2011年06月25日

アジャストメント/THE ADJUSTMENT BUREAU



 フィリップ・K・ディック作品の映画化といえば、傑作かダメダメかどっちかな



気がする・・・そしてその勝率はスティーヴン・キング作品にも近いかも。



 だからきっとダメなほうだろうなぁ、と思って見た(この態度が我ながらいかんの



だと思う)。



 下院議員のデヴィッド・ノリス(マット・デイモン)は上院に立候補し、その好感度で



当選をほぼ確実なものにしていたのだが、うっかりな恥さらしによって落選する。



 傷心の彼は偶然出会ったエキセントリックな美女エリース(エミリー・ブラント)に



はげまされ、意外性に満ちた落選演説を行ったことでまた好感度アップにつながる。



   運命の出会いは男子トイレで。



 またエリースに会いたいと願うデヴィッドに、再びの偶然が。 しかしそれは本来



「あってはならない再会」で、緊急事態の修正のため『運命調整局』の局員たちが



介入する。



   ネタばらしのあげく「彼女にはもう

    会うな」と言われるが・・・、デヴィッドはそんなことはお構いなし、エリースに

    再会するために猪突猛進を繰り返すのだった。



 そう、「ただの偶然」・「たまたまの出来事」と誰もが思っていたことは、すべて



ひとりひとりの“運命地図”により、運命調整局に厳重に管理されているのだった



・・・って、これ、本来大オチのネタなんじゃないの? 序盤でばらしちゃって



大丈夫?、と別の意味でハラハラする。



 そんなわけで“上の人”の指示により人間を正しい方向へ導くために努力する



ダークグレー系地味スーツのみなさんが、だんだんいじましくなってくる不思議



(エンドロールには地味系スーツブランド名が並んでいて爆笑)。



   調整局のみなさん(手前がハリー)。



 SFスリラー系かと思いきや、実はラブストーリーという「看板に偽りあり」な宣伝は



よろしくないのでは? でも“純愛”で売るにはエリースはいわゆるツンデレキャラと



いうか、わりと毒舌の皮肉屋なのでちょっと無理(それでも彼女を忘れられないという



デヴィッドはMの人か?)。 とかいろいろなことを考えてしまいますな。



 なんでも“どこでもドア”と化す映像のたたみかける感じとか、ダークグレーの



スーツの人たちが沢山いる(MIBならぬMIG?)どこかマグリットを思い出させる



シュールな光景とか、好きな部分もあるんですけど・・・それが全体の評価に繋がらない



のが残念。 というか困ったちゃんなデヴィッドにほだされちゃう親切すぎる調整局の



ハリー(アンソニー・マッキー)とか、“上の人”とかのせいで他の調整局の人たちが



とにかく不憫・・・(あんなに苦労させといてこれかよ、的な)。



   せっかくテレンス・スタンプ出てるのに!

      あたしは『私家版』の彼が大好きなのですが、最近の出演作は微妙な役が

      多い・・・もっと彼のよさを活かしてほしい!



 あーあ、リチャードソン(ジョン・スラッティー)やトンプソン(テレンス・スタンプ)は



働き損かい! 努力が報われない人って、いるもんですよね。



 と、すっかりMIGのみなさまに同情。



 ただ、なかなかエリースに会えないことにキレたデヴィッドが「君には感情がない



のか!」と叫ばれたハリー、「あるが、流されないだけだ」とシンプルに答えたところは



かっこよかった。



 “上の人”=“神”とか考えずに楽しむのが日本人としては気楽な方法だと思う。



 それにしても、アメリカではマット・デイモンタイプが好ましい“若き政治家像”なん



ですかね・・・そっちの方が興味深いかもな〜。


posted by かしこん at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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