2011年12月05日

ラブ・アゲイン/CRAZY, STUPID, LOVE.

 続いて本家ハリウッドのラブコメを。 とはいえスティーヴ・カレルには全然興味がなくて・・・ジュリアン・ムーアとライアン・ゴズリングにつられての鑑賞です。
 オープニング、レストランのテーブルの下で囁き合うかのような靴の動きを見せることで向かい合う男女の親密度を示すような描写が面白い。 みんなお洒落でちゃんとした靴を履いているのに、キャル(スティーヴ・カレル)だけがナイキのスニーカーってことで彼の“空気の読めない感”を観客に伝えてくる(もしくは妻との二人きりのディナーに対して気を遣わなすぎ)。 だから次の瞬間、妻のエミリー(ジュリアン・ムーア)から突然離婚を切り出されても「さもあろう」と思っちゃうんだよな〜。
 だから一人でパニックに陥るキャルがかわいそうとは感じられなくて(哀れだなぁ、とは思うんですが。 だからこそ笑える、ということも)。
 よれよれになったキャルは毎晩バーに繰り出して見知らぬ人相手にグチをこぼしまくるが、その姿に辟易したバーの常連(別名“バーの色男”)であるジェイコブ(ライアン・ゴズリング)は「あんたを捨てた奥さんを後悔させてやりたくないか?」とファッションや女性との会話を指導することに。

  ラブアゲイン3.jpg 外見改造により、見る間にしゃんとしていくキャル。

 しかし悲しいかな、女性とのお洒落な会話は一朝一夕では身につかず・・・ジェイコブの毎晩の成功例をお手本に。

  ラブアゲイン5.jpg キミがいかにも色男をやるとはね! しかも意外にハンサムが似合うじゃないか!

 一方、キャルとエミリーが離婚すると知ってショックを受けたベビーシッターのジェシカ(アナリー・シンプソン)は押し隠していたキャルへの恋心が燃え盛るが、夫妻の息子であるロビー(ジョナ・ボボ)はジェシカが運命の相手だと確信しており・・・一方通行の思いは絡まりまくっていくのだった。
 実は豪華キャストなのです。 エミリーが勢いで浮気しちゃった相手はケヴィン・ベーコンだし、キャルが初めてナンパに成功した相手はマリサ・トメイ(ほんとにこの人は“負け犬の女神”みたいな役が似合うなぁ)。 バーの色男のテクニックが通じない恋愛音痴な弁護士の卵ハンナは、『ゾンビランド』で唯一無名だったエマ・ストーン。 そもそも“傷ついた僕”(転じてちょっと危ないヤツ)的な役がすっかりお似合いだったライアン・ゴズリングが自信満々のプレイボーイの役とは・・・(しかもしっかり笑いも取ります)、意外だしびっくりなのですが、やはり演技力のある男はなんでもしますね。
 で、話はただの哀れな中年男の再生ってことにおさまらず、様々な世代の男たちに何かをもたらしてくれる。 ちょっと人間関係が狭すぎないか?、というツッコミはあるものの、非常にウェルメイドな脚本が素晴らしい。 しかも登場人物はみな基本的にはいい人で(ダメな人はいても卑怯者はいない)、どの役も物語上の無駄がない。 ただ男性を中心に描いているため女性側がそれぞれ浅い感じなんですけど、うーむ、両方を均等に描くことは難しいのかなぁ。 それでも、「面白い!」という満足感があるのです。

  ラブアゲイン1.jpg エミリーもキャルのことが嫌いになったわけではなく、かつての愛情や情熱を失いつつあるキャルに寂しさを覚えてただけ。 そこらへんの底の浅さも、ジュリアン・ムーアを使っておきながらもったいないような、彼女だからこそ説得力が生まれたような。

 さすが、本家が本気を出せばしっかりとすごいものがつくれるのね(そういえばこれでも『ダーティー・ダンシング』に言及・・・いったいどれほどすごい影響をあの映画はもたらしているのか!)。 監督は『フィリップ、きみを愛してる!』の方々だそうで、男性がキュートに描けちゃってる理由がちょっとわかってみたり。
 でも、『CRAZY, STUPID, LOVE.』を『ラブ・アゲイン』とやっちゃう邦題にがっかり・・・。
 いい作品なのに、タイトルで損してるかも。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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