2010年12月26日

今年最後の、この場所でも最後のディナー@レ・グラース

 絶対閉店前に行きましょう!、とえむさんと誓いあい、どうにかスケジュール調整して来訪のラスト・ディナー。 しょっぱなから「突然のお知らせで本当に申し訳ございません」と事情をうかがう。 レストランとはいえ会社組織の一角なのである、会社が持っている不動産の関係で閉店ではなく移転であるということで・・・まぁちょっと、安心。 シェフは絶対神戸(三宮〜元町あたり)でやりたい、という強い希望がおありのようなのではあるが、どうも会社の不動産の多くは大阪方面らしいんだな。
 梅田が再開発中だし、まぁそのあたりならあたしとしても行けないことはないですし、まぁシェフの料理にはどこまでもついていきますよ、な気持ちなのである。
 しかし、この場所での食事はこれが最後。 いい雰囲気だし、何度も楽しい時間を過ごしたこの場所にもお礼の気持ちを込めて、オーダーは「シェフおまかせbコース」(¥10,500−)にする。
 「あ、スープつけてください」とすっかり忘れていたことに言及してくれてえむさん、ありがとう!

  レグラース101219−1.JPG アミューズ
 サツマイモのキッシュと薄いピザ生地のようなものに玉ねぎとオリーブ、またその上にほんのちょっぴりアンチョビが。 このカケラのようなアンチョビが十分効力を発揮しているんですよ! でもオリーブで後味はすっきり。 アンチョビとオリーブオイルのパスタを食べたような気になったのよ、ほんとですよ。

  レグラース101219−2.JPG 前菜 ホタテとウニの炙りマリネ 焼茄子のドレッシング

 ドレッシングというか、焼きナスをピューレ状にしたものがホタテの下に隠されている。 ウニって中途半端に熱を入れれば臭みが出るし、焼き過ぎれば風味が飛ぶし火加減難しいんだけど、ウニの味をきちんと活かしつつあくまでホタテの引き立て役に徹するところがよし(あたしがあまりウニ好きじゃないからかも。 新鮮な生ウニはおいしいと思う)。
 ホタテはもっと大きくてもいいかなぁと思ったけど、そのあとのコースの流れを考えたらこれでよかったのである。
 ゴールまで完走することを考えろ、自分、でした。

  レグラース101219−3.JPG スープ 聖護院かぶらのスープ ズワイガニとともに

 初めてのスープ! これがすごくおいしい! そしてめちゃめちゃあったまる。
 「ちょうどクリスマスメニュー用に仕込んでいるものでございまして」だそうで、一足早くあたしたちはクリスマスディナー用の料理をいただいてたみたいだ(行ったのは19日でした)。
 かぶってこんなにおいしいんですか?!、なクリーミーな甘みとコク。 真ん中に沈んでいるズワイガニが添え物に思えてしまうほどです。 うわっ、こんなにおいしいんだったらもっと前からスープも注文すべきだった!
 「夏はヴィシソワーズとか、絶対おいしかったですよね」
 「あぁ、グリーンピースの冷製スープとか、オニオングラタンスープとか飲んでみたかった!」と後悔を次々に口にする二人。
 今後はいつもスープを頼みましょう、と誓ってみたり。

  レグラース101219−4.JPG 魚料理 三陸産蒸しアワビとフォアグラのパートブリック包み キモのソース

 これはわりと夜のメニューにいつもあるやつなんだけど、アワビってどれくらいの量なんだろう?って積極的になったことがなかった。 しかし、長い春巻きのようなこちら、隅から隅まで肉厚のアワビが詰まっています! しかも向かって左側から食べると(右利きの人はだいたいそういう食べ方になりますからね)、アワビの歯ごたえとジューシーさにまずびっくり! が、食べ進むにつれてアワビはどんどんやわらかくなり、数回噛んだだけで飲み込める感じになっていく。 フォアグラもアワビ全体に寄り添ってますが、やはりここでも引き立て役を買って出てる感じ。
 これも、もっと前から食べておけばよかった・・・(北東北出身故、徒に海産物に厳しくなりすぎる自分は自らチャンスを棒に振っていたのだった)。
 すごくおいしいです!、とサービスの方に言えば「実はこれだけ食べにいらっしゃるお客様もおられるんです」と言う・・・何故それをもっと前から聞いておかないのだろう。

  レグラース101219−5.JPG 口直し

 青リンゴのグラニテでした。 青リンゴって初めて! でも青リンゴって感じがしなくて・・・何か知っている味なのに思い出せない。 初めて、少しとろみのあるグラニテでした。

  レグラース101219−6.JPG 肉料理 エゾシカのポワレ トリュフのソース

 わー!、エゾシカ! かつて前菜で食べたエゾシカがおいしかったとはしゃいでいたことを覚えていてくれたのだろうか(でもこれもクリスマス用メニューのような気もする)。
 でもポワレなので、前のときとは食感が全然違って「肉!」って感じがする。
 黒トリュフが散らばりまくったソースがものすごくフルーティーで、エゾシカ特有の臭みをなくしている(中央部内側のほんのちょこっとの部分だけレバーっぽさを一瞬感じたのみ)。 このフルーティーさはなんだろう、カシスだったらもっと酸味にコクがあって、甘さも含めてこんな軽やかではないだろうし。
 付け合わせの野菜もいちいちおいしく、かぶは口の中でとろけましたよ(これがあのスープのモトか)。 毎日ここの野菜をボウルいっぱい食べていたらすごく健康的に痩せられそうな気がする、そして健康になると思う。

  レグラース101219−7.JPG デセール フランス産マロンのムース カカオのシャーベット

 ほとんど、モンブランです。 ムースとはいえかなりクリームに近い感じで。 
 まさに洋栗〜、刺さっているのは半生っぽいクッキーですがそれ以外特に何もないのにされど飽きず。

  レグラース101219−8.JPG ムース部分アップにしてみました。
 ひたすらに、まろやかに、栗。
 カカオのシャーベット、ほんとにシャーベットですか?、というくらい濃厚で、栗に負けないためにはこれくらい必要なのか〜。 逆にアイスクリームじゃないから脂肪分がなくてダイレクトにカカオの味がくるのかも。 故に味は濃厚だけど、口当たりは軽い。
 本日も大変おいしかったです。

 シェフ登場。 「すみません、大阪になるかもしれません・・・」とのこと。 関西のフレンチ、最近大阪のほうが元気だから会社もそういうこと考えてるのかなぁ?
 でもいいです、シェフについていきます!
 「すみません、独立するお金がまだなくて・・・」
 いいです、独立するまでも独立してからも追っかけます。 いつかは必ず神戸に戻るんで、というシェフを応援しなくてどうするよ、なのです。
 ところで、エゾシカのソースはなんであんなにフルーティーなんでしょう?
 「あ、さすがです。 フランボワーズ使ってました」
 「フランボワーズ! だからあんなにさわやかなんですね。 カシスじゃないなとは思ったんですが」
 「え、それもさすがです。 僕、自分でつくっててわからなくなるときありますよ。 今は書いてあるんで間違えませんけど」
 って、書いてあるんかい! ・・・この繊細すぎない感じが、多分あたしの好みのポイントなんだろうなぁ。 そういう味と、お店の雰囲気と。
 まだ物件が決まっていないようですが、来年3月下旬までには新店舗オープンするそうです。 お知らせくれるそうなので、待ってます!
 この場所がなくなるのはほんとに残念だが、“前向きなお別れ”なので湿っぽくも悲しくもならず、笑顔で「それではまた!」とお店を後にすることができた。 
 だから帰り道も「アワビ、おいしかったねぇ!」、「オープンしたら絶対に行かなきゃね!」と明るい雰囲気でいられた。
 お店のみなさま、ほんとにありがとうございました。
 そして、家に帰ってから気づく。 スープも追加したし、普通にメニューから選んでたら絶対あの値段でおさまらない、ということを。
 デザートメニュー持ってきてくれたときも「よろしければデザートもスペシャルにいたしましょうか」と言いかねない雰囲気だったし(が、おつかれのえむさんかなり満腹グロッキー状態だったので普通にメニューから選ぶことになったのだった)。
 そっちのほうも、サービスしてくれたんだなぁ。 ま、あたしはシェフに認められた舌の持ち主だし!(社交辞令を抜きに自画自賛だよ)、きっとあのお店にとってもあたしたちは“よいお客”(金払いがよいという意味ではなくお店にプラスになるなにかをもたらす客、ということで。 これも自画自賛かなぁ)だったということなんだろうなって思って、よろこぶことにする。
 そういうお店、もっと見つけたいなぁ。
 そして勿論、新しい『レ・グラース』にも通うぞ! でも難波とかはちょっと困るな・・・土地勘ないし、微妙に苦手だから。 せめて梅田で、お願いします。

posted by かしこん at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ごはん・お茶の時間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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