなぁと感じるのは出てくるのがあくまで普通の人たちだから。
 そう、ヒーローは一人もいない。
 あまりに地味展開で、どこかの国際機関がつくる“パンデミック・シミュレーション映像”のようだが、だからこそリアルであるというか、「あぁ、こういうこと起こりそう・・・」みたいな気持ちになる(最初のほうの被害拡大地域として東京も出てくるが、微妙に日本じゃない感じなのが残念である)。 いざワクチンができてもそれを配布する方法でゴタゴタが起こるし、そもそも暴動・略奪・職務放棄が簡単に起こって日常生活が成り立たなくなるみたいな(また、決定したワクチンの配布方法がまたドライである)。
 パニックを押さえるためには情報統制が必要なのか? でも情報が限られることでデマが流布し、余計パニックを助長するだろうし・・・今も昔も解決できない問題、ということなのか。 自分だけは大丈夫、みたいに思ってしまうのもまた人間の性、ですかねぇ。 結論としては“世界的大企業が世界各地を開発し続けるが故に思いもかけぬ形で病原菌と人間との接点ができてしまう”ということと、○○人は料理人であっても衛生観念はない・・・というようなことなんですけど・・・それでいいのか?
 とりあえず、ちょっとでも外に出たら手を洗う、という自分の習慣が悪いものではないと気づかされます(でも正しい洗い方なのかどうか自信がないが)。

posted by かしこん at 02:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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