2011年01月20日

アンストッパブル/UNSTOPPABLE

 トニー・スコット&デンゼル・ワシントンで、また列車の話。
 しかし『サブウェイ123』の失敗(?)を踏まえたのか「実話からインスパイアされた、とにかく疾走する物語」に徹したのが成功の原因ですかね・・・よかったですね。
 しかし最初の予告で、「暴走する列車を止めようとする男たちの実話」と見て、『塩狩峠』?と思ったあたしは日本人です。

  アンストッパブル4.jpg このようなおそろしい展開が・・・
 舞台はペンシルバニア州、妻と離婚調停&親権争い中のウィル(クリス・パイン)は新たな職場である鉄道会社に出向く。 初めてコンビを組むベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)に会い、ボーヤ扱いされながら貨物車両を取りにいく。

  アンストッパブル1.jpg 職人気質男との初対面は気まずい。
 というわけでウィルの気はそぞろ、フランクはフランクで先日解雇通知を受け取ったばかりで娘たちにどう伝えるかも含めて動揺している。
 まずは鉄道マン達の間に流れるリストラの嵐におびえる空気、どことなく陰鬱なペンシルバニアの空の色など、まだ何も事件は起きていないのに緊迫感に満ちていてすでにハラハラさせられている。
 へー、ペンシルバニアってこんなに工場多いんだ〜、とか、貨物列車で運ぶ量が半端じゃないな〜(っていうかここの鉄道会社は貨物専門なのか?)、とのほほんと思ってる部分もあるのだが、とりあえず緊張感から目を背けたいが故です。
 で、肝心の出来事はわりとあっさり始まる。
 えっ、そんなことで? なんとかできそうな最初のきっかけを逃し、たたみかけるように事態は収拾不可能な道へ向かう負の連鎖。 暴走する列車が777号だというのが皮肉ですが・・・パニックアクション映画というよりはヒューマンエラーの積み重ねが悲惨な事態の呼び水になるという組織論のようにも見えて。
 しかし、いつしかストーリーはそんなことどうでもいい勢いで突っ走り、気持ちよいほどの理屈抜きアクションムービーへと早変わり。 個性豊かな登場人物が入れ替わり立ち替わり現れて解決策を模索する。 がんばる現場とダメな上層部、というわかりやすい図はここでも健在(酒グセわるそうな感じの人と運輸省の真面目だけど柔軟性のある役人さんがそれぞれよかった〜)。 序盤のダークな青い色調はどこへ行ったのか、というほど手に汗握る高揚感に包まれる(でもところどころ、それわざとクラッシュさせるためにそこに置いたでしょ、と思ってしまう部分ありで残念)。
 報道のヘリによるニュース映像が随所に差し込まれ、フランクやウィルの家族が事態を知る・多くの人々がリアルタイムで展開を見守るという構図はよくできてはいるのだが、実際にそんなとこヘリ飛んだら作業の邪魔だよなぁ・・・とかつい考えてしまうのだった。 こういうのでマスコミにいい気になられても困るからさ。

  アンストッパブル3.jpg 若手に任せるところは任せるが、いざとなれば自分が出るのがさすがベテラン。
 でも99分という無駄をそぎ落とすに十分な時間で仕上げたこともまた成功のカギかと。 とにかく勢いがね、すごいから。
 クリス・パインってスネキャラ顔なのかしら? でも『スタートレック』とはまた一回り成長した感じで、デンゼル・ワシントンとのコンビはすごくよかったと思う。 デンゼル・ワシントンも頑固おやじががっちりはまる歳になっちゃったのね・・・そこだけちょっとせつないかも。
 ご安心あれ、ラストはきちんと王道。
 スタイルの戻ったデンゼル・ワシントン、やっぱりこっちの方がかっこいいと思うわ(無理しておっさん体型にならなくてもいいですよ)。

  アンストッパブル2.jpg 「黄色のベストは脱いでいけ(頼りない新人に任せてるみたいで不安になる)」と言われたときのウィルの表情、非常によかった。 それを受けるフランクもね。 男の友情・同志の魂!
 単純に、「面白かった!」と言える作品じゃないでしょうか。
 『サブウェイ123 激突』のことは忘れてあげましょう。
 この作品のヒットでまた製作費多く使えるようになればいいね、トニー・スコット!

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 02:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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