2010年11月21日

雷桜

 蒼井優と岡田将生で日本のロミオとジュリエットをつくる!、という意気込みだったようですが・・・あたしは「若殿が心の病って、どのくらい?」という興味本位と、蒼井優の「リアルもののけ姫」が見たくてきました。
 将軍秀斉の十七男・斉道(岡田将生)は父に捨てられて気が狂った母親の恐ろしい顔が忘れられず、心を病んでいた。 忠臣榎戸(柄本明)は瀬田村に静養にいかせることを思いつくが、そこで森で暮らす少女・雷(蒼井優)と斉道は運命的な出会いをする。
 最初のシーンから、どこかはずしたペース。 名もなき村人として高良健吾と柄本佑が出てくるのだが、この二人こんなに下手だった?と感じるのは何故?
 そしてこれは別の話ですが、特に共演シーンもないのに親子で同じ映画に出るのはコネ全開という感じがしてあまりいい印象を持てません(村人の役で柄本弟くんも出てましたし)。 サービスだと割り切れるときもあるんだけれど、この映画ではそうは感じられなかったなー。

  雷桜2.jpg ほら、『リアルもののけ姫』。

 どすをきかせて喋る蒼井優にドッキリ! このぶっきらぼうさ加減は演技が一本調子とも思われかねないところだが、幼少の頃から連れ去られ、山でひとりの人間だけに育てられたという生い立ちからきているものだと納得。 馬や山にいる動物たちとは直接会話する必要ないもんね。
 さて、「若君の心の病」ですが・・・ううむ、微妙。 当時としても原因は推測できるものだし、対処の仕様はもっとあったと思うので・・・「殿、いけません!」と身を挺していさめる助次郎(小出恵介)はいいんだけど、厳密な時代なら殿に逆らったと斬られてしまうレベル。 誰も助次郎を止めない、でも助けもしない・・・殿として斉道がまったく認められていないのか、それともその他大勢に演技をつけていないのかどっちだ?、というさみしさ。
 まぁ、時代劇というよりも時代劇の姿を借りたラブファンタジーですかねぇ。

  雷桜1.jpg 美しい映像はありますけど。
 でもごめんなさい、この「ロマンティック」はあたしには合わない感じ・・・。

 見る前の、もし泣いちゃったらどうしよう!、という心配は杞憂でした。
 しかし出ている役者さんはみなさんいい仕事をしているのですよ。 これまたどすをきかせる声の池畑慎之介と何故か時任三郎が因縁の関係だったり、将軍だけど斉道のダメ父上が坂東三津五郎だったり、宮崎良子の弱いながらも強い母親ぶりにはちょっと目頭熱くなっちゃったし、なによりも柄本明が場をかっさらう!
 それやったら完全に岡田将生食われちゃうよ、ということをやっちゃってます。 若手役者への気遣い・手心一切なし(まぁそれこそ役者の本領ですが)。 そういえばこの二人、『悪人』でも共演してたな〜。 それプラス『桜田門外ノ変』と柄本明も出演作が集中しちゃったな〜。 合わせ技で助演男優賞とか獲ってしまいそうな勢いだ。
 序盤から中盤にかけて展開がだるいのに、ラストはいきなり18年後に飛ぶ(老け役の岡田くんに無理あり・・・)。 唐突過ぎて感動するどころではなく、その後の展開も「まさかそうではないだろうな」という想像通りでへこむ。
 岡田将生も蒼井優もほぼ出ずっぱりでがんばっていたし、スタンドインなしの乗馬シーンにはどれほどの努力があったのか思うと「すごいねー」なんだけど、ラストに至って、映画では描かれない18年間をどういう思いでいたのかを一瞬の表情で見せた小出恵介が全部を持って行ってしまった!
 完全に小出恵介の映画だった・・・。 まぁ、それはそれでよし。

ラベル:映画館 日本映画
posted by かしこん at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック