2011年09月30日

Dear Mr. Palmer その2



 ロバート・パーマーの話、まだまだ続きます。



 その後、ロバート・パーマーはキャリアも運命も変えるプロジェクトに参加する



ことになる。 ザ・パワー・ステーション。



   『The Power Station』(1985)



 デュラン・デュランのジョン・テイラー&アンディ・テイラー、シックのトニー・



トンプソン&バーナード・エドワーズと、ロバート・パーマー。 今から思えば



「よく集まったな〜」の顔ぶれだということはわかるのですが、当時はそんなことは



気づかず。 やたらギターが飛ばしています。 都会的な洗練をウリにしていたはずの



ロバート・パーマーも、パワフルさを前面に押し出します。 まさに異種混合の化学



変化の結果、ロックとパンクとファンクが融合されました。 “Get It On”のオリジナルは



勿論T.REXですが、あたしにとってはこっちが最初なので・・・あとからT.REX聴いたら



「パワーが足りない?」と感じてしまう恐ろしさ。 “Some Like It Hot”は大好き!



 このアルバム、全8曲で40分に満たないために物足りなさがつきまとうのですが、



一曲一曲の完成度は半端じゃありません。



 ロバートは「長期にわたるツアーに同行するのはスケジュール的につらいから」という



理由でレコーディングのみ参加となっておりますが、そのすぐ後に自分のアルバムに



トニー・トンプソンとバーナード・エドワーズを誘っているのだから仲が悪かったはずも



なく。 そのアルバム『riptide』はシングルカット“Addicted To Love”の大ヒットを受けて



グラミー賞を受賞します。



 アメリカでの、そして全世界でのロバート・パーマー旋風、始まる。



   『Heavy Nova』(1988)



 このアルバムもなかなか入手困難で・・・でも“She Makes My Day”が初収録された



ものなのでどうしてもほしかった。 地元の古本屋さんのCDコーナーで発見したは



いいものの、¥1,480−という洒落にならないお値段。 しかし日本盤だったんです



よね〜、だから買ってしまいました(だって歌詞・対訳、解説がついている)。 でも



買ってよかったのは・・・知らない振りして“Simply Irresistible”からロックで始まったかと



思いきや、なんと三曲目“Change His Way”では彼はヨーデルを披露! やりたい放題



です・・・“She Makes My Day”の感動がかすむほどだ・・・。



   『Don't Explain』(1990)



 このアルバムがいちばん説明に困る・・・(これは輸入盤しか見つからなかったが、



これこそ解説がほしい)。 それこそ「説明不要!」とばかりにハイパーロックからの



スタートなのに、またリゾート系サウンドに行ってみたり(それも南の島民族音楽総当り



的な)、マーヴィン・ゲイをカヴァーしたり、ジャズをスタンダードからブルーズ風に歌って



みたり、オーティス・レディングもカヴァーしちゃうよ、と前半と中盤と後半とでまったく



雰囲気が違う(アルバム収録時間66分、全18曲の大作です)。



 なんじゃこりゃ、と頭を抱えた当時だけれど、しかしこのある意味のいい加減さというか



ごった煮状態が実はまたいとおしい、と気づくのちのこと。



   『Honey』(1994)



 打ち込みサウンドを使いつつ、前半は正統派のAOR(『Know By Now』などは聴く者



誰もの胸を撃ち抜きかねないミディアムテンポの名曲!)が続くのだが後半からエレキ



ギターがうなりをあげて一気にハードロックへ・・・アルバムのバランスが・・・どうして



くれる、な一枚(前半と後半とで別人では、と言われても仕方ない)。 しかし、それが



ロバート・パーマーなのである。



   『The Very Best Of Robert Palmer』(1995)



 これは、あたしが初めて買ったアルバム(ちゃんと定価で)。 『Addicted To Love』から



彼のファンになった人にとっては大満足の選曲! しかし初期を聴きたい人にはかなり



不親切なベスト盤。 でも、彼のベスト盤としてはこれがいちばんとっつきやすくて



バランスがいいのかもな、と思う(初期の曲でもほんとに有名な曲は入っているから)。



あたしはこれをベースに何曲かつけたし、『My Best Of Robert Palmer』を編集してCDを



つくり、「ロバート・パーマーを広めよう運動」を地道にしていたことがあります(勿論、



今後も機会があればやり続けます)。



 まぁ、こうして書いているのもその一環なんですけどね。



 すみません、まだ終わりません。 まだこの話は続きます。


posted by かしこん at 03:56| Comment(2) | TrackBack(0) | Music! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
LEMMONさま<br>
<br>
またもお付き合いありがとうございます。<br>
ロバート・パーマーはとにかく「音楽が好き」な人だったんだろうなぁ、と思います。ヤマタツばりにレコード買いあさってたみたいですし、FMから流れてきた曲を気に入って、ほぼ無名の人を起用したり、売れそびれていた人にまた脚光を浴びせたり。「名伯楽」と呼ばれつつ、どんな人の歌も歌ってしまったらそのヴォーカルスタイル故に彼のものになってしまうというか。<br>
だからジャンルに厳密な人や特定ジャンルのみ崇高と考えている人などにはロバート・パーマーは「邪道」とか「不真面目」などと陰口をたたかれていました(本人は全然気にしてなかったです)。<br>
なんでもいい、とにかくやりたいものをやる、という彼の姿勢、もっと評価されてしかるべきだろ!、と私などは思ってしまいますが。<br>
ただ奇をてらうのではなく、古典を大事にしつつ革新を恐れない。イギリス音楽界はそういうところがあるような気がします。
Posted by かしこん at 2016年12月04日 13:13
かしこんさん、おはようございます。<br>
ロバート・パーマー第2弾ですね。パーマーは、いろんなジャンルの音楽が好きなのでしょう。ジャンルを問わず聴いて「いい」と感じる音楽は「いい」。「俺もやってみるぞ」みたいな感じなんでしょうね。ビートルズにしても特に『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)』を聴くとアコースティックな曲からへヴィ・メタル的な曲まで網羅しています。実験的な進歩的な音楽アプローチを常に試みていたのでしょう。認知されているものを続ければ安心・安全だけど、敢えて違う道を行くみたいな冒険心は大好きです。ある意味では最初のプログレシッヴ・ロック・バンドなのかもしれません。(私はプログレにもはまり込んでいましたが…)<br>
パーマーも同じなんでしょうね。なぜかイギリス人って、国自体はそんな感じはしないのだけど、音楽についていえば革新的な民族のように思います。<br>
<br>
前回のコメント、誤字・脱字が多くてすみませんでした。今回もあったら御免なさい。
Posted by LEMMON at 2016年12月04日 13:13
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