2011年02月18日

大人は、かく戦えり@シアター・ドラマシティ

 期待の4人芝居です。 戯作者のヤスミナ・レザってなんか聞いたことあるんだよな・・・と思っていたら『偶然の男』の作者でした! あれも二人芝居で、緊迫感ありつつも笑えて最後はしんみりですごく面白かった。 期待度高まる!
 で、当日・・・梅田で19時開演だからと油断してぎりぎり到着になったものの、タイムテーブル見て一瞬絶句。

  大人はかく戦えり時間.JPG え、短くない?

 でも、一幕で4人フル登場で喋りっぱなし・・・となったら結構きびしいのかもだし、その分テンポよくまとめてるのかもだし、でもこの時間ではしんみりまとめるのは難しいだろうなー、と待ってる間いろんな感情が渦巻いた。
 そう、せっかくの生の舞台、好きな役者さんたちをちょっとでも長く見たいという勝手な我儘なのであります(長すぎるのもどうかと思ったりもしますがね)。
 物語はウリエ家の居間で。 ウリエ夫妻(ミシェル:段田安則・ヴェロニク:大竹しのぶ)とレイユ夫妻(アラン:高橋克実・アネット:秋山菜津子)の間で互いの息子たちの間で起こった事件(レイユ家の息子がウリエ家の息子に棒を持って殴りかかり、前歯を折られたこと)について穏やかに話し合いが行われている。
 一応、お互いブルジョア階級っぽく「子どもの問題に大人が首を突っ込みすぎてはいけない」と理解ある牽制球を投げ合いつつも、殴った原因が逆にいじめられていたらしいからだとかがあるようでアネットは心から謝罪できないし、事情はともかく“顔が変形するくらい”乱暴されたことに怒りがおさまらないヴェロニクはどこか慇懃無礼。 妻に押されっぱなしに見えるミシェル、仕事人間のアランとそれぞれの心情が絡み合い、冷静なはずの話し合いの場はいつしかお互いの言いたいことを言い合う修羅場になっていくのだった。

  大人は、かく戦えり.jpg 濃い四人ですよね・・・好きだけど。
 あたしは段田安則さんのファンなのですが・・・生で舞台を見るのはすごく久し振り(最近のはいくつかWOWOWやBSで見ましたが)。 『おかしな二人』あたりの時期は毎年一回は見れたのに・・・としみじみ思ってしまったのは、「なんか段田さん、老けた?!」と感じたからである。 そ、それ、ふ、老けメイクですよね、と思いたいほど顔にしわが・・・それとも公演ツアーも終盤だからおつかれなのか? そう信じたいくらい、ショックでした。
 それに対して高橋克実は額が光っているせいなのかそこまでは感じなかったけど・・・それにしても女性お二人はお美しい。 メイク効果もあるかもだけど、あえて“普通の母親”という役だからナチュラルメイク程度なのですが、肌のハリが違うよ。
 菜津子さんも憧れのねえさんなのですが、その容貌からファム・ファタル的なのとか逆にきっぷのいい姉御のような役柄が多くて・・・このような「どちらかといえばわりと普通っぽい女性の役」って珍しいんじゃないのかなぁ、と見ていてウキウキしてきた。 えらいぞ、マギー! よくこの4人をキャスティングした!
 最初は静かに始まったけれど、あるときを境に客席は笑いの渦に。 フランス人の話だけれど夫婦や子供の問題についての悩みはある程度共通なのか、比較的高めの年齢層の方ほどウケている感じが・・・みなさん、鬱憤たまっているのかしら、発散したいのかしら。 舞台もその笑いにこたえるように菜津子さんは水芸を披露してその後の一連のドタバタはマギーらしいスラップスティック要素も入って(ティッシュを箱から出しまくるミシェルの動作、おかしすぎる!)、大盛り上がり。 下手なお笑いよりも数倍面白いコメディです。
 子供を挟んだ夫婦同士の対決が、いつしか男の身勝手が露呈したことにより女同士が共闘したり、女の感情論にはついていけないと男同士で意気投合したり、敵味方が入り乱れるというかもはや誰が敵で誰が味方だとかどうでもよくなり、ひとりひとりがそれぞれ違う考えを披露しまくり収拾がつかなくなりそうなのに、うまいこと電話がかかってきて話が中断してまた空気が変わったり。
 よくできた戯曲だなぁ、としみじみ。 別のキャスティングでも見てみたい気もするけど、この4人を超えるのは難しいかもな・・・。
 アランの携帯電話のくだりは「あぁなるんだろうなぁ」と予想できたけど、それでもやっぱり面白かったですよ(というかアランのリアクションとミシェルのフォローが小技で好き)。
 で、心配した時間の短さですが・・・みなさんよく喋る喋る。
 ちょうど『ソーシャル・ネットワーク』が普通にやったら3時間になるところを2時間以内に収めたように、この芝居もテンポを上げることが面白さの要因になると考えられた上での80分だったのでしょう。
 でも、予想どおりしんみりとはまとまらなかったが・・・それは、夫婦ゲンカや家族の問題には終わりがないから、ということなのかもしれない。
 いい戯曲にいい役者が揃えば、そしてそれを殺さぬ演出であれば、基本的に満足ですよ、やはり。 あー、面白かった!
 よし、次は4月。 大人数だけど、『国民の映画』だ!
 段田さん&小日向さんが見られる〜!

posted by かしこん at 03:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台・演劇・芸術・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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